現在のメインPCのストレージは、
・システムドライブ(PCIe Gen 3 x4 M.2 SSD):512GB×2(RAID0)=1TB
・一時保管用データドライブ(SATA6 SSD):512GB×2(RAID1)=512GB
・長期保管用データドライブ(5400rpm HDD):4TB×2(RAID1)=4TB
と言う構成。
PCの「デスクトップ」は一時保管用データドライブに置いてあるので、取りあえずそこで作業をするが、作業が終わると長期保管用データドライブにデータを移すと言う運用。このPCを組んだときは、その前のメインPCのデータドライブには3TB×2のRAID1を使っていて、半分ほどしか使っていなかったので、4TB×2で当面安泰か...と思っていたが、最近は動画を多く保存しているので、4TB (×2だが、ミラーリングなので)では全然足りなくなってきた。
そこで、1年ほど前から、1TBクラスのSATA SSDを買ってはUSB接続外付けHDD/SSDケースに入れて、データを逃がしてきた。ただ、大切なデータは「移動」ではなく、メインPCにも残して二重化し、バックアップとしているので、だんだんそういった「大事な」データが多くなってきて、ついに残りが3%にw。
残りは113GBしかないが、もはや消すことができるデータはない....
二重化しているデータも含めて「逃がさないと」身動きが取れなくなってきた。
本当に大切なものに関しては、NAS
に逃がすのだが、NASはネットワーク越しなので、転送が著しく遅く、また再生やコピー・移動も、USB接続ドライブやネットワーク上の他のWindows PCにあるファイルのようには自由でないので、絶対に失いたくない貴重なものしか逃がす気にならない。
懐に余裕があるなら、さらにSATA SSDでも買い増してSSD側で二重化すれば良いのだが、流石にそこまではキツい。
そこで、二重化したファイルをHDDに逃がそうかと。
いわゆる一般的な外付けのHDDに逃がしても良かったのだが、それだと自分の性格的に繋ぎっぱなしになってしまうので、結局累積回転がかさんでダメになってしまい、バックアップの用を果たせなくなりそう。
そこで、大容量のポータブルHDDに逃がせば良いのでは、と考えた。そして、逃がした後は外しておけば摩耗もないかと。
(ポータブル)HDDを選ぶ観点は、いろいろあると思うが、一般に容量と接続形式を決めた後は、価格で選ぶか、デザインで選ぶか、メーカーで選ぶか、それとも「中の人」で選ぶか。自分としては「中の人」が最も重要で、HDDは原則WDのものを選択したい。海門に関しては、致命的なクラッシュを公私ともに複数回浴びたことがあって、いま自分の使っているHDDで、海門であることを識っていながら選択したのは、10年ほど前の洪水でWDのHDDが爆上がりしたときの1台
のみ(あと自分は東芝もソコソコ外れを引きがち)。
ただ、中身がワカラナイ状態で周辺機器メーカーのHDDを購入した時に、けっこうな確率で海門HDDのものにあたる。かといってWDのバルクHDD+ケースという組み合わせにした場合、かつてJMicronのUSB3.0/SATA 6.0Gbps ブリッジチップ
で発生したWindows 10との相性問題など、ファームウェアのアップデートが必要な事象が起こった場合に、ケースメーカーが対応してくれるかが不安。おりしも、世の中的にはWindows 11に変更の狭間というタイミングで、それはリスキーかな、と。
そこでWDの純正外付けHDDを購入すれば、そのあたりも対応あるのでは?....と言うことで選択したポータブルHDD。
現在WDのWindows対応ポータブルHDDには
・2年保証のWD Elements Portable
・↑それにドライブ管理ソフトのWD Discoveryを同梱したWD Elements SE
・3年保証のMy Passport
・↑それをType-C対応にしたMy Passport Ultra
そして
・PS4/5やXbox対応のWD_BLACK P10 Game Drive
がある(厳密にはさらにCall of DutyコラボのP10もある)。
最後のWD_BLACK P10 Game Driveは、ターゲットはXboxなどのゲーム機用となっているが、もちろんWindowsやmacにも対応している。My Passport同様3年保証で、そこが同じ割りにはキモチ高かったが、結構筐体のデザインが良く、大きさも使いやすそうなので購入してみた。
なお、「WD_BLACK」は、以前の内蔵型HDDを起点とする「最高性能ストレージ」ブランドの「WD BLACK」とは少々違っていて、ゲーミングストレージブランドとなっている。「WD_BLACK」には、旧来の内蔵型HDDとSSDに加えて、USB接続のHDDやSSDも含んだ製品群となっている。そして、かつての「WD BLACK」と現在の「WD_BLACK」は、微妙に異なる。
「WD BLACK」は、最高性能がキーワードで、より速い回転数やより大きなキャッシュをもつHDD/SSDや、SSDとHDDのハイブリッドドライブなどを提供してきたが、「WD_BLACK」はあくまでゲーム機との相性が重視されているようだ。もちろんゲーム機においても高速読み書きは快適性をあげるので、性能は求められるものではあるが、それよりも特に外付けドライブ系はゲーム機との互換性保証に重きが置かれている感じ。
「WD_BLACK」のラインアップとしては
・M.2 SSDのSN850(PCIe Gen4 x4)、SN750SE(PCIe Gen4 x4)、SN750(PCIe Gen3 x4)
・内部的にはRAID 0を組むHHHL SSDのAN1500(PCIe Gen3 x8)
・Thunderbolt 3接続のSSD、D50 Game Dock
・Type-CのUSB 3.2 Gen 2接続の据え置き型SSD、D30 Game Drive
・Type-CのUSB 3.2 Gen 2接続のポータブルSSD、P50 Game Drive
・64MBキャッシュ、7200rpmの高速SATA HDD Performance Desktop Hard Drive(5年保証)
*かつての「WD BLACK」相当
・7200rpmの高速SATA 2.5インチHDD Performance Mobile Hard Drive(5年保証)
・USB 3.2 Gen 1接続の据え置き型HDD、D10 Game Drive(3年保証)
・USB 3.2 Gen 1接続のポータブルHDD、P10 Game Drive(3年保証)
という感じで、これらはいずれもゲーム機との接続や内臓、ゲーミングPCに求められる性能を持っている製品群。
今回の用途では、SSDは高価なのでHDD、しかもポータブル型希望というので、P10 Game Driveが対象になる。
「WD BLACK」のHDDと言えば、高いけど速くて長期保証...というのが相場で、実際に「旧BLACK」の血統であるPerformance Desktop/Mobile Hard Driveは、まさにその路線なのだが、USB接続のD10とP10は3年保証。内部のHDD自体は非公表だが、同じUSB 3.2 Gen 1接続で、D10は回転数7200rpmのHDDを使い、最大250MB/sの転送速度、P10は回転数は明記されていないが、転送速度最大140MB/sとのことなのでおそらく5400rpmクラスのもの。大きさ的にも3.5インチのHDDは入らないはずなので、2.5インチHDDが入っている(これは表面にも印刷されているので確実)。
※P10は外寸118mm x 88mm x 20.8mm、3.5インチHDDは147mm x 101.6mm x 26.1mmで入らず、2.5インチなら入る(100.2mm x 69.85mm x 6.8mm)。
しかし、2.5インチのPerformance Mobile Hard Driveが入っているのかと言うと、保証期間も違うし(「ガワ」の保証が短くて足を引っ張っている可能性もあるが)、7200rpmならD10と同じスピードが出てもよいハズ。それよりそもそもPerformance Mobile Hard Driveのラインアップでは大容量のものがない(250GB~1TB)。なら2.5インチ5400rpmのHDD「WD Blue」が入っているのかというと、こちらも容量320GB~2TB(一部社外資料で4TBが存在する)で、P10の容量ラインアップである2TB、4TB、5TBの少なくとも5TBは担保できない。また「WD Blue」ドライブ単体では2年保証なので、余分なもの(ケース部分)がついて保証が伸びるというのも考えづらい。したがってこのP10の「中の人」は専用品が入っていると考えるのが順当。
....と、いうことで、「中の人」の出所は判明しなかったが、ここはWDを信用することにして、購入に踏み切った。容量は、4TBとの価格差も少なかったのもあり、最大容量の5TB版を入手。
「WD_BLACK」系統一の外装で、黒基調の箱から取り出すと、ドライブ自体も「WD_BLACK」外付けストレージ共通の「光沢を抑えたブラック塗装のボディ」「それに直接印刷されたホワイトのブランドネームや型番」というアピアランスで、武骨な感じが、軍用輸送車とか貨物コンテナのような面構えで、なかなか精悍。
黒いコンテナに白いペンキで描かれたような風合い(ここに2.5" HDDと描かれている)
中をCrystal Disk Infoで覗いてみると、やはり5400rpmのドライブが採用されているようだ。
「中の人」=WD50NMZW-59A8NS1というHDDは単体販売にはない型番
Crystal Disk Markでの計測では、カタログスペック(140MB/s)に近いあたり(特にRead)が出ている。
HDDなので、ランダムは壊滅的だが、シーケンシャルはマァマァ
堅牢な筐体で、自分的には信頼性が高いWD製HDD採用なので、Windows 11での動作確認が取れれば、これを順々に買い増して行こうかと画策中。1TB級SATA SSD+外付けUSBドライブケースと、あまり変わらない価格で、5倍の容量が確保できるのであれば、「ファイルの二重化(=もしもの時の保険)」にはちょうど良いかと。
2.5インチSDD+ケースに比べると、少々厚いがフットプリントは小さい
今回「WD BLACK」のイメージで入手したが、ストレージの性格付けを表していた過去の名称と違って、「WD_BLACK」はゲーム用途のブランディングということで、微妙に方向性が違った。とくにこのP10に関しては、かつての「WD BLACK」の性能を期待して購入すると、速度と保証の面でがっかりするかもしれない。
一方、そこを抜きに考えると、優れたデザインとコンパクトで堅牢な筐体、使用ドライブが確実にWD製であるわりに、「ゲーミングプレミア」がさほどについていないということで、結構よい商品。
Amazonのレビューで「すぐ壊れた」というのが複数個あるのが、若干気になるけれど。
自分にとってはWDは鉄板メーカーなので、長期間生き延びてくれるのを期待しつつ...
【WDBA3A0050BBK-WESN仕様】
容量:5TB
インターフェース:USB 3.2 Gen 1
コネクタ:Micro B
互換性:
Windows 10/8.1
macOS 10.11以降
PlayStation 5(PS4ゲームのプレイ、PS5ゲームの保存)
PlayStation 4 ProまたはPS4(システムソフトウェアバージョン4.50以降)
Xbox Series X|S(Xbox Oneゲームのプレイ、Xbox Series X|Sゲームの保存)
Xbox One
サイズ(LxWxH):118mm x 88mm x 20.8mm
同梱品:P10本体、クイックインストールガイド、USB Type-A to Micro-B ケーブル
1TB SATA SSD+USBドライブケースと比べるとかなり良い
同じUSB接続の4~5TBクラスのポータブルHDDと比べると、バイト単価は最低ではないが...
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購入金額
15,730円
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購入日
2021年10月17日
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購入場所
Amazon
jive9821さん
2021/10/29
USB接続内蔵HDDなんですよね。
ケースの相性等が出にくいのはメリットですが、ガワの流用がしにくいのは
弱点と言えば弱点…?
cybercatさん
2021/10/29
海外のパーツ情報サイトの写真を見るとそんな感じですね。
寸からすると、SATA端子から信号取り出して変換...というのが考えられないほど短寸なので。
ガワに関しては流用は考えない予定です。
つか、考えなくてよいほど長期もってほしいなー。