これも以前掲載したテレサ・テンのベスト盤と同様に、音質チェック用に用意したレコードです。
米国のシンガー・ソングライター、スザンヌ・ヴェガの2作目となるアルバム、「Solitude Standing」(1987年発表)のリマスター重量盤です。日本盤には「孤独(ひとり)」という邦題がつけられていました。
本当はUNIVERSALから発売された2017年のリマスター盤が欲しかったのですが、既に入手困難となっていたため、仕方なくたまたま未開封品を見つけた2014年リリースのMusic on Vinyl盤を入手しています。
この作品はリリース当時CDで買って持っていたのですが、意外なほど中古レコードを見かけることが無く、何故か手元にありませんでした。慌てて探したところ、これも結構高価な中古ばかりで…。
Music on Vinylはアナログレコード限定の高音質盤レーベルですが、高音質レコードで有名なMobile Fidelityほど徹底した高音質盤では無く、重量盤によるプレスとリマスター音源を使う程度のこだわりであり、お手軽かつ比較的安価な高音質盤という位置づけです。
今なお古びない曲と歌詞
まずは収録曲から。
Side A
01. Tom's Diner
02. Luka
03. Ironbound/Fancy Poultry
04. In The Eye
05. Night Vision
Side B
01. Solitude Standing
02. Calypso
03. Language
04. Gypsy
05. Wooden Horse (Caspar Hauser's Song)
06. Tom's Diner (Reprise)
スザンヌ・ヴェガの楽曲としてはかなり知名度が高いと思われる「Luka」や「Tom's Diner」が収録された作品です。
「Luka」は比較的素朴ながらポップス的な音作りですが、実は児童虐待を受けている子供の視点で描かれているという、かなり社会派の作りです。
「Tom's Diner」は、記憶が正しければ日本では珈琲か何かのTV-CFで使われていたと思います。街の片隅にある食堂の光景を淡々と描いた歌詞で、全編アカペラで歌われます。実はこの曲は世界で初めてmp3フォーマットに変換された楽曲ということが、wikipediaに書かれていますね。
Music on Vinyl盤の音質については、ちょっとドライな印象があります。昔CDで聞いていたときの方が、もう少し暗さがあったような気がしますので…。
ただ、古いアナログ録音(CDに「AAD」=アナログ録音・アナログマスタリング・デジタルメディアという記載があった記憶があります)らしい音ではあるのですが、それだけにヴォーカルにはそこそこ生々しさはありますし、スザンヌ・ヴェガの楽曲の特徴であるアコースティックギターの音色の透明感もある程度は出ています。オーディオ的に優秀ではありませんが、音楽としての雰囲気は悪くありません。
アルバムとしては、80年代の作品の中でも名作に数えられるだけのものだと思いますので、上に掲載している楽曲を懐かしく感じた方には、是非手に取っていただきたい名盤です。
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購入金額
3,400円
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購入日
2021年03月05日
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購入場所
Seven Beat Records
aoidiskさん
2021/03/10
そんなに熱心に聞いていたわけでもないが
時代の曲だったのか・・・
今きいてもいいですね。
jive9821さん
2021/03/10
改めて聴いてみても、古びるどころか新鮮さを感じました。
久しぶりに聴いて、良いものはやはり良いということを再認識させられます。
この作品自体は私が小学生の頃の発表ですので、多分TV-CFで聴いた
「Tom's Diner」目当てでCDを買ったのだと思いますが…。