昨年、何の前触れもなく急遽買い換えることになったリビング用TVです。この辺りの事情は昨年7月に日記で何度か触れていますので、そちらをご覧いただければと思います。
それまで使っていたのは、SHARP製のLC-37GX50(LC-37GX5の特定販路モデル)というVA液晶パネルと冷陰極管バックライトを採用したTVでした。このTVに特に不満があったわけではありません。元々設置スペースが限られているので50インチ以上を設置するのは不可能でしたし、10年以上使っていてもバックライトの劣化なども特に感じられませんでした。何の前触れもなく買い換えることになったのは、単にこのTH-43FX500があまりに安かったためです。
配送されてきてまず驚いたのは、この梱包の小ささと軽さでした。以前LC-37GX50を設置したときには箱が二回りは大きく、2人がかりで家に運び込んだものでした。このTH-43FX500は玄関先で手渡しで受け取って、そのまま私が1人で運び込んでいます。
背面がずいぶんすっきりとしている辺りにも違いを感じます。LC-37GX50は比較的上位の製品であったということもあり、入力端子の種類や数がとにかく豊富でした。しかし、TH-43FX500はアナログRCA入力を除き、入力端子はHDMI×3のみと至ってシンプルなのです。このため、アナログ入力で使っていた機材(SONY PSXやNintendo Wii)は、TVの入れ替えとともに撤去する羽目になりました…。
それ以外にはEthernet端子はどちらにもありますが、その活用のされ方には大きな違いがあります。この辺りは後ほど別に記載します。LC-37GX50に無かったのは外付けストレージ等に対応するUSB端子程度でしょうか。
とりあえず設置して動作確認をしている状態です。手前に写っているBUFFALO WSR-2533DHPをイーサネットコンバーター代わりに使って背面のEthernet端子に接続しています。
実際に通常運用となった時点で、サンワサプライ製の画面プロテクターを購入して装着しています。
実際問題として、Nintendo Wii辺りを使わなければ、画面を強くたたいて割ってしまうということは滅多に無いと思うのですが、安心感を買う意味で一応装着しています。
4Kチューナーがあれば文句なし
TH-43FX500はいわゆる「4K対応TV」であって、「4KTV」ではありません。液晶パネルは4K(3,840×2,160 Pixel)表示に対応しているものの、搭載されているチューナーがBS/CSも含めてフルHD(1,920×1,080 Pixel)までにしか対応していないためです。ちなみに、この製品の後継製品となったのは、ほぼ同内容で4Kチューナーを内蔵したことが変更点というTH-43GX500でした。
今のところ自宅には4K放送対応のチューナーはなく、接続されているPC以外で4Kを活用することはできません。そのPCも普段はフルHDで動かしていますので、4Kの表示能力は完全に宝の持ち腐れです。
ただ、それを差し引いてもLC-37GX50から入れ替えるだけの意味は十分にあるでしょう。
まず搬入・設置の部分で述べている通り、重量と寸法が随分変わります。結局TH-43FX500の設置は私が一人で手伝いなしで十分にできた程度です。ここで仕様を比較してみましょう。
画面サイズが43Vと37Vと結構違っていながら、外形寸法はなんとTH-43FX500の方が少し小さいくらいですし、重量も約半分なのです。ついでにいえば消費電力もほぼ半分です。
もっとも、この小型軽量化の弊害というべきなのが音質の悪さです。表記スペック上出力などは特に変わらないのですが、TV単体でもある程度音楽を楽しめるLC-37GX50に対して、人の声を聞き取るためだけの存在というべきなのがTH-43FX500のスピーカーです。
実はこの音質面での劣化があまりに激しかったために、TV接続に対応するMarantz M-CR612+DALI SPEKTOR 1を導入したという経緯もあります。
前述の通り入力端子の数と種類もLC-37GX50よりは結構減っているために、旧世代の機器が使いにくくなったというマイナス面もありました。LC-37GX50はPC入力がDVI-I(アナログ・デジタル両対応のDVI端子)という地味に大きなメリットもありましたので…。
TH-43FX500は良くも悪くも「今時の標準グレードTV」なのです。小型軽量化が進みスペック上の性能も良いものの、オーディオ品質の低さや入力端子の制約など、古いTVと比べて不満が残る部分も散見されるという仕上がりです。
機能は充実しているが画質は…
LC-37GX50を導入した当時の感覚では、Panasonicの液晶TVは割合好ましい画質の持ち主という認識がありました。その当時はPanasonic VIERAといえば、中心価格帯の製品ではIPSアルファ製の国産液晶パネルを搭載していて、色のりがよく鮮やかな画が持ち味という印象でした。
すでにIPSアルファは存在しておらず、日立から引き継いでいた千葉県の茂原工場もジャパンディスプレイに移管されていますが、画質はある程度当時の良さを受け継いでいるのではないかという期待はあったのです。
それだけに、設置が終わって動作テストをしていたときに、率直に言って戸惑いがありました。こんなに色が汚いの?と。
出荷時設定で色合いが不自然なのは大体どのメーカーのTVも同様で、それを自分で納得できるまで調整で追い込んでいくというのは変わりません。しかし、TH-43FX500はどれだけ調整を追い込んでいっても、赤の発色が汚いのです。色の締まりなどはLEDバックライト採用や世代の進化でLC-37GX50よりも向上しています。しかし赤の質が低く、結果的に人の肌の色もどうしてもきれいに仕上がりません。
今はある程度慣れたことと諦めが入ったことでごく普通に見られるようになりましたが、自分の部屋でPCモニターでTVを観ている方が、色合いには遙かに安心感があります。
画質では必ずしも納得いく訳ではないのですが、それでも入れ替えたことで使い勝手は圧倒的に向上しました。その部分を次に取り上げます。
HDD録画と多彩なVODサポートがありがたい
まず、最近のTVは格安モデルであっても外付けHDDへの録画に対応しています。当然このTH-43FX500でも対応しているのですが、これが思いのほか便利でした。このTVの購入に合わせて、外付けHDDとしてI-O DATA EX-HD3CZを用意していました。
一応接続したときの状況は写真で残していました。
USBでHDDを接続すると、上記のようなメッセージが表示されてフォーマットと登録が行われます。HDDが登録されれば、あとは番組表から録画する番組を選んで予約するだけです。放送中の番組を予約すれば即時録画開始となります。録画された番組は、接続機器一覧からUSB HDDを選択することで一覧表示されますので、後は番組名を選択すれば再生されます。
普段、最初から録画しておこうという番組については、PC録画かPlayStation 4経由のnasneを使います。一応Blu-rayレコーダーもありますが、HDD容量が小さいのでディスクに後で移す用事が無ければあまり使いません…。
TVによる録画で役立つのは、今観ている番組でこの後観たいシーンがあるものの、外出しなければいけなくなったときや、裏番組が急に気になり、それを録画しておいて後で観るという使い方です。この使い方であればディスク容量が逼迫すれば以前の内容を消してしまえば良いという、気軽な使い方ができますので、PCやnasneともしっかりと棲み分けができています。年末年始は特番ばかりで、番組表を見ていてもあまりピンとこないものばかりですが、なんとなく気になるものがあればこのような形で気軽に残しておくのも良いでしょう。
そしてそれ以上に年末年始向きと思うのがVODプレイヤーです。
実はLC-37GX50も一応VODには対応していました。ただ、事実上アクトビラ(ベーシック)専用プレイヤーであり、個人的に使う機会はありませんでした。DLNA対応ではあったものの、写真表示以外は不可という意味の無いものでしたし。
その点、TH-43FX500はYouTubeやAmazon Prime Video、Netflix、dTV、hulu、DAZN、AbemaTV、U-NEXTなど主要サービスをほぼ網羅していますし、Webブラウザーでそれ以外を閲覧することもできます。
特にAmazon Prime Videoについては、このTVに接続されているPlayStation 4にも専用プレイヤーが用意されているのですが、TH-43FX500内蔵アプリの方が明らかに画質が良いのです。私がAmazon Prime Videoで観るのは、アニメ「邪神ちゃんドロップキック」などですが、これは地上波で観ているときよりも色がきれいに出るほどでした。年末年始に観る番組がないときに、VODでその隙間を埋められるというのは、想像していたよりも遙かに便利です。
単純なクオリティという意味では必ずしも納得できる水準ではないものの、総合的にはやはり10年分の進化を実感できるだけの差がありました。なお、購入価格についてはここには記載しませんので、2019年7月頃の私の日記をご参照ください。
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購入金額
0円
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購入日
2019年07月25日
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購入場所
Amazon
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