2020.10.27 【撮影サンプル】追加
双眼鏡のレビューをした時に
手ブレ補正機能の双眼鏡が欲しくなり、更にどうせなら撮影まで出来れば良いのにとずっと思っていました。
「それならカメラで良いじゃん!?」という方もいるかと思われますが、カメラスタイルで見ながら撮影ではなく双眼鏡(単眼鏡)スタイルで撮りたいのです。
当時でも比較的安価な双眼鏡カメラは販売されていましたが、カメラの性能が低く手ブレ補正も無いので全く食指が動きませんでした(高額なモノは調べていません)。
もっとも上記双眼鏡レベルで撮影機能が無く手ブレ補正機能が付くだけで倍くらいの値段がしていたので、使用頻度から考えてもなかなか手が出せませんでしたが。
双眼鏡のレビューをした時から大分経ってしまいましたが、今年の 9月初めにキヤノンがクラウドファンディングで「PowerShot」の名を冠する望遠鏡型カメラのプロジェクトを公開しました。
100/400/800mm(800mmはデジタルズーム)の切替え式で、手ブレ補正機構とオートフォーカスが付いており写真と動画が撮影できるとあり、すぐに応援購入を申し込みました。
昨今のコンパクトデジタルカメラの性能を考えるとこの位の価格ならそれなりに撮れるだろうと期待しての購入ですが、単眼鏡としてどの程度使えるものなのか不安が残りつつ期待半分で到着を楽しみにしていました。
そして今回はクラウドファンディングですが正式発売までの日数を考えると既に製品は出来上がっていたと思われ、先行販売のような感じかと思われます。
(発売日は2020年11月中旬予定)
クラウドファンディングならばより早く支援(early bird)した時のリターンを期待しますが、今回価格は一緒でしたが先着500名(総計1000名迄)には急速充電器が付いてきました。そしてクラウドファンディング特典として全員にクリアファイル 4枚がセットになっていました。
充電器は以前購入した「Anker PowerPort Atom PD 1」で
充電口は一口ですが、コンパクトながら出力十分で他の機器にも使えて良いですね。
(製品には充電器が付属しないので、自前で用意しなくてはなりません)
そして「PowerShot ZOOM」の主な仕様は下記の通りです。
開放F値が高い(暗い)のと、EVF(電子ビューファインダー)の解像度が気になる所です。
【外 観】
ANKER製の充電器は、今回のみの特典で製品には充電器は付属していません。
ハンドストラップと USB Type-C to Type-Cのケーブルが付属しています。
各国語対応の説明書には各部名称と初期設定の情報位しかなく、詳細の説明書は WEBで公開となっているようです。
(指定URLを開くとエラーになってしまうため、発売日迄には見られる様になっていると思われます)
本体サイズは男性なら手の平にすっぽり収まる感じでしょう。
接眼側上部に、「ZOOM」ボタン、電源ボタン、「MENU」ボタンがあります。
接眼側下部には、視度調整つまみ、「PHOTO」ボタン、「●(録画)」ボタン、LEDランプがあります。
右側面下にはストラップホールがあります。
左側面にあるキャップを開くと microSDカードスロットと USB端子(Type-C)があります。
【初期設定】
初めて電源を入れた時には、日時・エリア(地域)設定画面が表示されます。
ビューファインダー(接眼部)を覗きながら電源を入れると、上部に
dd / mm / yyyy hh:mm:ss
の形式で日時表示されているので、それぞれ設定を行います。
説明書では左右ボタンで移動としか書かれていませんが、それぞれのボタンが以下の様に機能します。
ZOOM :選択
PHOTO :上、左
●(録画):下、右
MENU :戻る
続けて、中段には日時表示形式、下段にはエリアが表示されているので設定します。
設定が完了するとビュー画面になります。
二回目以降は電源投入後すぐにビュー画面になります。
ビュー画面を覗いた時に滲んで見えるようならば、「視度調整つまみ」を左右に回し最も鮮明に見える位置に調整します。
またメニュー画面などデフォルトでは英語表記になっていますが、ビュー画面時に「MENU」ボタンを押下し開かれた設定画面に「言語」設定があるので、”日本語”に設定しておくと良いでしょう。
【アプリケーション】
「PowerShot ZOOM」は Androidまたは iOSと接続する事で、遠隔操作や画像の閲覧や保存を行う事が出来ます。
Androidでは Google Playから「Canon Camera Connect」をインストールします。
「Canon Camera Connect」を開き、画面の指示に従い先に進めます。
画像に位置情報を付加するには、ここで位置情報へのアクセスを許可します
「かんたん接続ガイド」をタップします。
「初めてカメラ/ビデオカメラを接続する」をタップします。
(以前に対応した他機種のカメラを登録していると複数リストが表示されています)
機種名を入力していくと文字が補完されます。
今回は「PowerShot Z」まで入力したところで機種名が全表示されました。
画面に表示された通りに、カメラ本体を操作します。
上部のカメラアイコンの下に先ほど選択した名称(ZOOM_xxxxxx)が表示されます。
続けてカメラ操作を行なうとカメラと Wi-Fi接続されます。
今回「リモートライブビュー撮影」をタップします。
一旦 Wi-Fi選択画面が表示されるので「ZOOM-890_Canon08」を選択するとライブビュー画面に遷移します(Wi-Fi選択は初回のみ行います)。
ライブビュー画面で出来る事はカメラ本体より少なく、動画撮影は行えず静止画撮影しか行えません。
逆に本体では行えない画像の回転表示を行う事が出来ます。
ただしあくまでスマートフォンでの表示だけで、画像保存時はカメラ本体の向きに準じて保存されます。
ホーム画面に戻ると Bluetoothでの接続名の下に Wi-Fi接続の名称(ZOOM-890_Canon08)がカメラ本体と接続している間表示されます。
「カメラ内の画像一覧」をタップすると画像一覧が表示され、画像の整理(削除)やスマートフォンへダウンロードしたり出来ます。
「位置情報」は画像に位置情報を記録するかどうかの設定を行います。
私は画像にログを残したくないので、「記録を開始」は OFF(ボタンは左)にしています。
「カメラ設定」ではスマートフォンの日時・エリア情報をカメラ本体にセットする事が出来ます。
初期設定では手動で設定しましたが、スマートフォンの時刻が正確ならばカメラ接続時に「このスマートフォンの日時/時刻を反映」を ON(ボタンは右)にする事で、スマートフォンの情報をカメラに設定する事が出来ます。
【ファーストインプレッション】
到着当日に初期設定と室内でのみ使用してみての感想です。
まず単眼鏡としての使い勝手は、電源を入れて「ZOOM」ボタンで倍率切替え、ピントが合っていない様なら「PHOTO」ボタン半押しでピント合わせするって感じで直観的に使えます。
ただし室内が明るいと思っていても EVF(電子ビューファインダー)を覗くとかなりノイズが酷く見辛いです。
一昔前のミラーレスカメラの EVFもこれが理由で全く使っていないのだけど、正直もっと進化していると思っていたのでとても残念。
もっとも、このくらいの価格帯なら仕方がないのかなぁ。
そして撮影に関しては、位置を指定してのフォーカスは出来ず全てカメラ任せ。
※正確には”1点AF(中央固定)”と”顔認識+追尾優先”の2種類の方式になります(追記)
シャッタースピードや ISO感度、ホワイトバランスもオート。
絞りに至っては広角側は F5.6、望遠側は F6.3で固定。
唯一露出補正のみ上下3段ステップで設定できますが、設定するにはメニューから行わなくてはならず EVFを覗きながらカーソルキーではないボタンを操作するのはとっても面倒。
とにかく基本カメラ任せなので、動いているモノ(スポーツ観戦など)で見たい被写体にしっかりフォーカス出来るかかなり不安です。
この他、操作面ではメニュー操作(項目移動)が実質「PHOTO」ボタンと「録画」ボタンだけで遷移させていく事になるので時間がかかります。
また撮影時に「PHOTO」の半押しでピント合わせ、その後押し込んでシャッターを切るのですが、クリック感が慣れず音も鳴らないので撮影出来ているかどうか不安になります。
撮影した画像の再生もメニューを辿っていかねばならず、デジカメに慣れている身には一発で再生画面が出せずストレスです。せめて「再生」ボタンくらい付けて欲しかった。
まぁ EVFの映像も粗いし覗きながら再生する事はせずに、スマートフォンに接続して再生または PC等に移して再生してって事かな。
期待していただけに気になる所ばかり目についてしまいましたが、まだ日中屋外で使用していないので明るい所で使えば印象が変わるかな?
あと要望として三脚穴があると良かった。スポーツ観戦など動き回る被写体の場合は必要無いけど、バードウォッチングや月の撮影などだとカメラを固定して撮影したいです。まぁ私はバードウォッチングをする事は無いだろうけど。
それと接眼部が気になるので、オプションでアイカップが欲しい。最近メガネも使うようになったので、メガネをかけながら使えるアイカップがあると尚良し。
後日、日中屋外で利用し撮影サンプルをアップしまとめたいと思います。
【撮影サンプル】
サンプルをアップする前に撮影時の感想ですが、屋外の明るい場所でもやっぱり EVFの粗さが気になります(人によっては全然気にならないという感想もあったので、あくまで私の場合はです)。
特に高倍率(400mm、800mm)時に本体を握りながらシャッターボタンを押そうとすると腕がプルプルしてしまい、シャッターボタン半押しでピントを合わせようとすると画像のチラつきと共に大変見辛くなります。
この状態で手ブレせずに撮れているのか不安でしたが、撮影した画像を見ると手振れ補正が効いたのかブレずにしっかり撮れていました。
今回動画は撮影していませんが、動画だとプルプルしている状態がそのまま映りそうとか思ったのですが、考えてみれば動画撮影の場合は最初に録画ボタンを押すだけなので、無理にシャッターボタンを押す必要が無いので腕がプルプルする事が無いですね(長時間同体勢でいたら辛そうですが)。
それでは撮影してきた実写サンプルを掲載します。
なお元画像が 4000x3000dotなのを Photoshopにて 1000x750dotにリサイズのみ行っております。
撮影対象までの距離は、Google Mapの距離測定機能を使用し計測しました。
◎道路案内標識
距離:約100m
・倍率100mm
・倍率100mm、等倍切り出し(642x642dot)
・倍率400mm
・倍率400mm、等倍切り出し(642x642dot)
・倍率800mm
◎屋上クレーン
距離:約200m(実際は数十m先でした)
・倍率100m
・倍率400m
・倍率800m
◎首都高速道路
距離:約670m
・倍率100m
・倍率400m
・倍率800m
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購入金額
31,460円
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購入日
2020年10月21日
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購入場所
Makuake
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