レビューメディア「ジグソー」

オーディオ的な質を保ちつつヴィンテージの味を愉しむ

今回もKS-Remasta製シェルリードの一斉試聴シリーズです。

 

今回取り上げるのは、KS-VWS-3024D以来のビンテージワイヤー採用品となる、KS-VWS-Spirit.II/Nです。現代的な導体の製品とは違い、命名規則が解りにくいと思うので、オーディオユニオンアクセサリー館のブログから引用します。

 

 

KS=Karasawa Shingo

VWS=Vintage Wire Solder

Spirit=グレード名

II=ナンバー(柄沢さんが色んな仕様を模索した痕跡のようです。我々は知る必要がありません笑)

N=半田の種類。Natural、Neutral の N。


具体的には、


●導体:1950年代のビンテージワイヤー AWG 22(直径約0.6㎜)単線

●絶縁:ブラウンエナメル

●半田:KS-Remasta 選定 1940~50年代 ビンテージハンダN

 

 

(以上 http://blog-accessory.audiounion.jp/Entry/1791/ より引用)

 

 

 

私自身としては、ヴィンテージワイヤーにも良さがあることは認めるものの、本気で使うカートリッジにはやはり合わせにくいという印象はあります。ヴィンテージワイヤーは現代的な導体よりも遙かに強いキャラクターがあり、あるジャンルの曲は絶妙に鳴ったとしても、他のジャンルにまるで合わないということが多く、まんべんなく聴けるとは言い難いものとなってしまう可能性が高いためです。先日取り上げたKS-VWS-3024Dも、どうしてもそういった傾向はありました。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、世間ではマニアを中心に積極的にヴィンテージワイヤーを使う人も多いわけで、ヴィンテージワイヤーでも一定以上のグレードであれば違うのかもしれません。そこで今回は、同じヴィンテージワイヤーでも、大幅に価格が上がるKS-VWS-Spirit.II/Nを試してみることにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皮膜があるので判りにくいかもしれませんが、導体がAWG22単線(直径約0.6㎟)ということで、これも意外と固さがあり、曲げるとその形を保ったままになります。そのため、取り付けは割合簡単な方です。

 

 

 

 

 

 

 

前回のKS-LW-8900LTDよりは、取り付けの難易度は大幅に低かったことは間違いありません。

 

更新: 2020/07/03
音質

独特の味はあるものの、オーディオ的なバランスも良い

それでは早速音質の評価に移りましょう。

 

環境はカートリッジZYX R50Bloom、ヘッドシェルaudio-technica AT-LH18/OCC、ターンテーブルTechnics SL-1200G、フォノイコライザーPhasemation EA-200という組み合わせとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試聴曲も、これまでと同様に「Babylon Sisters / Steely Dan」となります。

 

 

冒頭のベースの音が入った時点で、やはりKS-VWS-3024Dと同様に、一音ごとの圧の強さを感じます。ただ、KS-VWS-Spirit.II/Nの方は基本的な傾向こそ似ているものの、レンジが上下共に広がり、音場もやや広がりを見せるようになります。特に低域で、KS-VWS-3024Dでは最低域が抜けてしまっている感覚があったのに対して、こちらは十分に出ていると感じました。

 

音調に暗さを感じるという意味では両者とも同様なのですが、KS-VWS-3024Dと比べればKS-VWS-Spirit.II/Nの方がやや明るめに感じられます。KS-LW-4000LTDとKS-VWS-3024Dの中間ぐらいのイメージでしょうか。

 

ドナルド・フェイゲンのヴォーカルの出方は両者とも割合近いのですが、女声コーラスの厚みはやはりKS-VWS-Spirit.II/Nに分がありますし、丁度女声の帯域が少し持ち上がっているのか、コーラスに華やかさがプラスされた感があります。

 

高域の出方について、以前「現代的な導体がラインコンタクト針だとすれば、KS-VWS-3024Dは丸針

」と例えましたが、このKS-VWS-Spirit.II/Nは丁度その中間となる楕円針的な出方でしょうか。丸針よりは緻密さがあり、多くの場合で不足がない程度の解像度はあるものの、ラインコンタクトと直接比較するとそれよりはやや細やかさで劣るということです。

 

もっとも、やはり価格なりの差があると感じさせるのは、音場の密度はより濃くなり、オーディオ的な解像度も十分に出てくるという辺りであり、「ヴィンテージワイヤーの味は欲しいが、オーディオ的な質もきちんと保ちたい」という難しい要望を高い次元で実現した製品ということが出来ると思います。私自身、結果的にZYX R50BloomにはKS-LW-8900LTDを組み合わせていますが、このKS-VWS-Spirit.II/Nもアリだな、と思う程度に納得できる音でした。

 

 

今回取り上げているシェルリードは、丁度1万円クラスの製品が多く、同じような価格でここまで選択肢が用意されていると、どれを選んで良いかかなり迷います。実際使ってそれぞれに魅力があるだけに、選択肢から外すのが困難なのです。

  • 購入金額

    11,000円

  • 購入日

    2020年06月24日

  • 購入場所

    KS-Remasta

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