ここ何年も使っていなかったのですが、急に思い出して掘り起こしてみました。
現在、レコード針を掃除する際には、ブラシで軽く拭うか、アルコール系等の液体+専用ブラシで拭くか、粘着剤のようなものに針先を軽く触れさせて落とすかという手段が用いられます。これは現在売られているクリーニング用品がそのようなものであるためです。
しかし、かつてはこれ以外にも様々なものがありました。今回取り上げるaudio-technica AT637も、今では売られていない電動式スタイラスクリーナーと呼ばれるものとなります。
相当年季の入った品で、10年ぶりくらいに使うことになります。
先端の黒い円形のパッド上にレコード針を下ろし、スイッチを入れることでクリーニングを行います。
その前に電源となる単3乾電池×1を装着する必要があります。
拭いただけで落ちない汚れには有効
正直に言って、何故この製品が自宅にあったのかは記憶していません。何となく持っていたはずだと思って探したら出てきたというだけなのです。
ただ、おそらく私が高校生の頃に閉店した、第一家電のオーディオ専門店であった「DAC千葉」で、閉店セール時に色々と細かいアクセサリー類を格安で譲っていただいたことがあり、この品もそこで入手したのではないかと思われます。今でも手元に何種類かある、比較的安めのカートリッジなどはこの前後に入手したものが多いのです。
AT637の話に戻りますが、乾電池を装着したら、先端のパッド部に同じくオーディオテクニカ製のスタイラス洗浄液AT607(現行モデルではAT607aとなります)を浸してから、レコード針をその上に下ろしスイッチをONにします。
今回は実際に針を置いているわけではありませんが、パッドの奥に配置されているランプが点灯して、パッド部が細かく振動を始めます。振動幅は極めて小さく、肉眼ではほとんど判らない程度です。ただ、実は結構大きめの音を立てて、本体も細かく振動していますので動いているか否かはすぐに判別できます。
数秒針を置いたら、スイッチを切り針を上げてクリーニング完了です。
顕微鏡などで針先を確認すれば判るのですが、針に汚れが付着して黒ずんでいる場合などに、このクリーナーを使うことで本来のダイヤモンドの色を取り戻せることが多いのです。もっとも、近代的なカートリッジの針先は人工ダイヤモンド製で宝石のような綺麗さはありませんが、昔の天然ダイヤモンド製のOrtofon SPUなどではこれを使うことでかなり綺麗に見えるようになります。
ただ、カンチレバーや針先の造りによっては、針を傷めてしまうのではないかという一抹の不安があり、私自身滅多にこれを使うことはありませんでした。ただ、最近結構古いカートリッジを使う機会も出てきているので、そのようなときにたまに活用してみようとは思います。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
不明
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