リュックといえば、登山のようなアウトドアを除き、一昔前は持ち運ぶ量を増やしたり軽く持ち運んだりするための、ちょっとオタク向けのアイテムだったかと思います。
しかしkickstarterを筆頭としたクラウドファンディングから、デザイン性を兼ね備えた高級路線のリュックが多く誕生しました。そして恐らくその先駆けに近い頃に登場した、xddesignのbobby。
もう一年前なのでうろ覚えですが、何かの雑誌かホームページを見て気になっていたところ、決算だかポイントアップだかでたまたま寄った東急ハンズに売っているのを発見。
やはり手に取って見られるという魔力は恐ろしいものですね。その日こそ唇を噛んで帰宅したものの、数日内に再来店しての即行購入。むしろ購入するために、その日の財布やタブレットは全てエコバックに詰めていき、その場でタグを切って全て詰め込んだ記憶が、少々残っておりました!
さぁ、そんな多機能リュック。1年ほど使ってみてのレビューといきましょうっ。
カッコイイ!
残念ながら本文の例に漏れず、私もオタクです。リュックは以前から使っています。
これを購入するまでは、IKEAで処分価格3000円くらいのリュックを使っていました。別に不満は無かったのですが、ベージュよりやや白い色だったことから色あせが目立ち始め、そろそろ買い換えかなと考えていました。
そんな折りに本文に書いた流れるような購入劇、というわけです。
デザインと機能性という、まぁ一般的な物が購入動機ですね。まさに「ピンと来た!」一品だったのです。
また、格好良さを求めても購入対象となった辺りは、リュックが多様性を持ち始めた好例とも考えられますね。
機能美の一つの完成形
・デザイン
-> とかくリュックといえば、ナイロンやポリエチレン系繊維でフニャっとして折り目やシワがついていたりザラザラした表面だったりというイメージが強いと思います(outdoorとかTHE NORTH FACEとか)。このbobbyも内面の素材はその辺りを利用しつつ、外面はスベスベとした硬い素材を使っています。そのため、何も入れていない状態で地べたに置いても型崩れせずヘタリもしません。買ったばかりのビジネススーツのように、ピシッとしている様が良さに出ていますね!
・防犯性
-> この表面の硬さはbobbyのウリの一つで、なんとナイフで刺しても貫通しません。またファスナーが全てリュック地で覆うような設計になっているので、こっそりと他人が開けることも難しいです。全方位が"防犯"を主軸とした構造で守られています!
・機能性
-> こういった多種に渡るリュックの出現は、その要因の一つに、モバイルデバイスの普及が関係していると考えられますね。モバイルパソコンやタブレットを、より持ち運びやすく。
最近でこそ、例えばノートパソコンは富士通製に最軽量698g等恐ろしく軽いモデルがありますが、価格重視に考える一般的なモバイルパソコンは1200g前後。加えて書類や書籍を少々加えれば、約2000gといった所でしょうか。この重量を双肩に任せることで、両手は空くし手提げに比べて重量感は少なくて済む。実に理想的な運搬方法でしょう。少なくとも、かの二宮金次郎も薪の運搬は肩に任せていたのですから。
さて、時代は移り変わるものです。このbobbyは一歩先を行きますよ。ベルトは適度な幅を持たせることで肩全体に荷重を分散させ…おっと、これはもう一般的な手法ですね。ではなくこのリュック、先ほど説明した"地べたに置いて"を行うと…。
あれま、倒れてしまいました。
実はこれ、わざと前寄りに荷重が行くような構造をしているのです。そしてこの前寄りこそbobbyの真骨頂。肩に加えて、背中全体も使って荷重を分散させているのです。これにより、カタログ公称では、体感重量を約2割削減しています。実際に背負ってみると、なるほど、確かにIKEAのリュックに比べて、軽く感じる! こればかりは、是非体験して実感してもらいたいですね(つまり買おう!)
なおこの外見、知り合いの一人から「マウスみたい」と言われました。…確かにw
・収納や利便性
-> 今の時代に生まれたリュックらしく、モバイル関連のポケットや装備が充実しているのが楽しいですね。
背負った状態でのリュック右下部分には、充電用のUSBポートが付いています。リュック内にUSBケーブルが伸びていますので、そこにモバイルバッテリーを差しておけばリュックの外でもスマートに充電が行えます。この辺は、他メーカーでも一部のリュックに実装され始めているかと思います。クイックチャージ等の高速充電が出来るかは、手持ちのモバイルバッテリーの関係で確認できていませんが、iPad Proを充電したことはありますので、5V2Aまでは大丈夫と言えます。
次に、収納性ですね。中の収納力は写真を撮り忘れたので割愛しますが、同型のリュックに比べると、ちょっと容量少なめです。ノートパソコン、折りたたみ傘、ACアダプタ、モバイルバッテリー、折りたたみ財布を入れたら、大体6割埋まるとお考え下さい。
しかしこのリュックの魅力、特に個人的な押しポイントはそこではなく、リュックを背負った状態で使える収納ですね!
先ほど紹介したUSBポートのすぐ下と反対側、そしてその中間で丁度腰辺り、計3カ所にポケットが付いています。
これが、とても便利っ!
この写真の通り、脇のポケットには「アルミバンパーを付けて一回り大きくなったiPhone7」がスッポリと入ります。また中間ポケットは更に大きく、写真はありませんが「TPUケースを付けたP20 Pro」が余裕で入ります。私はスマホ2台持ちですが、どちらもこのポケットに入れておくことでリュックを背負ったまま、また背負っていない状態でも本体の大きな口を開けることなく、簡単に取り出すことが出来るのです。
また地味な利便性として残りの1ポケットには、カラビナに付けた家の鍵を入れています。リュックを背負って家を出たら、鍵をかって左のポケットにポイ、ファスナーを閉める。先ほど防犯性で説明した"ファスナーがリュック内面になる構造"がここにも効いていますので安全ですし、周囲から見ると「そこにポケットがあるの?」というほど隠密性がありますからね。(今までの写真を見ながら、ここにポケットがあることに気付いていなければ、そういうことですっ!)
細かい部分にアラがある。
さて、ここまで来て何の欠点もなければ、まさに最高のリュックとなるのですが、スタートアップ企業の定めと言いましょうか。あらゆる耐久試験を行う時間や想定までは難しいと思います。
私が一番気になったのは、収納性で説明した"真ん中の腰辺りのポケット"。
この写真を解説しますと、ファスナーを何回も開閉及びデバイスの出し入れをした結果、ファスナー裏の布との繋ぎ目部分がほつれて、段々と裂け目が拡大してしまったのです。たまにファスナーに布が引っかかってしまう以外、収納面での問題はありません。が、やはり見た目や耐久性というところで気になってしまいますね。
あとこれは個人的にかもしれませんが、中の収納スペースが全て本体にベタ付けされているので、汎用性が低くなっていることですね。マジックテープで外せるようになっていれば、大きな荷物を入れたり出来るのにな…と思いました。
価格に見合う、楽しいリュック
先進的なデザイン、デバイスの収納性、軽量に感じる人工工学。それらが合わさると、毎日の持ち運びがちょっと楽しくなります。
そういう点から、こだわらなければ数千円で買えるだろうリュックに付加価値を付けることで、人と違う、そして楽しいという経験が得られるbobbyは、良い選択肢の一つとなる。
私はそう感じましたね!
なおこのリュック、サイズが二種類あります。大きいのと、小さいの。小さい方はカラフルな色が選べます。今回紹介したのは大きい方。元々収納量が少なめなので、私は大きい方をお勧めします。大きい方でも、確か2か3色から選べたかと思います。
では、良いリュックライフを!
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購入金額
15,070円
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購入日
2018年03月11日
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購入場所
東急ハンズ
まこりんさん
2019/03/11
ちょっと欲しくなりました。
銀朱橋さん
2019/03/11
他にも様々なメーカーが趣向を凝らしたリュックを販売しているので、私は他に思いつきませんが東急ハンズのような見比べの出来る店を、一度覗いてみて下さい。