所持する音楽データに対する私利私欲．．．イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。CDの自主制作、以前はきちんとしたスタジオを借りて、エンジニアについてもらって、CDライターも高価でとなかなかおいそれと制作できませんでしたが、最近は制作の敷居が低くなってきています。そのため、アーティストによってはライヴ会場限定CDなども制作するようななってきています。のちにメジャーリリースされることになる曲の「原型」を、自主制作盤としてライヴ会場で見つけたのでご紹介します（Part4でラスト）。

堀江沙知。先日ライヴに参加したジャズプロジェクト、SANOVAを率いる女性ピアニスト。彼女は実はSANOVA以前の演奏も、ポップインストユニットstyle-3!やSTAR BELL PLUSへ参加という形でCDに残しているのだが、ソロとしては自主制作盤の“Eternal Part.XX”シリーズもリリースしている。

これは、2016年リリースの現時点での最新作でもある“Eternal Part.5”。

いままで最多の5曲入り（アルバムジャケットには4曲しか記載がなく、ラストの曲はシークレットボーナストラック）。

ジャケット裏の曲名一覧には4曲しか載っていない。

そのままSANOVAにも持ってこれそうな、音作り的にも楽曲的にも完成度の高い楽曲が並ぶ。

「cube」。バンド仕立てで、シンセも入ったダイナミックかつドラマチックな曲。日本人（自分だけ？w）好きなベース半音下降が印象的。珍しく？エレキギターっぽい音色のシンセソロもあり、バンドでやるとかっこいいだろうなーという感じ。

「I will」は一転して、スウィンギィでジャジィな小粋な一品。これもシンセ音のオブリがいい味出している。ただ、ベースとドラムスの打ち込みはセンス良く頑張っているものの、基本生の方が似合う曲調でもあり、これはバンド構成で聴きたいかな。ただ、シンセが結構存在感あるので、ライヴではトリオでは再現が難しいかも。シンセはAメロなどは全く入っていないのだけれど、サビにはがっつり入っているので、ピアノと一緒に弾くには手が足りない。ただアウトロのソロもジャジィでカッコよいので、ゲストなどを迎えてぜひバンド構成で聴きたい！

ラストはシークレットトラック。CDケース裏面の曲紹介のところには記載はなく、HPのCD紹介のページにも「※ボーナストラックあり！5曲収録されております。」としか記載がなかったが、先日から行われている「SANOVA(堀江沙知)全曲アンケート！」で曲名判明。この「infinity」は、完全オーケストラ（風）仕立てで、まるでRPGのテーマ曲みたい。これはかなり曲調も異色なので、バンドでの再現は難しいだろうなー。いい曲だけど。

この直前の“4”が全曲メジャーリリース盤に収録されたことを考えると、この“5”から1曲も収められていないのは意外な感じもするけれど、“2～4”が2015年のリリースだったのに対して、本作は2016年の作品なので、彼女にとってまだ「熟成」が足りないのかな。2015年作品の“4”から、2018年リリースの3rdアルバムに収録された例もあるので、気長に待ってマス。

今までで一番「動き」があるジャケット。

お願いね♡（←キモ

【収録曲】

1. cube
2. I will
3. up to you
4. 手紙
5. infinity（ボーナストラック）

「Eternal Part.5 - 堀江沙知 CDダイジェスト」