品川無線 フォノカートリッジ【F-8L】
F-8Lは品川無線が1966年に発売したMM型カートリッジです 品川無線 またはグレース(GRACE)と言いますがアナログオーディオが趣味の人は一度ならずも何度も聞いた会社名だと思います カートリッジやトーンアームでも有名でした 私がオーディオを始めた頃は”グレース”の名は知っていましたがカートリッジを欲しいとは思いませんでした 初歩のラジオによく品川無線の広告が載っていました なんか古そうな会社だなと言うのと、F-8のデザインがトンボの頭みたいで良い音が出そうじゃなかったんです 理由はそれだけです 今で言うハイテクとは思わなかった次第ですね どっちみち買えなかったけど。
品川無線からSPIN OUT したのが池田勇、瀬川冬樹(ペンネーム)、長島達夫、森芳久各氏です
池田氏はIKEDAカートリッジで有名、瀬川氏、長島氏はオーディオ評論、森氏はソニーに転籍しXLシリーズなどを開発しました。
グレースの森芳久さんがNHKと共同で開発したのがF-8Lです 15500円の定価でしたが当時としては
高価であったと思います 3万円あれば1ヶ月苦しいけど暮らせた筈です
バイトが1日1200~1600円位でしたから15500円は10日分位です なかなか買えないものでしたねレコード針はルミナストレースと言ってましたが無垢の楕円針でした 蛍光トレースって訳?
オーディオ評論の故瀬川冬樹さんと故長島達夫さんが開発したMMカートリッジ「F-7」も有名。
よく知られた「F-8L」の設計者、森芳久さんは後にソニーに転出し、これまでにない8の字コイルによるMCカートリッジXL-55等を編み出した 品川無線はMM型カートリッジで成功しましたが、MC型
カートリッジは1978年ごろF-10などを出しましたがオーディオブームも下降時期になっていたと思います。
亡くなられたオーディオ評論家一覧 http://i-sunken.com/3csx/audiofile.htm
瀬川さんも46歳で鬼籍に入っています 若かったですし惜しい人材でした 合掌
レコード針のクランプ(ツマミ)がトンボみたいでした
周波数特性は割と素直な特性でした 18KHz位まで今でも再生できるのは凄いですね
超低域は不確定です
3次以降の高調波が低いですね
音質は中高音が聴きやすいです 低音は出ていますが、ガッツが足りないというか踏ん張りが足りない感じはします 高域のトップもMC型ほど抜きん出た特性ではないです 低音は大げさですがバズーンがバウーン位になります 歪みは少なくボーカルは感じよく聴くことができます 過渡特性にも留意して設計されたようです ですがゆったりとした雰囲気で音楽を聴くには良いカートリッジと思います 1966年の開発時期としては素晴らしいと思いますし、今聴いても優しい再生音でいいなあと思います その時代にマッチしたカートリッジですね。
F-8シリーズ解説ページ
https://nack-audio.com/wordpress/grace-f-8/
諸元表
オニヤンマ
レコード針を抜いたところですが、ダンパーは柔らかいのを使っているのか 柔らかくなってしまったのか不明ですが指で触ると柔らかめです へたってはいないです 針圧1.5gでテスト。
このカートリッジはボディが同一で交換針交換で音質を変えられるという事で数種類の交換針が出ていました ただCD-4対応は若干ボディも違うようですがLタイプなどでも針だけでCD-4もいけたそうです 現在では互換針も販売されていないので、ボディのみ中古販売されているのが多いですが針がないと使えません 現在でもF-8カートリッジに愛着のある方は多いようです。
Lタイプはクランプがクリスタル状です 【L】の意味は不明ですが輝くのLuminousか?
ルミナストレースという語句も言われてきましたが意味がよく分かりません
聴いていたら左が出なくなってしまった 原因はリード線端子が4本ともユルユルで力を入れないでも簡単に抜けました ラジオペンチでスリーブをカシメて事なきを得ましたが、ユルユルになるのはおかしいのでシェルを入れ替えて送った?みたいですね このシェルはメーカー名無いものです。
こうしてみると蛍に似ているのでルミナストレースって其処からきているのかも...
最終版sweep波形 2019-11-30 更新 オリジナルダイヤ無垢針
最終版-上記測定使用...NON-RIAA HEAD-AMP
トンボの画像はネットからお借りしています 申し訳ありません...
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購入金額
0円
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購入日
2018年09月頃
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購入場所
フェレンギさん
2018/09/20
CD-4対応のMMカートリッジが付属しておりました
トーンアームはS字型のユニバーサルタイプだったので、カートリッジは自由に選べる
そこで 初めて買ったのが このF-8Lでした。
交換針を選べるというのも魅力
つぎに より繊細だと言われていたF-8Cのスタイラスを選択してます
当時の機械でも 音調が変化することは 十分理解できました
C型は このトンボ頭ではなかったと記憶してますが 思い出せません
タコシーさん
2018/09/20
F-8おもちでしたか...交換針までですか...
F-8Cは透明ノブだったみたいですよ
http://mtomisan.my.coocan.jp/newpage1.html
CはC=Customだそうです
Cは針圧が1.5gまでなのでダンパーが柔らかタイプなんでしょうね
私はバイトして買った東芝ICボストンのセラミックカートリッジで聴いておりました
当時のもので残っているのはレコードくらいですね
ずっとグレースとは縁が無かったですね
知ってるけど縁が無い...女性みたいなものです..