先日久しぶりにオーディオユニオンの店舗を覗きに行ったところ、手頃な価格の中古電源ケーブルが数本入荷していました。
現時点では最低限必要なオーディオ用電源ケーブルは揃っていたのですが、以前購入したオヤイデ製の電源ケーブル、PA-23ZXの取り回しの悪さが少々気になっていました。
皮膜が固すぎて、ちょっと機器の位置をずらしただけでケーブルに力がかかり、プラグが抜けてしまうことがあったのです。音質もその使い勝手を我慢できるほど特筆できるものではありませんし…。
というわけで、この7N-PSC 2.0Sは比較的細身で皮膜も柔らかく、PA-23ZXの代わりに使う分には丁度良いかと思い、1本買ってきました。今回購入した個体は長さ1.2mのもののようです。
純度は7N(99.999997%)ですが、特殊な加工はされていない、ごく普通のOFC(無酸素銅)が採用されているようです。
プラグ部分は、非メッキの真鍮タイプとなっています。下手にロジウムメッキなどをされるよりは、こちらの方が好印象です。
このプラグ部分は、お馴染みのひさご電材製ですね。自社製品ではメッキプラグをよく採用しているのですが、この辺りはOEM先のオーダーに合わせているということでしょうか。
プラグは両端ともひさご電材製ですが、ケーブル部分はトモエ電線製造所製だったようです。この会社は2010年頃破産してしまったようですが…。
見た目とは違い、意外と力強い
先述のオヤイデPA-23ZX/1.8は、オーディオインターフェースecho digital audio LAYLA 24/96のブレイクアウトボックスの電源供給用として使っていました。今回はこれをそのまま7N-PSC 2.0Sと交換してみます。
オーディオインターフェース自体は、先日MOTU 1296を導入してこちらを使っているのですが、MOTU 1296には録音時のモニターに使えるようなヘッドフォン端子などがありません。そこでモニター出力だけをLAYLA 24/96の方に流し、こちらでモニターする形で使っているのです。
普段モニター用のヘッドフォンにはAKG K702を使っていますので、これをそのまま使い音質差を検証してみます。
すると明らかな変化として、低域方向の力強さが感じられるようになります。また、音場もやや広がりが増したように感じられます。LAYLA 24/96のヘッドフォン端子は、決してそこまで高音質というわけではないのですが、それでも電源ケーブルの交換だけで印象はそれなりに変化します。
PA-23ZXはこれと比べると、ややエネルギーが高域寄りで、やや細身かつ硬質な音であったと感じられます。一聴するとHi-Fi感はあるのですが、7N-PSC 2.0Sと比べるとやや聴き疲れする傾向の音になります。
購入価格は3千円弱ですから、オーディオ用の電源ケーブルとしてはかなり手頃な部類の製品であるものの、実力は決して低くはありません。より高額なケーブルと比較すればそれなりに差はあるかも知れませんが、汎用ケーブルから差し替えれば、劇的な変化を感じられる程度の実力は十分備えたケーブルであるといえるでしょう。
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購入金額
2,980円
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購入日
2018年08月11日
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購入場所
オーディオユニオン千葉店
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