先日PCI Expressスロットで使えるオーディオインターフェースということで、やや古い製品ではありますがMOTU 1296を導入しました。MOTUの比較的上位のオーディオインターフェースは、PC向けのホストアダプターと、AudioWireと呼ばれる専用インターフェースを介して接続されるコアシステムから構成されます。
AudioWireは専用インターフェースではありますが、物理形状は6pinタイプのIEEE1394(FireWire)そのものであり、接続ケーブルもIEEE1394のケーブルがそのまま流用可能です。
MOTU 1296は以前高音質盤の制作で使われたという音質の評価が高い製品ですが、その際に高音質のIEEE1394ケーブルをAudioWireの接続用に使ったという話があり、私もオーディオグレードのケーブルを何か用意しようとは思っていました。
もっとも、現時点ではオーディオグレードのIEEE1394ケーブルというのは、市場にそれほど多くは存在していません。特に今回必要な両端共に6pinというケーブルは手頃な価格帯に殆どありません。FURUTECHやAcoustic Revive辺りから多少出ている程度です。
ただ、以前はAudioQuestがUSBケーブルと同じような商品構成で展開していたことはありました。そこで中古品や市場在庫を当たってみたところ、辛うじて0.75mの在庫処分品を発見することが出来ましたので、早速購入してみました。本当は最低限1.5mが欲しかったのですが…。
皮膜のデザインはUSB版のFORESTとほぼ同じですが、「IEEE1394」という印刷があります。
音質がはっきりと変化
以前使ったUSB版のFORESTは、私がUSBケーブルの音質を気にするきっかけとなるなど、非常に強い印象を残した製品です。今回は本来のFireWireケーブルという使い方では無く、MOTU独自のAudioWireケーブルの代わりという使い方ですが、果たして効果は出るでしょうか。
標準添付ケーブルはこの写真に写っているもので、長さもかなりありますし、オーディオ向けという品質のものには見えません。なお、今回は電源ケーブルも標準添付品は使わず、ACROLINK 6N-P4010を使っています。
先日掲載したMOTU 1296のレビューで「固有の音色が付く」という話を書いたのですが、ケーブルをFORESTに変えたことでそれが全くなくなったとまでは言いませんが、随分緩和されたという印象です。
音質全体を見ても、主に中域方向の密度が濃くなり、ヴォーカルや弦楽器がより鮮やかに表現されるようになりました。低域の解像度もより良くなったように感じられます。ベースラインの明瞭度も向上していますので。
IEEE1394そのものという使い方ではありませんので、オーディオ向けIEEE1394ケーブルにどの程度効果があるのかという疑問もあったのですが、実際に使ってみればはっきりと体感できる程度の効果がありました。
他社のオーディオインターフェースでも、やはりIEEE1394形状のケーブルで専用インターフェースを接続する製品がありますが、それでも同じような効果が出るのかも気になるところです。
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購入金額
1,870円
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購入日
2018年07月20日
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購入場所
オーディオ逸品館
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