丁度先日来、悪質なあおり運転に関する報道が過熱すると共に注目を集めているのがドライブレコーダーでしょう。今回の報道でも、証拠の映像がなければ立件まではなかなか難しかったであろうことが指摘されていることから、ここ数日は販売店へのドライブレコーダーに関する問い合わせなども増えているとのことです。
タイミング的に丁度この件に合わせたかのように見えてしまいますが、実際には報道よりも前に購入していたのが、今回取り上げるJVC KENWOOD製ドライブレコーダー、DRV-830です。
私自身、以前からドライブレコーダーの重要性については何度か触れてきましたし、証拠映像を抑えるだけでなく、自衛手段とするのであれば、車の前後両方は少なくとも設置しておくべきというスタンスです。特に後ろ側の重要性はもっと語られても良いと思うのですが、意外とこれに触れる専門家は多くないようです。後ろ側に設置しておくだけで、実際に悪質な暴走車のあおり運転から逃れられた経験はありますからね。
さて、当然ここ数年私の車には前後両方にドライブレコーダーが設置された状態でした。これまではフロント側にgeanee DVRGPS-04、リア側にhp f210という組み合わせとしていました。
この組み合わせでも充分役には立つのですが、気になっていたのがDVRGPS-04の方の画質でした。元々バッテリーの劣化がひどくなるまではhp f210をフロント側で使っていたのですが、それと比べると対向車のナンバープレートが識別しづらくなってしまった気がしていたのです。当然ながら映像は高精細であった方が証拠能力は高まりますので、f210と同等以上の画質は確保したいと考えていました。そこで以前から候補を数機種リストアップしていた中で、機能や装備の魅力が大きく、特価品が出ていたという理由から選択したのが、今回購入したJVC KENWOOD DRV-830です。
外箱の説明を読むだけで大体特徴は伝わりますね。今回重視したのは画質は当然として、記録用のmicroSDメモリーが32GB越えに対応していることでした。
実はドライブレコーダーは未だにmicroSDHC 32GBまでしかサポートしない製品が多いのですが、繰り返し使うものである以上繰り返しの頻度が高いほどメモリーカードの寿命は短くなってしまいます。しかも今回は最大でWQHDをサポートする製品ですから、ファイルサイズがその分肥大化して、しかも書き込み性能も要求されるわけであり、大容量のメモリーカードを使えることは条件としては必須に近いものでした。その点、DRV-830は128GBのメモリーカードをサポートしていて、しかもメモリーカードスロットを2基搭載していてリレー録画できるという、理想に近い形なのです。
パッケージの内容物は以上の通りです。KENWOODブランドの16GB microSDHCメモリーカードも同梱されていますので、最低限このパッケージの内容物だけで利用を開始することは出来ます。
本体は横長で、それなりに大きいのですが、高さは他の製品と大きくは違わず、取り付けに配慮していることが伺える形状となっています。
液晶モニターは3インチとドライブレコーダー内蔵としてはかなりの大きさです。ただ、タッチパネルには非対応です。
前述の通りmicroSDカードスロットは2基搭載されています。上がスロット1となりますので、こちらに主に利用する128GBのmicroSDXCメモリーカードを、下のスロット2には暫定的に標準添付品の16GB microSDHCメモリーカードを入れておきます。
注)その後スロット1のmicroSDカードは、SanDisk製High Endurance仕様に変更しています。
車に取り付ける際には、ケーブルとマウントが必要となります。マウントは先に本体に取り付けるよりは、車に取り付ける際に位置を仮決めしてから本体に取り付けた方が作業は楽でしょう。電源ケーブルは以下のように本体側の端子を覆う蓋を一度開けてから取り付けます。
静止させると思いの外細かく写っていることが判る
これについては実際に撮影した動画をご覧いただくのが一番でしょう。
今回の動画は出荷時の設定である1920×1080 25fps HDR有効という条件で撮影されたものです。解像度はもっと上げても良いのですが、私のPC環境がWUXGAのモニターですので、フルHD辺りが扱いやすいというのも事実ですので…。
高価だが見合った満足度はある
元々一定水準のドライブレコーダーは使っていましたので、それを明らかに上回るものでなければ買い換える意味は無いと思っていました。
その点、DRV-830は画質・機能の両面において買い換えた意義は充分にあったと納得させられる製品でした。
動画で見ている限りでは、そこまで画質が圧倒的に良いようには見えなかったのですが、DRV-830で撮影した動画は特定のポイントで静止させたときに、対向車などのナンバープレートやドライバーの姿など、いざというときに大事な要素となる部分が明瞭に映っているということに気付かされます。
ドライブレコーダーでは明暗に対応させるためにWDR(Wide Dynamic Range)を搭載している製品が多いのですが、これは単に露出をある程度アグレッシブに調整しているだけということで特に何か凝った処理を行っている訳ではありません。しかし、DRV-830はHDR(High Dynamic Range)を搭載していて、これはカメラ等でお馴染みの複数の画像から明暗それぞれがきちんと映った映像を合成するというハードウェア処理をきちんと行っているため、やはり細部の階調表現で有利さがはっきりと体感できます。
また、さすがにカーナビなどの実績が豊富なKENWOOD製品ということもあり、設置時の水準器やガイド機能など、ユーザーフレンドリーという面でも海外メーカー製とは一線を画す出来であると感じさせられます。設置時の調整はこれまでに使ったどの製品よりも楽に終わりました。GPSの検出速度や精度も素晴らしく、カタログスペックに出ないところで製品としてよく練られていると感心させられました。
弱点はドライブレコーダーとしては高価ということに尽きるでしょう。以前Amazonのプライムセールで今回くらいの価格で売られていたことはあったのですが、悩んでいる内に売り切れてしまい、今回久しぶりに1万5千円割れを記録したことで予算が厳しい中ではあったものの買ってしまったわけです。最初は下位のDRV-630でも良いかと思っていたのですが、microSDXC対応のダブルスロットは本機だけの装備であり、価格差が大きくなければやはりDRV-830の方を選ぶべきと思います。
ちなみに、JVC KENWOODのもう一つのブランドとなるJVCから発売されているGC-DR1は、DRV-830とDRV-630の先代に当たるDRV-610とほぼ同じ製品となっていて、カメラとしての性能はDRV-630に近いものの、microSDXCをサポートするデュアルスロットという特徴はDRV-830と同じであり、この部分を重視する方はこちらを選ぶのもアリかもしれません。
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購入金額
14,800円
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購入日
2019年08月14日
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購入場所
ノジマ オンライン
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