以前64AUDIO U4で使うための2.5mm4極対応ケーブルとして、イヤフォン「AZLA」専用のオプションケーブルであるSilver Galaxy Mix+を購入して、価格以上の満足度が得られたという話を書きました。
元々は3万円クラスのケーブルであり、リケーブルメーカーとして高評価を得ているLabkable製ということで、それなりの実力を持つのは当然とも言えるのですが、これがU4に対してもなかなか良好な相性を示します。それがAZLA本体が思ったほど売れなかったためか、リケーブルの在庫に余剰分が多かったようで格安販売に出てくる機会が増えていたのです。
U4の標準添付ケーブルは低域の押し出しが強く音場が狭いものであり、元々低域過多のU4との相性はあまり良いものではありません。そこでアンバランスのケーブルについてもSilver Galaxy Mix+にしたいと思っていました。ところが、アンバランス版のSilver Galaxy Mix+は単品販売は基本的にされておらず、AZLAに添付される形での販売となります。そこで中古の特売でAZLAが出てきたら、ケーブル目当てで買っても良いとさえ思っていました。
そのようなタイミングで東京・中野サンプラザで開催された「ヘッドフォン祭り 2018 春」の物販会場で数量限定特価品として、このケーブルだけが特価販売されたのです。私は勿論喜んで購入してきたのですが、他の人は殆ど目もくれなかったようで、2日間で限定30本のうち3~4本しか売れなかったようです…。
パッケージの外観などは2.5mmバランス版と全く同じです。
原則的に単品販売は行われない品(厳密には代理店のアユートの直販で一時期販売されていました)ではあるのですが、きちんと単品でのJANが存在しています。
当然ながら傾向はバランス版と同じ
このケーブルの2.5mm4極バランス版については、以前レビューを掲載しているのでそちらをご覧いただければと思います。
今回はDAP本体をAstell&Kern KANNにして改めて試聴してみます。
AK100IIよりもきちんとU4を駆動できる辺りにKANNの実力を感じさせられますが、基本的な傾向は当然ながらバランス版と大きくは変わりません。単純に接続方式がバランスかアンバランスかの違いしか無いわけですから、当然といえば当然です。
ただ、接続方式の違いによる音質差は確かにあります。先にバランスの方を使っていたので、どうしてもアンバランスにすることにより元より劣ってしまうという印象を受けてしまいました。
具体的な違いは音場の広さと明瞭度です。バランスでは丁度両耳の間いっぱいに広がっていた空間が、アンバランスにしたことにより一回り小さい空間へと変化します。さらに明瞭度の違いもあるのですが、これについては文章で説明するのがなかなか難しいところです。
強いていえば、先日オーディオシステムの電源タップをAIRBOW ABPT/EVO/4.27Vからaudio-technica AT-PT1000(Zonotone 6N2P-3.0 Meisterと組み合わせ)に変更した際に、タップを繋ぎ替えてそれぞれの音をWAV(24bit/88.2KHz)で録音しておいたのですが、このファイルの音の違いがよりはっきりと表れるのがバランスの方なのです。アンバランスでもそれなりに表現はされるのですが、バランスほど判りやすくはありません。
今回は特価販売により1万円を大きく割り込んでいましたので、このケーブルのコストパフォーマンスは文句なく素晴らしいものとなっています。ただ、同じ価格でバランスケーブルとアンバランスケーブルが売られていたとすれば、お手持ちの環境が許す限りバランスの方を選択されることをお勧めします。
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購入金額
8,000円
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購入日
2018年04月28日
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購入場所
ヘッドフォン祭り会場 フジヤエービック
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