audioquest製FORESTを使って以来、USBオーディオ用のケーブルで比較的低価格のものを色々と使っているのですが、国内メーカー製のものはSAEC SUS-380程度でケーブルで多くのシェアを占めるオーディオテクニカ製のケーブルを使っていませんでした。
私のPCとFOSTEX HP-A8の設置位置の都合上、ケーブル長0.75mではかなりギリギリであり、それ以下の長さのものは除外したため、1.3m版が手ごろな価格で出てきたものを購入して、試してみることにしたのです。AT-EUS1000の場合は0.7mという製品はあるのですが0.75mはありませんので…。
audioquestやCHORDはケーブルの直径が大きく皮膜も硬いため取り回しは良くないのですが、SAEC、audio-technicaといった国産勢はそこそこの太さで柔らかいケーブルを使っていて、ごく普通のPC用USBケーブルと同等の取り回しが確保されている辺りは長所といえます。
ディテールを強調する傾向が日本メーカーらしいところ
試聴環境はいつも通り、ASUS P6X58D-EのUSB 2.0端子から、FOESTEX HP-A8に接続するというものです。ヘッドフォンはSENNHEISER HD650です。
まずは、先日Van den HUL D-102 MKIII HYBRIDの試聴で使った、「恋人よ / 五輪真弓」を聴いてみます。
普段使っているaudioquest CINNAMONと比較すると、低域の沈み込みは一歩劣るでしょうか。その代わりに細かい音はかなり緻密に再現されていて、レコードのノイズまでやや鮮明に聞こえるほどです。ハイハットの音やブレスの細かなニュアンスなどはCINNAMON以上にはっきりと伝わります。ただ、正直言ってしまうとちょっと細かいことを伝えすぎていて、その分本来のメインとなるヴォーカルなど主要な要素の存在がやや薄くなってしまう傾向が見られます。USBケーブルのようなデジタルの世界まで、従来のオーディオと同じように海外製品の方がより情緒的というのは面白いところです。
そして定番試聴ソースである「Shape Of My Heart / Sting」を聴くと、残念ながらCINNAMONのようなアコースティックギターの余韻などは伝わって来ません。ここで製品のグレード差をはっきりと感じさせられました。同じアコースティック系の楽曲でも、「Love Lives On / Chicago」は録音が新しいためかそれほど大きな差は感じさせません。ただ、低域の深さや解像度が少々劣っている辺りは気になりますが…。
もっとも、やや高いSAEC SUS-380と比べると低域~中有域の密度はこちらの方がむしろ感じられ、コストパフォーマンスという意味ではなかなか優秀といえるでしょう。audioquest FORESTとの比較でも、総合的にはこちらの方がやや上かな、と感じられます。
ケーブルも鳴らし込みで音が変わるものもありますので、もう少し継続して使ってみて何か変化があれば追記したいと思います。ただ、CINNAMONを超えることは、4桁価格のケーブルを探していても難しいのかなという気がしています…。
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購入金額
3,000円
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購入日
2018年02月20日
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購入場所
ヤフオク
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