最近入手したNoble Audio Savant Universalは、ケーブル等欠品のために格安販売されていたものでした。
暫定的にはJH AUDIO Michelleの2種類の添付ケーブルで、Michelleで使っていない方を宛がう形にしていたのですが、さすがに不便なので銀メッキ導体を採用していて価格も手ごろなSoundsgood A2というケーブルを新たに入手して使いはじめ、先日外出時に連れ出してみました。
このケーブルは音質面ではやや高域が華やかで線が細身、ただ空間はふわりと広がるという銀線にありがちな傾向を示すもので、中低域の密度感が濃いSavantがやや「普通の音」に近づく傾向が見られるものの、組み合わせとしてはまずまずのものでした。
しかし外出時に使ってみて気になったのは、乾燥した冬だからだとは思うのですが、線が上着にこすれると、バチバチと静電気を発するということです。頻繁にバチバチいうのは精神衛生上も良くありませんし、それが音に飛び込んでくるというのは機器にも良くないでしょう。そこで急遽秋葉原のeイヤホンに駆け込み、手頃なCIEM 2pin対応ケーブルを探した結果、目にとまったのがこのBispa <咲 saku>BSP-HPCL-TTEPEPCMでした。
eイヤホンの9周年記念限定モデルということで、eイヤホン専売商品となっているようです。まあ、Bispaは比較的規模が小さく、このようなオリジナルモデルは割合良く出ていますので、特に珍しいものではありません。
きちんと説明書きが入っていることは好感が持てます。実はSoundsgood A2は説明書きなど皆無で、ケーブルがパッケージに入っているだけでしたのです…。
銅の特性を活かしたリスニング向きの音質
当然組み合わせる相手は、Savantとなります。Michelleで使うことも出来なくはありませんが、Michelleはややピンの直径が小さめであり、汎用のCIEM 2pin対応ケーブルを使うと結構穴が広がってしまうのです。意外とUltimateEars Triple.Fi向けのややピンが細いケーブルの方が、Michelleには合っているかも知れません。
ちなみにSavantで実際に使ってみると、Soundsgoodの2pinの方がBispaの2pinよりは少しだけ細いようで、Bispaの方が本体にしっかりとはまっているという印象を受けます。
さて、このBSP-HPCL-TTEPEPCMですが、音質的には低域~中低域がやや厚く、若干ハイ落ちという傾向を示します。銀メッキ線のSoundsgood A2と比べると傾向の差は歴然としていて、むしろ正反対というべきものかも知れません。
低域は密度が濃く出てくるものの、アタックは柔らかめでありゆったりとした音という印象を受けます。キレの良いロックをガンガン楽しむような使い方には全く向きませんが、穏やかな楽曲をゆったりとリラックスして聴くような使い方には良く合います。Savant自体が元々そのような傾向を示すイヤフォンですので、このケーブルとの組み合わせはそのキャラクターをより明確にします。
高域もクリアではあるのですがややソフトな音となり、量もやや少なめです。Soundsgood A2と付け替えて聴いてみると、同じイヤフォンで使っているとは思えないほど、高域の量が変わるのです。実はSoundsgood A2の方がフラットに近い音ではあるのですが、その分Savantの持ち味もやや減ってしまう印象があり、Savant+BSP-HPCL-TTEPEPCMという組み合わせはやや極端かも知れませんが、Savant本来の傾向を楽しむのに向いているといえます。
外出時に組み合わせるプレイヤーが低域がやや薄く、密度感も出ないAstell&Kern AK100IIであることを考えると、外出時に組み合わせるのはこのケーブルが合っているといえそうです。懸案だった静電気も特に発生しませんので、その意味での使い勝手も向上します。
但し、FOSTEX HP-A8のように力のあるアンプで鳴らしてみると、Soundsgood A2も本来の持ち味を発揮して良好なバランスとなります。私の場合はイヤフォンはあくまで外出用という考え方ですので、BSP-HPCL-TTEPEPCMの方を推しますが、室内でしっかりとしたアンプと組み合わせる場合には甲乙付けがたい勝負となります。
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購入金額
4,980円
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購入日
2017年12月07日
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購入場所
eイヤホン
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