職場の会議室はお世辞にも広いとは言えないので、短焦点のプロジェクターを導入しました。
購入したのは、ビジネス用途のプロジェクターでは大手のEPSON製のプロジェクター「EB-535W」です。
ビジネス利用となると、完全な暗所にせずに利用することも多いですが、その点このEB-535Wは3400ルーメンという明るさなので、蛍光灯下で使っても非常に鮮明に投影できます。
EPSONのプロジェクターは3LCD方式で投影される構造になっていて、色再現度が非常に高いことでも定評があります。また、このモデルは解像度もWXGAなので、細かい文字が入ったプレゼンテーションなどでもちゃんと表示してくれるのが良いですね。
入力系統も豊富でビジネス向けならではの対応機器の多さが魅力。
背面の入力系統もホームユースよりもどちらかというとビジネス用途の端子が多くなっています。家庭では既に無くなりつつあるコンポーネント端子での映像・音声入力がまだあったり、RS232C端子での制御を行うシステムを作ったりするのもビジネスユースならではですね。
上面には操作用のボタンが並んでいますが、一般家庭用のプロジェクターと比べると少しボタンの数は同じくらいです。短焦点なので、投影画像のズームはデジタルで拡大・縮小しますので「テレ」と「ワイド」というボタンがあります。
レンズ上にあるレバーは、フォーカス用で、そのさらに上部分にある黒い箇所はリモコンの受光部です。
排熱用のファンもかなり大きめのものが内蔵されています。大きいですがファンの音は気になりませんでした。
角度調節用にロック式のスタンドもありますが、本体の大きさに比べると少し貧弱そうな印象です。こういったスタンドは、投影する壁から距離があって間に障害物などがある場合に使うことが多いのですが、短焦点の場合は、そこまで使う頻度が高くないようにも思います。
付属品です。リモコン、電源コード、VGAケーブルです。付属ケーブルがHDMIケーブルじゃないあたりが業務用を感じさせますね。リモコンのボタン配置も一番よく使う入力切替系を上部に集めたりテレビのリモコンに良く似せた配置になっているので、年齢関係なく使いやすくなっています。
短焦点だけではない、プロジェクターとしての完成度の高さを
手元にあったプロジェクターを並べて色々と比べてみることにしました。左からLG PH450UG、EPSON EB-W420、そして今回のEPSON EB-535Wです。
レンズの位置は同じに並べてみました。PH450UGが若干前に出ているように見えますが、レンズが後ろ向きになっているので、この位置になります。EB-535Wはやはりその大きさが目立ちますね。EB-535Wのサイズは344mm × 315mm × 94mm、EB-W420は297mm × 234mm × 77mmとかなり幅も厚みも違います。筐体も白がベースなので大きく見えるのかもしれません。
同じメーカーのEB-W420と比べた時は下のような感じです。
短焦点モデルとしてLG PH450UGと比べた時は下のようになりました。PH450UGは同じ距離からの投影ですが、画角に収まりませんでした。ただ、こうやって並べてみるとPH450UGの明るさが圧倒的に足りないことがわかりますね。
暗所だとあまり差は出なかったのですが、蛍光灯下で使う際にはかなりの差が出るのがルーメンの数値の差ですね。
今度は壁からの投影距離を測ってから試してみます。壁から80cmの位置で投影してみました(下はまだ測っている途中です)。
きっちり80cmです。このくらいのスペースならどの会議室でも確保できる距離ですね。
80cmの距離でこの大きさです。公称値では83cmの距離で80インチということなので、この状態だと78インチくらいでしょうか。本体との比較をしてもらえれば、短焦点ならではの大画面で投影できていることがわかると思います。
ちなみに同じ距離(80cm)でEB-W420を映すとこのくらいの大きさです。普段、プロジェクターを使うために確保するスペースがどれだけ必要なのかがわかると思います。
上の画面で同じPCのログイン画面が表示されていますが、これはリレーション機能を使っているためです。大きな会議室だとこの機能を使って複数のプロジェクターに同じ画面を投影させて後ろの席でも見やすい環境を作ったりするのですが、その機能が搭載されています。
下の画像のように、PC側で分岐して画面を出力しなくても、同じ画面を違うプロジェクターで投影できるようになります。
HDMI入力やその他の入力からの映像はリレーションできませんが、「コンピューター 1」の入力からの映像信号のみが「モニター出力」からリレーション可能です。この辺りの仕様については、著作権問題なども絡んでいると思いますが仕方ないですね。
有線LAN端子も搭載していて、ネットワークに接続しておくことで、無線LANを搭載したデバイスからのワイヤレスでの投影も出来るようです。複数接続したPCの画面を4分割で表示させたりと、会議やプレゼンテーションをスムーズに進めるための機能が多数搭載されています。個人的には、電源を手動でオフにすることなく、電源コードをいきなり抜いて冷却させることもなく片付けることが出来る、「ダイレクトシャットダウン」がビジネス利用を想定しているなと感じました。
短焦点モデルというよりもプロジェクターとしての安定したスペックが目立つ良製品。
ビジネス用ということもあって、本体はかなり大きいので気軽に持ち運んで使えるプロジェクターではないのですが、老舗とも言えるEPSONが培ってきたビジネス用途のプロジェクターとしての使いやすさ、迷うことの無い操作性、蛍光灯下でも視認性の高い3400ルーメンの明るさと3LCDでのカラー再現度、基本的な部分のスペックが安定しているのがトータルで活きてきているという印象です。
「ピタッと補正」という縦方向・横方向の両方の台形補正も搭載しているので、結構雑にセッティングをしても簡単に補正できるので便利でした。
ビジネス用のプロジェクターもかなり安価になってきて、一昔前のPCのようにどんどん安くなってきていますが、少しコストをかければ短焦点モデルが購入できるようになったのはありがたいですね。短焦点モデルのプロジェクターを使えば、今までスペースが確保できなくて使えなかった部屋でも大画面でプレゼンテーションや会議が出来るようになるので、EB-535Wはお勧めです。
一昔前のプロジェクターの価格設定そのままなので少し高め。
実売価格がやはり10万円を超えるとビジネスユースでもかなり購入に際して色々と手間がかかってきますが、このEB-535Wもその中に入りますね。
どうしてもこの『短焦点』という機能があまりまだ知られていないこともあるのか、通常モデルが約半額で販売されているので、この『短焦点』という機能1つで2倍のコストをかけても良いのか?という議論がなされると思います(笑)。
ですが、このEB-535Wは短焦点以外にもリレーション機能や豊富な入力端子、ネットワーク機能とメリットがたくさんあるので、その点を踏まえれば、コストパフォーマンスは優秀とも言えます。
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購入金額
125,900円
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購入日
2017年07月19日
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購入場所
http://amzn.to/2hW2odk
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