オーディオのアンプなどで使うボリューム(可変抵抗器)ですが、通常はこんな構造をしています。
出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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抵抗体の上に摺動子(しゅうどうし)が接しており、出力端子までの距離が変わることで抵抗値が変わる仕組みです。
この方式が一般的なボリュームなのですが、細かいボリューム調整が出来るメリットはあるものの、抵抗体を音楽信号が通るため、音質面でいうとあまり好ましくありません。
ボリュームが最大に近い方が音が良いのは、音楽信号が抵抗体を通る距離が短く、悪影響を受けにくいためです。
この欠点による音質劣化を限りなく低減することができるのが、ステップアッテネーターという部品。
ラダー型といわれる回路になっているのが特長で、どういう回路図になっているかというと・・・
うん、よく分かりませんw
はしご形なのはわかりますが。
では、実際の写真を見てみましょう。
筒状の部品の周りに、抵抗がうじゃうじゃと付いています。
この製品は23ステップのステレオタイプなのですが、どういう仕組みになっているかというと、ボリュームのつまみを動かすと内部のセレクターがカチカチと回り、アッテネーターの周囲に取り付けられた抵抗のどれかと接触し、抵抗値の分信号が減衰して出力されます。
つまり、23ステップのアッテネーターは、23組もの抵抗があるのですが、そのうち内部のセレクターが接している抵抗のみ使用されているのです。
前述の可変抵抗器と比べると、手間も部品代もかかっている作りなのがわかります。
ステップアッテネーターのメリットは、セレクターが接した抵抗のみ使用され、抵抗もオーディオ用のものを使うことで、抵抗による音の劣化を少なくすることが可能です。
ただし、ステップ数が少ないので細かいボリュームの操作ができないのと、高額なのが欠点。
ステップ数を増やせば細かい調整は可能になりますが、抵抗の数が増えるため、サイズが巨大になります。
改造し尽くしてきた感があるSV-2A3EPXですが、コンデンサと抵抗は全て交換してしまったので、ついでに可変抵抗器もアッテネーターに交換することにしてみました。
高級感のある外見、軽くて回しやすいセレクタ
今回購入した、EIZZのアッテネーター。
24ステップのアッテネーターです。
金メッキされた端子、シールドされたボディなど、けっこう精度が高い作りです。
中国製ですが、最近の中国製は侮れません。
左は標準で付いていた、コスモス製のRV24YN。
アッテネーターとのサイズを比較すると、こんなに違います。
取付はこれだけサイズが変わりますからかなり手間がかかりました。
コンデンサと抵抗を外して、アッテネーターのシャフトの長さを詰めて、RV24YNの穴が9mmなのに対してM24T-BH100K-700は10mmなのでアンプの穴を拡張したり、いろいろ作業が必要で、かなり時間が掛かりました…。
組み立てるとこんな感じ。
右下の黒いのがアッテネーターです。
どうにかギリギリに押し込んで入りました。
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購入金額
0円
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購入日
2016年10月16日
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購入場所
hidechanさん
2016/10/16
ちょもさん宅で聴かせてもらったオーディオシステムから、10年以上封印していたオーディオ熱が再燃しそうですが、ちょろっと調べただけでも沼の深さに挫折しそうですw
SV-2A3EPXのノーマルの中身とは、完全に別物になってますね~><
ちょもさん
2016/10/16
昨日はありがとうございました~!
沼の中に入ると大変ですが、辺くらいでも楽しいので是非に(笑
私の場合、出力管は1本1.5万円まで、整流管は1本1万円までって感じでセーブして買っているので、そこまでど偉い金額にはなっていないです。
WEの管とか買い始めると沼に完全に埋没してますね…
オリジナルのSV-2A3EPXと比べると、回路こそいじっていませんが、中身のパーツはトランス類を除き全て置き換わってしまいました(^^;