レビューメディア「ジグソー」

聴く度に惹き込まれる魅惑のヴァイオリン

元はといえば、スズキ・ワゴンRのCMで使われた「Childs Anthem」(TOTOのカバー曲)をきっかけに聴き始めたデイヴィッド・ギャレットですが、特にクラシック好きという訳でもない私が聴いていても、何となく惹き込まれてしまう不思議な魅力を持ったアーティストです。

 

以前レビューで取り上げた「Rock Symphonies」の次作に当たるのが、本作「Music」であり、今回はややクラシックの比率は高くなったものの、依然としてジャンルはクロスオーバーというべきものとなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SHM-CDで提供されているようで、ロゴが印刷されていますね。今回も前作同様にDVD付きのDeluxe Editionを入手しています。

 

 

 

 

 

 

 

彼の外見上の印象というと、長い金髪というものがあるのですが、実は地毛は黒髪で昔からずっと染めているだけとのことです。

更新: 2016/07/27
総評

音色自体がどこか違う、魅力のある演奏

前作は基本的に80年代を中心とするロック系の楽曲を中心に、コンセプトを合わせた自作曲を組み合わせるという構成で、クラシック系の楽曲は極めて少数だったのですが、今回は程々に各ジャンルの曲を満遍なくちりばめたという印象です。

 

とはいえ、オープニングを飾るのはコールドプレイの「VIVA LA VIDA」(美しき生命)であり、前作の「Smells Like Teen Spirit」(ニルヴァーナ)ほどではないにしても、それなりに意外性はあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルもストリングを活かしたアレンジで、素晴らしい楽曲なのですが、個人的にはデイヴィッド・ギャレットの演奏の方により高揚感を覚えます。

 

 

また、6曲目でショパンのノクターンを取り上げているのですが、ここでピアノを演奏しているのは何とデイヴィッド・フォスターなのです。確かにデイヴィッド・フォスターはクラシック系出身ですが、この顔合わせは意表を突かれました。

 

 

 

 

 

 

 

前作で1曲の中でロックとクラシックの融合に挑戦した「Vivaldi vs Vertigo」という曲がありましたが、今回は「Whole Lotta Bond」という曲でレッド・ツェッペリンの「Whole lotta Love」(胸いっぱいの愛)と映画「007」の「ジェームズ・ボンドのテーマ」(ジョン・バリーの楽団による演奏でお馴染み)を融合しています。クラシック出身とは思えないこの柔軟な発想こそ、彼の最大の特徴といえるでしょう。

 

 

前作のレビューでも書きましたが、彼の作品はどちらかというと普段ロック系の楽曲を中心に聴いている人が、この曲にこんな解釈があるのかと楽しみながら聴くのが最も合っているような気がします。

 

 

最近私がオーディオ機器の試聴をするときには、大抵彼の演奏も試聴ソースに加えるようにしています。このヴァイオリンが楽しめるオーディオ機器であるということは、私にとってはオーディオ選びの重要な要素となりつつあるからです。

  • 購入金額

    3,394円

  • 購入日

    2016年07月17日

  • 購入場所

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