橋本一子。矢野顕子が産休中wにYMOのツアーに参加し一躍有名になる。以降本作でも参加している藤本敦夫とのコラボ、渡辺香津美との活動、映画のサントラなどを手がける。一方、小説やアニメの声優もこなすマルチタレントでもある。ピアニストなのでピアノが上手いのはもちろんだが、特に「声」をキーとするパフォーマンスが独自の世界を築いており、そのボーカルでもない、スキャットでもない、ボイスパーカッションともちょっと違う、声をオシレータとしたシンセサイザーwのような声の使い方がオリジナリティが高い。本作でもそれは発揮されている。
「遊園地の恋 」はピアノ一台で奏でられる美しいワルツ。緩急をつけ、叙情豊かに奏でられる、ニューエイジ・ヒーリング系の音楽。最終コーラスはむしろゆっくりとなり、でも音の振幅は大きくなり、「ピアノフォルテ」という楽器の表現力を活かした作り。
「D.P.」は一転、速く激しいシーケンスパターン(ドラム+ベース)に乗せて、コード弾きのピアノメロディが乗る。シンセのふわっとしたリフの後はサックスとユニゾンのスキャット。間奏は少しリズムがオフって前衛音楽のようなピアノと戦うようなソロ。坂本龍一バリの「ネオ」クラシック。
「Dreamin' Animals(夢見る動物達)」はシンセのイントロに続いて、ピアノ伴奏に伸びのある優しいボーカルでの弾き語り。途中からアコギのアルペジオが加わり、ドラムスがリズムインすると声も弾んでく!この曲ではピアノは従でボーカルが主だ。
cybercatは1曲目をどこかで聴いて購入した。で、その方面を期待したのだが、実はボーカル(ボイス)レスは2曲のみ。曲調もヒーリング系だけでなく、打ち込みあり、前衛ジャズっぽいのあり、ラフマニノフみたいな超絶プレイあり、弾き語りありで、彼女の心のひだがイロイロと読み取れておもしろい一方、彼女が好きでないと曲だけで端から端まで受け入れるのには度量がいる。最初に出逢うには少し難解な作品だったかもしれない...
2007年に再発盤が出ているようだけど自分の持つのはCD3300えん時代!の発売当初盤。ジャケットの彼女も若い!!
【収録曲】
1. 遊園地の恋
2. D.P.
3. Juke Box
4. Dreamin' Animals(夢見る動物達)
5. Flower
6. La Belle Excentrique(エキセントリックな美女)
7. Venus
8. Izabel In Future(イザベルの未来)
9. Seed
10. Museum
11. LAND OF A 1000 DANCES(ダンス天国)
12. Fine
「Dreamin' Animals(夢見る動物達)・・・音声のみ」
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購入金額
3,300円
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購入日
1986年頃
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購入場所
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