アルバムタイトルにもなった、「Welcome To The Black Parade」を含め、「死」による「離別」を意識したアルバムだと思います。
ミーハーな洋楽ファンなので、ご多聞に漏れず、「Welcome To The Black Parade」のPVで「格好良い!」と購入に走った口です。
イントロの一音ずつ響かせるように鍵盤を叩くピアノの音とリズムは、終幕を告げる旋律とも、弱まっていく鼓動とも取れますね。
そして、一気に始まる疾走感のあるメインへ。
整った曲と映像との組み合わせがまとまり過ぎていて、「型にはまってしまった」というファンもいますけれども。
良い曲であると思います。
私が一番好きだなあ、と感じるのは、「Cancer」
タイトルの通り、癌で余命の無い患者の言葉を歌にしています。
一番、二番とも歌い出しから、「僕の方を見ないでくれ」と始まります。
でも、それは、見られたくないのではなくて、自分の姿を見て曇る家族の表情を見たくないという意味。
一番では、兄弟姉妹に頼みごとをします。
「僕のもちものを整頓するのを手伝ってくれ、そして、僕の好きな服で埋葬する準備をしてくれ」
と。
二番では、「僕は、もう残りの日々を数えるだけなんだ、苦しむ姿を見せたくない」といいます。
そして、「今日、さよならを言うなら、心からその気持ちで言って欲しい」
もう会えないと、覚悟して別れを告げて欲しい。
「だって、君たちを残して、逝かなくちゃいけないことが一番苦しいのだから」と。
アルバム収録版も切なく刺さるのですが、ライブでの弦楽器だけで歌う「Cancer」は胸を打ちます。
本当は一日でも長く一緒に居たい、でも、残された日々を数える度に愛する者を残していく悔しさと悲しさが募って辛いと絞りだす歌。
「I will not kiss you」(さよならのキスはしたくない。)
「'Cause the hardest part of this is leaving you. 」(だって、君たちを残して、逝かなくちゃいけないことが一番苦しいのだから。)
という歌詞が、凄く心に響きます。
この曲を聴くと、離別を前にした時に、その人に掛けるべき本当の言葉はなんだろうか、と考えてしまいます。
答えは出ないのですが。
-
購入金額
753円
-
購入日
不明
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。