レビューメディア「ジグソー」

低速なHDDにより足を引っ張られていたメインPCをSSDによって本来の性能を取り戻す試み

やばい!!本当にこれi7搭載機か!?!?!?

現在のメインPCはドスパラが販売していたローエンドゲーミングノートPC「QF840HE」。この機種自体のレビューは購入した直後あたりにこちらで取り上げています。

これ以前に使っていたPCが軒並み高性能とは言えない低廉なCeleron搭載中古PCばかりだったこともあり、当時最新だったHaswell世代のモバイル版Core i7に64bit版Windowsを動かすには十分な8GBのメインメモリ、ローエンドとはいえ以前のIntel GMA搭載ノートと比べれば動作するゲームの幅も広まったNVIDIA GeForce 840M搭載とあって基本性能に関しては満足していました。満足していたのですが…

HDDの読み書きが異様に遅い。

こちらに搭載されているHDDはこれになりますが…

ノートPCだから5400rpmのHDDを搭載しているのは仕方ないところですが、それにしてもリードライト性能が異様に遅い。感覚的に言えばこのHDDのせいで基本性能は高いのにOSやソフトの起動速度は以前のCeleron搭載機、それどころか感覚的には20年近く前の、PIO転送しか使えなかったPC-98ノートと同等レベルの遅さで非常にストレスを感じていました。一時期のベンチマークは本当にこんな感じでした。

ヤバイ!これ本当に現在のPCに搭載されているHDDか?

ただ今回のレビューの際Intel SSD 540sに移行するためにある程度空き容量を作ったところ、ベンチ結果が向上して

HDDとしては割と常識的なスコアには改善されました。改善はされましたがどちらにしてもこのHDDのせいでメイン機の本来の性能を引き出しているとはいいがたい状態でしたので今年はSSDに換装したいと思っていました。

換装前のメイン機のOSブートの様子はこのような感じになります。

POST画面からログイン画面までおおよそおおよそ30秒程度。この後のログイン後にバックグラウンドで立ち上がるOriginやSteamの自動更新がかなり重くさらに落ち着くまで1~2分程度待たされます。

HDD→SSDの換装は非常に簡単。ただしHDDの速度が遅いせいかクローニング作業が一番時間がかかる結果に

今回レビューさせていただけることになったIntel SSD 540s 480GBは昨日到着。製品としてはIntel初のTLC採用SSDで同社のSSDとしてはローエンド向けのものになります。とはいえ基本性能はシーケンシャルリード530MB/s、シーケンシャルライト480MB/sと十分すぎるものになっています。かつてはMLCやTLCのSSDは高価なSLCのものと比べると寿命や読み書き速度の面で難があるといわれていましたが、現在は性能向上によりローエンドクラスのMLC/TLCタイプでも十分な性能を引き出せる製品が多くなり、なおかつ安価になってきたので手を出しやすくなりました。

レビューが確定になったその前日には秋葉原でおそらく再安価だと思われる2.5インチのHDDケースをあらかじめ購入してHDDの移行準備を整えていました。

実際に到着した製品の箱はこのような感じです。

 

最近のIntel CPUと共通したかっこいいデザインですね。正直箱だけでも捨てないでとっておきたくなります。

中身自体はマニュアルとSSD本体のみ。SSD換装自体はだいぶ前からやりたいとは思っていたものの実際に手元に来るのは初めてとなりますが最近のSSDの付属品ってこんなにシンプルになったんですね。

とりあえず出かける前に実際にクローニング作業を開始することにしました。Intel自身がAcronis True Imageをベースにした「Intel Migration Software」を配布していますが、ベースになっているTrue Imageのバージョンが古いことと今回は容量の大きいHDDから若干少ないSSDへのクローニングでこの作業には対応していないらしいとのことだったので、同じくイメージバックアップツールでディスクのクローニングにも対応しており、なおかつ個人利用では無料で定評のある「EaseUS ToDo Backup 9.2 Free」を使用することにしました。有料版もありますが、今回のディスククローニングについては無料版でもしっかり対応しているため十分です。また容量の大きいHDDから容量の小さいSSDへのクローニングも対応しています。(ただし当然移行できるだけの空き容量は作っておく必要があります。念のため。)

作業としては非常に簡単で、まずケースに入れてUSB接続したSSDを「ディスクの管理」から初期化してOSから認識できる状態にしてからEaseUS ToDo Backupを起動し、「ディスクのクローン」を選択します。

次に移行するソース元を選択。当然現在Windows 10が入っているシステムドライブをクローニングしたいので「ハードディスク 0」を選択します。

次に転送先のSSDを設定。この際「SSDに最適化」チェックボックスをオンにすることを忘れないでください。SSDに最適化した設定でクローニングしてくれます。「セクタバイセクタクローン」はその名のとおりセクタ通りにクローニングしてくれますがその分えらく時間がかかりますので基本的にはチェックを入れなくても問題ないかと思われます。

あとは自動的にHDDの中身をシステムパーティションや回復パーティション含めすべてSSDにクローニングしてくれます。かかる時間はモノによりますが最短15分程度で終わるようですが、今回の場合容量が大きいのとHDDの転送速度が異様に遅いのもあって8時間程度かかりました。ほ残り時間がどんどん増えていくざまは悪い意味で圧巻で出先からスマホのリモートソフトでメインPCのクローニング作業の様子を逐一確認していて本当にこれ無事に終わるのかと思っていましたが、何とか無事に終わりました。

 

あとはPCの電源を切り、HDDからSSDへの換装作業を行います。今回移行するQF840HEの場合もともとベアホーンPCなだけあってHDDへのアクセスは非常に楽で裏ぶたのねじをすべて外せば即アクセスできます。

あとはマウンターを取り外してHDDからSSDに交換し、元通りにするだけで換装作業は完了。非常にあっけなく完了しました。

システム環境がそのままクローニングされているため、あとはそのまま普通に起動すればOKですが、このままだとシステム回復パーティションが無効化されてWindows 8.x移行に備わっているOS回復機能が利用できないのでコマンドプロンプトで

reagentc /enable

と入力して再度回復ドライブを有効化します。これで本機のSSD換装作業は完了となります。換装作業自体は10分で終わったのですが最も時間がかかったのはHDD→SSDへのクローニング作業ということになりました。

ちなみにSSDに換装された時点でシステムがSSDと判断すればSSDの最適化機能であるtrimコマンドは自動的に有効化されますのであまり気にする必要はないかと思われます。

ヤバイ!これマジで同じPCか!?

SSD換装時に真っ先に目にするのがOSブートですが、ここからして明らかに別物レベルで高速化しています。実際のブートの様子はこのような感じ。

速度にしてブート画面からログイン画面に行くまで15秒。明らかに高速化しています。この後のシステム起動後の各種スタートアップアプリ起動も本当に高速化しており、ぱっぱとタスクバーに常駐ソフトが起動していく様子はまさに圧巻。換装前はスタートアップ時非常に重すぎてイライラしていたOriginやSteamの自動クライアント更新も本当に瞬時に終わって体感速度は別物レベルに進化しています。やべぇ。エントリーレベルのTLC SSDでこんなに早くなるのかよ…

ちなみに本機におけるIntel SSD 540sのベンチ結果は以下の通り。

ヴォーーーーーーーーーハエーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

換装直後思わずTwitterでこのSSを貼り付けてつぶやいてしまう程度には感動しました。ベンチ結果はおおむねIntelの公称値通り出ており異様に遅かったHGST製HDDと比べるのも失礼なくらい高速です。

購入から2年にしてようやく本来の性能を取り戻したメインPC。さっさとSSDに切り替えるべきだった。

購入当初からいずれSSDに変えたいいずれSSDに変えたいと思っていて2年が経過してしまいましたが、今年になってHDDの読み書きが耐えられないレベルになってきたので2万切ってきたSSDに今回こそ切り替えるか…というタイミングでこのレビュー企画に参加できたのは本当に幸いだったと思います。

今までストレスがたまりていたアプリケーションの起動が本当に瞬時に起動して快適性は大幅に向上。今まで体感速度的にはPC-98ノートレベルだったものがようやく本来のCore i7世代のノートのものとなり、本来の性能を取り戻した感があります。Officeの起動からHDD時代はOSを巻き込んで死ぬことすらあった3Dゲームの起動に至るまですべてが別物レベルに変わります。感覚的には昨日から生きている世界が変わったというレベルにすら感じられるほど(笑)

今回レビューしたIntel SSD 540sはIntelとしては初のTLC採用で、エントリークラスの製品ではありますがネットブックに搭載されていた初期のMLC SSDと比較すると性能面でも十分高速なものになっており、このクラスの製品でも速度面のことはあまり気にする必要はなくなったんだなぁということを強く実感しています。

Intel SSD 540sは120GBから大きいもので1TBのものまで用意しています。GPUの換装が行えないノートPCにとってHDDからSSDへの換装は大幅なパフォーマンス向上につながり、今となっては必須になっているのではないのでしょうか。間違いなく一度SSDの高速さを体感したら元のHDDに戻そうは思わなくなります。出初めのころの製品と比較すると現在のSSDはローエンドクラスのMLC/TLCチップ採用製品であっても十分な性能と信頼性になってきていますし、性能の割にOS起動やアプリ起動にストレスを感じるようであればSSDに換装してしまうことをお勧めします。本来のPCの性能を取り戻してくれること間違いなし。

Intel SSD 540sはパフォーマンス性能も以前のHDDと比べれば明らか快適レベルでお勧めできる製品になっていると思います。

コメント (4)

  • リンさん

    2016/07/04

    たまーに740と540を間違えてましたよっ!
  • クドフィリアやってるガジェ獣かのあゆさん

    2016/07/04

    >>リンさん
    今よく読み直したらYouTubeの起動動画含め540sを740sに間違ってるか所いくつかありましたね…(汗
    今訂正いたしましたです~
    Twitterのほうでも製品名間違えてたし混乱しすぎだなぁw
  • jakeさん

    2016/07/04

    文字通り「ケタ違い」ですね。
    古いパソコンでの換装、ここまで効果があるとは。
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