レビューメディア「ジグソー」

恐らく最後となる廉価版「X-Trans CMOS II」搭載機 (2016/05/08作例追加)

以前ヨドバシカメラの「夢のお年玉箱」に入っていた、この機種の2世代前となるモデルであるXF1を入手して、持ち歩き用に使っていました。

 

 

 

 

 

クラスの割には画質もまずまずですし、見た目も結構気に入っているのですが、鞄に常時入れておくには少々存在感がありすぎるという弱点もありました。また、レンズ部をひねって電源のON/OFFを行うという構造上の問題で、レンズ周りの故障が多発する製品としても知られてしまっています。

 

結局この機構はこのモデル限りとなり、後継となる本機の前身XQ1ではオーソドックスなメカへと変更されています。

 

XF1を買い換えるときには、SONY DSC-RX100系にするか、XQ系にするかと考えていたのですが、たまたまXQ2の安売り品を見てしまい、しかもこのシリーズは後継機無しのまま終息してしまうという情報を得てしまったので、買っておくことにしました。まだXF1は2年少々しか使っておらず、買い換えのタイミングとしては少し早すぎるのですが…。

 

 

 

 

 

 

本当はシルバーが欲しかったのですが、既に残っていないということで最後に残ったブラックを購入しました。

 

 

 

 

XF1の個性的な外観とは異なり、割合オーソドックスなデザインです。よく見るとX-E1/2のデザインを下敷きにしている感じはするのですが、OLYMPUSほどはっきりと受け継いでいるという感じでもありません。どことなく似ているという程度です

 

 

 

 

箱の中身ですが、保証書やマニュアルを除くと、以下の通りとなります。

 

・AC-USB変換アダプター(ACプラグ着脱式)

・MicroUSBケーブル

・バッテリー NP-48

・ハンドストラップ

 

 

特徴となるのは、最近増えつつあるUSB充電方式となっているということでしょうか。本体をUSB接続することでUSB経由でバッテリーが充電されるため、充電器が同梱されていないのです。

 

今までは専用充電器を持っていないとどうしようも無いというカメラが多かったのですが、USB充電に対応していればケーブルとモバイルバッテリー等さえあればその場で充電出来ますからね。この点は随分便利になったと思います。

 

なお、今回の購入分は今更何のキャンペーンなのだと訝しげに思う部分があるのですが、キャンペーン販促品としてNP-48がもう1本付いていました。

 

 

 

 

既存のXF1とは、実は表記上のスペックだけを見ると大して変わっていません。シーンセレクトが増えたり、フィルムシミュレーションも増えたりはしていますが、レンズの表記性能は同等ですしCMOSセンサーの画素数も同等です。

 

ただ、CMOSがFinePix系の流れを汲むEXR CMOSだったXF1に対して、XQ2では上位Xシリーズの流れを汲むX-Trans CMOS IIに変更されたことが大きな違いとなっています。

更新: 2016/05/08
総評

X-Trans CMOSの雰囲気は味わえる

それでは簡単な実写サンプルを掲載しておきます。

 

 

 

 

 

 

 

正直言ってレンズの性能はクラス相応というところです。上の写真は無加工のJPEG Fineですが、ボケの線などは一眼と比べれば遙かに汚くなります。

 

 

ただ、X-Trans CMOSらしさというべきか、被写体に独特の存在感が表れる辺りは上位製品譲りの良さです。ちなみに私が普段使っているX-E2が、X-Trans CMOS IIの初搭載製品です。

 

 

 

 

 

もちろんセンサーサイズなども違いますので全く同じ素子という訳では無いのですが、発色や癖は結構似ているという印象です。

 

 

普段滅多に使わないのですが、フィルムシミュレーションも評判が良いというので少しだけ試してみました。上が標準(PROVIA)で下がクラシッククロームとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

被写体が悪く差が見えづらいかも知れませんが、コントラストの付き方などに差が生じていることがおわかりいただけるものと思います。

 

 

フィルムシミュレーションの例をもう少し追加しておきましょう。

 

 

▲スタンダード(PROVIA)
▲スタンダード(PROVIA)

 

 

▲ビビッド(Velvia)
▲ビビッド(Velvia)

 

 

▲クラシッククローム
▲クラシッククローム

 

まあ、当然ながらもっとも普通にまとまるのはスタンダードのPROVIAです。Velviaはちょっとわざとらしさを感じますので。クラシッククロームは自然ではないのですが、被写体によってはかなり面白い色合いになりそうです。

 

 

意外と屋内撮影など難しいシチュエーションでも手堅くまとめてくれるなど、XF1と比べても地味ながら着実に改良されていることが見て取れる完成度です。AFの速度も向上していますし、全体的な操作レスポンスもかなり高速化されていて、手早くスナップ撮影などという用途であれば充分に満足出来るだけの出来です。これ以上が必要であればX-E2など一眼カメラを使うべきと思いますし。

 

 

残念ながらこの機種を含めて富士フイルムは安い方のカメラを廃止する方向のようで、比較的手頃な価格帯への新製品は期待出来なさそうです。その意味では手頃な価格帯としては最後となるX-Trans CMOS II搭載機となるかも知れません。

 

既に流通在庫も尽きかけている製品ですが、今回の購入価格であれば文句なしのお薦めモデルと断言出来ます。

  • 購入金額

    18,000円

  • 購入日

    2016年05月05日

  • 購入場所

    ケーズデンキ

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