税別ながらMLC NAND採用の256GBモデルで7千円切りという、圧倒的に安いSSDです。
購入時点でレビューらしいものが殆ど見つからず、公式情報を見る限りでは性能には全く期待できなさそうであったことから、逆に興味が湧いて買ってみることにしたのです。
Transcendの公式サイトに製品比較資料が掲載されていますので、詳細はこちらでご確認下さい。
まず、コントローラーは自社製のTS6510となっています。ラインナップ上位となるSSD370シリーズに搭載されている独自コントローラーがTS6500ですので、それよりも新しいということになるのでしょうか。
もっとも上位モデルとは異なり、DRAMによるキャッシュを搭載していません。DRAM非搭載のモデルでは、どうしてもいわゆるプチ・フリーズが多発したりする例が多く、実用性能には疑問符が付く可能性が高くなっています。この製品では果たしてどうなっているのでしょうか。
今時とは思えない書き込み性能
それではいつも通り、ベンチマークテストの結果を見ていきましょう。ASUS P9X79のSATA1ポートに接続して、Windows7 64bitで計測したものです。
▲Crystal Disk Mark Nano Pico Edition
まず、シーケンシャルリードの値ですが、これはSATA 6Gbpsの上限値に近いもので文句ありません。しかし、リードでもランダムでは極めて低い値が出ています。SATA 6Gbps世代でここまで遅い製品はなかなか見ないほどです。
そして書き込みですが、120GB前後クラスであれば見かけることもありますが、シリーズ最大容量である256GBモデルでここまで低い値となるとは、さすがに予想していませんでした。リードでは健闘していたシーケンシャル時の速度でもかなり遅い方ですし、ランダム4Kに至っては初期のプチ・フリーズ世代のSATA 3Gbpsモデルと大差ないほどです。
DRAM非搭載モデルということで、SandForceやPHISONのコントローラーのようにランダムデータで遅くなる傾向があるのかと思い、念のため0fillでも実行してみたのですが、誤差程度の差しか付きませんでした。
一言で言ってしまえば、「安いだけのことはある」と言うべき性能でした。一応TranscendのラインナップではSSD340シリーズよりも上位という扱いなのですが、恐らく大抵の場合SSD340シリーズすら下回る性能なのではと思います。
この製品の数少ない美点は、この価格帯にしては珍しくNANDがTLCではなくMLCということなのですが、正直言ってDRAMキャッシュを上手く使ったTLCモデルよりも寿命は短いかも知れないという気もします。この製品のコントローラーであるTS6510がDRAMキャッシュを使わないというのは、単なるコストダウンにしか見えませんので…。
実はもらい物のノートPCで起動用に使おうかと思っていたのですが、この速度性能を見てしまうと躊躇してしまいます…。
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購入金額
7,538円
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購入日
2016年01月02日
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購入場所
あきばおー
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