レビューメディア「ジグソー」

将来性は絶望的なWindows 10 Mobile

以前ONKYO GRANBEAT DP-CMX1のプレミアムレビューを書かせていただきましたが、その直前にまさかプレミアムレビューに当選するとは思っておらず、遊んでみようと思って買ってあったのがこの製品でした。

 

 

 

 

 

以前から使っていたWindows Phone端末である、サードウェーブデジノス DG-W10Mのアップグレードという意味合いも込めての購入です。

 

 

 

 

 

 

世間では壊滅的な評価となっているWindows Mobileですが、実は私自身はそこまでひどいとも思っていないのです。まあ、iPhoneもAndroidも同時に使っているから笑って許せている部分は勿論あるのですが、スマホゲームはほぼ遊びませんし、facebookやInstagramも使わないのでアプリが無かったり出来が悪かったりすることもさほど気になりません。

 

普段Android端末やiPhoneでは仕事用のメールとキャリアメールを受信をするようにしているのですが、Windows Phoneでは自宅サーバーに集約されている個人宛に来ているメールを扱うようにしていて、これがDG-W10Mの頃から案外使い勝手の良い組み合わせだったのです。

 

ただ、DG-W10MはSnapdragon 210というQualcommのローエンドSoCを搭載していながら、HD解像度のディスプレイを持つためか、とにかく動作が緩慢だったのです。Outlookでメールを複数まとめて削除しようとチェックボックスを表示させようとすると、タップしても何も起こらず、もう一度タップした頃に最初のタップに対する動作がようやく始まるという程度のタイムラグが当たり前のように発生するのです。

 

そこでSoCがQualcomm Snapdragon 617というミドルクラスのものとなるこのNuAns NEOであればいくらかは快適性が向上するのではないかと考えたのです。さすがにハイエンド系のWindows Mobile端末はあまりに高すぎますし、同クラスのハードウェアであったVAIO Phone Bizよりも大幅に安く売られていた辺りに惹かれたというのが購入の大きな決め手となりました。

 

 

 

 

 

今回購入したNuAns NEOはCoreと呼ばれる本体の他に、2種類3組のカバーがセットとなっているものでした。そのため、計6個もの箱が届くということになってしまいました。なお、NuAns NEOはCore部分だけでは本当に背面がむき出しになってしまい、実用に耐えうるものではありません。必ず専用カバーを別途購入する必要があります。後継機種となるNuAns NEO [Reloaded]では、Coreだけを購入しても簡易型のクリアカバーが背面に装着されているそうですが。

 

更新: 2017/06/07
総評

本体の出来は良いが、OSの出来は良くない

それでは本体を見ていきましょう。

 

 

 

 

 

まず、これが本体の「Core」が収納されている箱です。箱については、カバーでも本体でも外観上の差が無いというのもなかなか面白いところです。

 

 

 

 

 

 

箱を開けると、いきなり本体の背面が、クリアシート1枚の下に見えてきます。SIMスロットとmicroSDスロットが見えていますし、バッテリーがシールで固定されていることも確認出来ますね。

 

 

 

 

 

折角スロットが見えていますので、microSDメモリーカードとSIMを装着してしまいます。本体のSIMスロットはmicroSIM用ですが、nanoSIM-microSIMの変換アダプターが用意されていますので、SIMはどちらでも問題なく使うことが出来ます。この写真ではDP-CMX1のレビュー用に確保していたnanoSIMをアダプターを介して装着しています。

 

 

 

 

 

カード類を装着したら、オプション扱いとなるカバーを装着します。写真ではハーフ型カバーを取り出していますが…。

 

 

 

 

 

実際に利用する際には、こちらの手帳型フリップカバーを装着しました。

 

 

 

 

 

 

起動後のAPN選択ですが、とにかく小規模なMVNOに至るまで豊富にプリセットが用意されています。

 

 

 

 

 

起動直後にここはきちんと設定しておいた方が良いでしょう。デフォルトではPC向けのWindows 10と同様にこちらの情報を全てMicrosoftに送信する設定となっています。プライバシー以前に、ここまで多くの情報を送っているとそれだけでパケットがかさみそうですので…。

 

NuAns NEOは一応日本初のContinuum対応端末ということでしたが、私自身Windows 10のPCで常用しているものはSurface Pro 3しかなく、これを活かす機会は恐らく無いでしょう。Windows Mobile端末はビジネス用という売り方をされていましたが、そのように意図したというよりは、パーソナルユースに対応出来るだけの環境を用意出来なかったというのが正解でしょう。私自身もあくまで用途を限った端末として使っています。

 

 

現在は個人用メール端末兼EdgeによるWeb閲覧端末として使っているこの本体ですが、満足度という意味では何とも微妙です。

 

NuAns NEOのハードウェア自体は思いの外気に入りました。フリップカバーの開閉で画面のON/OFFがコントロールされなど、細かな使い勝手の良さも光りますし、バッテリー持続時間や本体の持ちやすさなど、実用性はかなり細かく配慮されていることがわかります。

 

また、DG-W10Mで不満があった操作に対する反応の鈍さですが、NuAns NEOでは大幅に改善されました。iPhone程機敏というわけではありませんが、実用的な反応は確保されていますので許容範囲といえます。

 

ただ、Edgeでタブを複数開いて、Webページを次々と読み進めていくと、メモリー不足に陥るのか突然応答が無くなることがあります。数十秒待っていると動き出すのですが、さすがにスマートフォンとして許容出来る範囲のものではありません。近い性能のAndroid端末で、Chromeで同じような使い方をしてもまず発生するものではありませんので、これはWindows Mobile+Edgeの出来の悪さでしょう。

 

後継モデルのNuAns NEO [Reloaded]で、ユーザーの声を取り入れた結果OSがAndroidとなったとのことですが、実際に使ってみるとそうなるだろうな、と納得させられるものがあります。折角作り込まれたハードウェアが、Windows Mobileに足を引っ張られて凡作となってしまっているようにしか見えません。

 

 

先に書きましたが、私は普段iPhoneもAndroidも同時に使っているので、この端末の使い勝手も受け入れられていますが、これが唯一のスマートフォンという使い方であればとても耐えられるものでは無いでしょう。

 

この端末をごく普通のユーザーにお勧め出来るかといえば、残念ながら答えはNOです。私のようなガジェットマニアの所有欲をくすぐる製品であることは否定しませんので、心の琴線に触れたという方は是非お試し下さい。

  • 購入金額

    18,800円

  • 購入日

    2017年03月10日

  • 購入場所

    e-TREND

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