スズキ自動車が2015年に発売したアルトターボRS。
軽自動車としてスポーツ走行を意識した車となっています。
車としてのポイントは、安い!ということ。
140万円程度で購入できます。
この金額自体が安い高いという議論は割愛し、同世代のスポーツグレード車両と比較すると
HONDA S660 200万円~ DAIHATST COPEN 180万円~
SUZUKI ALTO TurboRS 140万円~
お値打ちですよね!
他の2台と比較して車高が高い。 → 不安定になりやすそう。
車重は他の2台よりも軽い!。 → コーナー速そう!
エンジン出力は、軽自動車自主規制の64psで同様です。
以下は”特に”個人的な意見となりますので、あまり参考にはなりません。
今後、自動車はクラッチが無くなる方向にシフトしていきます。
ヒール&トー。という技術も、一般には不要となる時が来るでしょう。
実際、デュアルクラッチシステムの車は、Hパターンの車と比較して
シフトチェンジの時間に要する時間は短縮され、そのままタイム差として
絶対的なアドバンテージとなって現れます。
そんなデュアルクラッチに似たシステム。AGS。
AGSはクラッチが1つなので、デュアルではありません。
デュアルクラッチと比較してシフトチェンジに必要な時間は非常に長く、
アマチュアレベルのスポーツ走行を行う人と差はありません。
しかし、アバルト595等の車両を鈴鹿サーキットで乗り比べをし、
マニュアルパターンとMTA(FIATの呼称)での違いを実際に経験すると
シングルクラッチの自動シフトチェンジでも十分いけるね!となりました。
そこで、MTAとほぼ同じ(シフトチェンジの時間はむしろこちらが速い)AGSを搭載した
アルトターボRSを狙ってチョイスしたという流れになります。
総評:軽自動車のスポーツカーとしては、楽しいよ!
納車された時点で「RS★R製:ダウンサス」が装着されていたので、純正足は未経験。
ダウンサス装着という前提で、サーキット走行を行ったらどうか?という点で考察する。
1、危ない
スポーツ走行を行う上での大原則。安全!
この安全に関わる要素「加速する。減速する。旋回する。」
旋回する…。ここが危ない。
詳しい理由はメーカーに聞いて欲しいが、危ない。横転します。
(2015年4月に発生した、アルトターボRS、全損第1号車の映像です)
下の方に私自身が運転した映像がありますが、こちらも転びかけています。
スポーツ走行は、ある程度ドライバーも含めてバランスが取れていないと危険です。
そのバランスが、車として少し弱いところがあるのでは…?と感じました。
アルトくんを初めてサーキット等に持ち込んだ時に、ロールオーバーしそうな挙動が出て
その対処が出来る人は良いが、それが出来ないと、それだけで全損になります。
ある程度、スポーツ走行に慣れている人が運転するには良いが、スポーツ走行の人口を
広げるつもりが、逆に敷居を高くするようでは、閉口してしまう。
2、速い
加速がいい、速い!
同じ軽自動車として比較するなら新型コペンがありますが、こちらより絶対早い。
車重差が180kgほどあるので、加速・制動性能が良く、もちろん旋回もし易い。
(この旋回性がいい事が、転びやすい要因にもなっているので要注意ですが…)
3、楽しい
とにかく楽しい。
軽快なフットワークが良い。
スポーツ走行中、いろいろな操作を行うが、脳は常に「認知・判断・操作」を繰り返している。
その状態でブレーキ操作、クラッチ操作、エンジン回転を合わせ、シフトチェンジを行い、
コーナリングに向けての準備を整える事になる。
街中で30~40kmで走っているならいざしらず、これが120km~140kmの世界になってくると
ブレーキングポイントはシビアになってくる。1秒で30m進むんですよ。
ブレーキングポイントの誤差を3m以内にしようとしたら、そりゃ、0.1秒の世界です。
リズム天国ですよまったく!(マテ
そんなシビアな世界にAGSが登場すると、クラッチ操作がいらない!
シフトダウンでガリッ!って事もない。
慣れないうちはお触りプレイをしましたが、慣れると良いですね。
余計なこと(シフトダウン操作)を考えなくていいので、他のことに集中です。
いやぁ楽しいですよ。
4、VSC
いらん。
AGSとはどんなものか?
普通のマニュアルトランスミッションがついている車を、コンピューターが勝手にシフトチェンジしてくれるシステムです。
そのまんまやんけ!
という訳で、構造的には人が操作していたシフトレバー(シフトフォーク)やクラッチを
油圧で動かすことで、人が操作しなくてもATに近い感覚で運転できます。
ですが、トランスミッション(変速機)にはクラッチがあるので、クラッチの操作中、
エンジンの回転力は伝達されません。
この回転力が伝達されない時間(ロス時間)をどれだけ小さく出来るかが今後の課題です。
街乗りでは全く問題ないと思える時間ですが、スポーツ走行では少し長い。
我慢できる限界ギリギリという感じでしょうかw
真価はシフトダウンにあり!
シフトアップでは、なんとか赤点を免れた感じのAGSですが、特筆して優れるポイントがある。
それはシフトダウン。
AGSでは、シフトダウン可能な速度をそれぞれ定めている(エンジンのオーバーレブ防止)
まず、シフトでもパドルでも良いので、シフトダウン操作を入れる。
そしてブレーキをふみ、減速が行われると、エンジン回転数が自然に上昇する。
これはブリッピングという動作で、シフトダウン後にクラッチを繋いだ時に現在のタイヤ回転数と
エンジン回転数を合わせることで、車に余計な衝撃(荷重変化)が起きないよう調整している。
そして、自動でクラッチを繋ぎ、アクセルを踏めば加速していく。
特にポイントが高いのは、シフトダウンが可能な速度を超過している時にシフトダウン信号を入れ
ると「警告音」が鳴るのだが、シフトダウン可能な速度に入ると自動でシフトダウンする。
本当に微妙な領域では、シフトダウンを行い、すぐに加速→即シフトアップと、ロスが出る場合も
あるが、それはモードで調節できる。
Dレンジモード
・自動でシフトアップ/ダウンをコンピューターが行う。
パドル操作でシフトアップ/ダウン可能。ただし、シフト操作後、一定時間が経過すると
自動的にDレンジモードに復帰する。
・比較的速度が出る高速道路や自動車専用道路で、シフトダウンを任意で行いたい場合に
パドル操作を入れるだけでシフトダウンを行ってくれるのは気持ち良いです。
マニュアルモード
・ドライバーの任意でシフトアップ/ダウンを選択する。
もちろん、7000rpmのレブリミットにあたると、燃料カットするため、少し暴れる。
逆に、エンジン回転数が落ち込み、シフトダウンをせざるをえない場合は、自動で下がる。
今後に期待
・所詮、コンピューター制御である。
解析が進んで、もっと高回転域でのブリッピングや、
油圧アクチュエーターの変更チューニング等で、衝撃が大きくても速いシフトチェンジに期待。
ノーマルで走るのはちょっと注意、でもきちんと走れば楽しい!
2015.09.13.愛知県のスパ西浦サーキットを走行。【東海K-CAR.Meeting.2015】
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購入金額
1,364,685円
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購入日
2015年09月17日
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購入場所
三割屋
vuronさん
2015/09/28
SR20DEでピークを8000rpmに合わせてシフトダウンで1万オーバーになってしまった
エンジン設計したのは過去の遺産w
当時目指したのはJTCCのプリメーラ。
NAなのに燃調がシビアでよくかぶってましたw
ドリフトじゃなくグリップで走る方に振っていたので宿命なのかもですがw
とっぷりんさん
2015/09/28
おはようございます。
ドライバーの立場で感じ方は変わるのでしょうが
ドライバーの負担を減らしてくれるAGSは良いと僕は思います。
Hパターンも好きですけどね♪
Zigで車レビューはなかなかアレなのでどこまでかいていいか微妙ですがw
今後もよろしくお願いします(`・ω・´)ゞ
vuronさん
2015/09/28
昔のセリカのアクティブヨーコントロールが外から見てて気持ち悪かったとかw
今の私ではできない走り系のレビューをしてくれていますので
かなりwkwkしながらいつも読ませていただいてます^^
とっぷりんさん
2015/09/28
vuron さん
マイペースではありますが、少しづつレビュー追加していこうと思います。