少女革命ウテナは、本放送の時にはあんまり熱心には視聴していませんでした。
影絵少女が面白いな、とか。
変な歌が流れる事があるな、とか。
変り種のSムーンなのかな、と。
妹はハマっていたようで、セガサターン版のゲームもありました。
このサントラは、そういった経緯で、発表当時には興味があまりありませんでした。
切っ掛けとしては、ニコニコ動画のとある動画(PYM@S)でしたが、初見では、あんまり心には響いてはきませんでしたね。
何とも不思議なメロディーと歌詞で、強烈に世界観を歌うという事で、拒否反応も多いかもしれません。
私自身、このメロディーが良いな、と思うようになったのは、PSソフトのヴァルキリープロファイルでの未来永劫なんちゃらというような曲名のボス曲で、「(曲名も曲も)格好良いじゃないか!」と鱗が目から剥がれ落ちてからです。
背景だとか、設定だとか、一切を食い破る世界観を持つ曲たち
このCDは、劇場版ウテナのサントラとは別に企画発売されたものになります。
どちらかというと、作曲作詞を手掛けたJ.A.シーザー氏と劇団万有引力の作品集な感じもしないでもないかな。
曲名からして、完全にシーザー氏の世界観で走り切っていますね。
- 薔薇卵蘇生録 [3:51]
- アストラガルス地球双六 [4:31]
- 歴史望楼「文字砂漠」 [5:59]
- プチ万象の生命弧独史 [5:52]
- 世界露壇の揺籠で-イン・ザ・ハンズ・オブ・ザ・ワールド- [6:08]
- 水滴すなわち万有始源 [5:38]
- 海月藍に死す [5:27]
- 絶対媚惑「タ・エロティカ」 [6:20]
- デフォルメ・デジャヴュ [4:16]
- 追想の変身譜《荒野より》 [5:47]
- シュラ-肉体星座αψζ星雲- [6:10]
- われら自らを棄てた堕天使なり [8:29]
- 甦れ!無窮の歴史「中世よ」 [6:27]
うん、これをみて、曲調だったり、雰囲気を予測できる人は、もはや、シーザー氏か劇団万有引力のファンですね。
私は、「????」てな感じで、少女革命ウテナと関係ないじゃないかなんて思ってました。
いや、まあ、実際、劇場版やアニメで使われている曲よりも、未使用曲が多いのじゃないかなあ。
さて、曲の方は、というと。
シンセサイザーのギザギザしたエッジでリズムを刻む中に、言葉遊びにも似た不思議な繰り返しの韻を踏むフレーズだったり、難解な単語を畳みかけるような呪文の如くに散りばめた合唱曲たち。
というのが正しいのでしょうか。
これらの曲は、おそらく、独唱であったなら、電波ソングか厨二歌という評価で一蹴されていたのかもしれません。
けれども、合唱という形で、声をも楽器として含めているからか、上手く言葉には出来ないのですが厚みというか深みというか、複数人の読経のような「力」を感じます。
禍々しいに一歩踏み込みそうな、踏みとどまっているような妖しさが魅力で、中毒性があります。
お気に入りになのは、「アストラガルス地球双六」と「甦れ!無窮の歴史「中世」よ」ですね。
少女革命ウテナも妖しい魔力を持つアニメですので、結構頑張っているとは思いますが、やっぱり、歌が持つ世界観は、その母体を食い破っている。
そんなパワーのある曲たちですね。
-
購入金額
3,146円
-
購入日
2015年09月01日
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。