今でもごくたまにDATを利用することがありますが、その際に使われるのは上位モデルのXD-Z909の方です。
XD-Z909は2台所有していて、自宅内の2セットのオーディオシステムそれぞれに1台ずつ組み込まれているのですが、自宅ではない3つめのシステムで使うためのDATがなかったため、あとから買い足したのがこのXD-Z707です。
ヤフオクでコンディションやや難有りというものを格安で仕入れたものです。難というのは外装の傷や文字剥げと、トレーのOPEN/CLOSEボタンの効きがやや悪いという程度ですので、使用頻度がさほど高くない環境で使うには充分と判断したのです。
仕様はさほど変わらないが音質は違う
XD-Z909は今となってはデジタル部分の性能に難はあるものの、最上位モデルらしい力感や密度感を感じさせてくれる製品です。高域方向を見てしまうとやや厳しい部分もありますが、今でもある程度は評価に値する音質の持ち主です。
一方、XD-Z707はデジタル面でのXD-Z909との仕様差は、アナログ出力時に働くK2インターフェースの有無程度なのですが、出てくる音は確実にワンランク分違うものとなってしまいます。これだけ聴いている分には悪くはありませんし、もう1台残っているDAT、SONY DTC-59ESJと比べればむしろ全般的に良好な音質なのですが、XD-Z909のような密度感は感じられず、一言で言ってしまえばごく普通としか表現出来ないのです。
もちろん録音機である以上、ごく普通の音質であるということは全く悪いことではありません。変に個性が乗ってしまうよりは原音忠実度が高いということですから。
しかし、今でも敢えて使おうと思うだけの魅力を持った音であるかといわれれば、それも難しいのです。XD-Z909には今でも使いたくなるだけの魅力はあるのですが…。
DATはデジタルだからどれで録っても変わらないなどとよく言われましたが、再生だけではなく録音に関しても同じような傾向がはっきりと表れます。XD-Z909は一時期LPの音をデジタル化する際に使っていて、録音時の実力にも納得していたのですが、結局XD-Z707は今に至るまでほぼ再生専用機です。
何か明確な弱点を抱えているわけではないのですが、この製品を使い続けたいと感じさせるほどの魅力も無いという、あらゆる意味で半端な印象が残ってしまう製品です。
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購入金額
4,200円
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購入日
2012年頃
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購入場所
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