今までタブレットは何台も使ってきましたが、一時期仕事用に使っていたMicrosoft Surface Pro 3を除き、なかなか長期間にわたって常用したものがありませんでした。
特に、世間では大人気のiPad系は、買っても何らかの検証用・実験用という扱いから脱却すること無く、現在ではiPad mini 2がMarantz M-CR612のリモコンとしてかろうじて使われている程度です。
これは私自身のモバイルデバイスの使い方も勿論影響しているのでしょう。AndroidやiOSのデバイスでゲーム等を楽しむことも電子書籍を読むこともまずありませんし、動画配信などもPCしか使いません。そもそも仕事も含めて外出時以外はPCの前に座っているのですから、敢えてモバイルデバイスに頼る必要が無いのです。
その一方で、過去比較的使われたモバイルデバイスには何があったかと思うと、Nexus 7初代の3G SIM対応モデルや、プレミアムレビューで使わせていただいたCLiDE 9が思い浮かびます。
これらの共通点は、SIMが装着できて、単体でインターネット接続できたということです。ただ、Nexus 7はコンピューターとしての性能不足が顕著だったことに加え、SIMスロットが物理的に破損して使わなくなり、CLiDE 9は酷使がたたってガタガタになり使われなくなったということです。
タブレット以外で考えても、現在最も使っているモバイルPCは、やはりSIMスロットを備えるPanasonic Let'snote CF-NX3です。これは仕事も含めて最も稼働率の高いノートPCです。
つまり、私が敢えてモバイルデバイスを使う機会というのは、外出先でインターネットに接続する場合で、かつスマートフォンでは何か不足がある時ということになるわけです。
Let'snoteはその意味で文句ないのですが、さすがにちょっと出かけるときにメッセンジャーバッグに放り込んで出るというほどの気軽さはありません。かといって、今更昔のタブレットを引っ張り出してくるという気分にもなりません。そこで考えたのが、偶然中古で見かけたMicrosoft Surface 3のSIM対応モデルの導入でした。
PCとしては低性能だが、割り切って使える魅力の持ち主
今回購入したSurface 3は、MSSAB4、GL4-00012という型番であり、Softbank扱いのLTE対応法人向け仕様Windows 10 Proモデルとなります。Microsoft Officeは用意されていませんので、契約中のMicrosoft 365 Apps for Enterprise(旧Office 365 Pro Plus)を利用します。
購入した時点では添付品はACアダプターのみでしたので、Surface 3 Type Cover A7Z-00067は別途中古で購入しました。
基本的なスペックは以下の通りです。
CPU: Intel Atom x7-Z8700 (1.6GHz 4 Core)
RAM: 4GB(増設不可)
eMMC: 128GB
ディスプレイ: 10.8インチ 1920 × 1080 pixel マルチタッチ対応
OS: Windows 10 Pro
重量: 約640g
SIMスロット: nano SIM
4G LTE対応バンド(日本国内): Band 1/3/8(周波数 2.1GHz/1.7GHz/900MHz)
Softbank扱いのモデルでもSIMロックはかかっておらず、VoLTE対応のSIMであればNTTドコモやauのSIMも使うことは出来ます。但し、対応バンドがSoftbank準拠となっているため、通信性能をきちんと享受したいのであればSoftbank、Y!mobileまたはSoftbank網を利用したMVNOのSIMを使う必要があります。
もっとも、私は現在IIJ mioのドコモSIMを装着していますが、これでも出先で確認したところ東京都23区内であればダウンロードで35Mbps程度は出ていましたので、実用性は何とか確保できていると考えて良いでしょう。
はっきり言ってPCとしての性能は、今となってはかなり低いものです。何とかWindows 10は動いていますが、動作の全てが緩慢に感じられます。ベンチマークテストを実行するまでも無く、今時のPCには到底及ばないことが体感できます。
しかし、PC版のフル機能Windowsが動作するということで、いろいろな作業を取り敢えずでもこなすことが出来ることの有用性は非常に大きなものがあります。
例えば、先日はこんな使い方をすることになりました。
SOULNOTE製SACDプレイヤー、S-3 Ver.2の試聴の様子です。元々は通常のCDで試聴していたのですが、S-3 Ver.2のUSB DACとしての実力も聴いてみたいと思い、Surface 3にSOULNOTE向けのドライバーをその場で用意して、会場のオーディオ店でオーディオ用USBケーブルを借りて接続してみたわけです。
PCとしての性能は低いため、オーディオ的にやや不利な面はあるのですが、それでもその場で試聴環境を用意できることのメリットは大きいということです。これがAndroidやiOSのデバイスであれば、専用ドライバーを要求するSOULNOTEの機器を使うことは出来ないわけです。ちなみにプレイヤーソフトもメーカー推奨のSOULNOTE Audio Playerをダウンロードして使っています。
これはちょっと極端な例ではありますが、フル機能のWindowsが動くからこそ用途が生まれるということです。これは人それぞれで、AndroidやiOSで全く困らないという人も少なからずいるでしょう。私の場合はフル機能のWindowsで助けられることが多く、気軽に買える金額でこのデバイスが入手できることを有難く思うわけです。
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購入金額
15,980円
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購入日
2021年05月12日
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購入場所
eTREND
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