レビューメディア「ジグソー」

アイソレータ実装版の実力は?

Raspberry PiとI2S接続できるDAC基板がいろいろと登場してきました。

これまでUSB-DACを幾つか導入してきましたが、これも時代の流れか、I2Sダイレクトの音の良さを体感すると、もう後へは戻れません。

 

この基板は、IrBerryDACと同じDAC5102を使っていますが、RPi B+向けの仕様になっていること。

などなど幾らか違いはありますが、最大の違いはSI8440デジタルアイソレータを基板上に実装できる点だと思います。

 

アイソレート(GNDを分離絶縁)するために2系統の電源が必要なので、少し煩雑になりますが、

Raspberry Pi との GND が分離され、CPU 動作による GND 電位変動から開放されるという点が、

音質にどのように寄与するか楽しみであります。

 

詳しくは、先行して制作を進められたCR-Xさんの記事を参考にしてください。

 


 

2015.03.18更新

 

というわけで、いよいよ本日から制作に着手。

というわけで、完成!www

表面実装パーツがちょいと面倒ですが、部品点数が少ないので正味小一時間もかかりません。

(実は、パーツを探すほうが時間がかかり・・・フィルムコン探しで30分とか・・・)

 

あと、製作マニュアルのミス発見。

セラコンのCbとCpのマニュアル表記が逆になってて部品点数が合わないので少し悩みました。

結局、回路図を見てようやく逆だとわかり、解決。

 

 

アナログ出力側は、RIKUとWIMAにしてみました。

アイソレータも一緒に取り付けてあります。が、まずはアイソレートなしで出音してみます。

うまく一発で出音できるかな?

 


 

SabreBerry+を取り外し、代わりにこの完成基板に付け替えました。

 

アイソレートは「無し」です。

 

出音のときはいつも緊張しますね。

・・・

・・・

出た!とりあえず一安心。

現在、視聴中。

 

lightMPDで聴いていますが、SabreBerry+よりも少しおとなしめで落ち着いた音色です。

IrBerryDACも同様の印象だったので、PCM5102の特徴なのかもしれません。

IrBerryDACのほうが、音場がフワ~っと広がる感じですけれど、SabreBerry+と丁度中間のようなイメージです。

 

SabreBerry+だと高音域がちょっときつめなので、むしろ個人的にはこちらのほうが好みかな。

今日の作業はこれで終了し、音楽をたのしみます。

 

明日以降は、いよいよトランス接続とアイソレータの実験に移行します。

(基板の改造はその後?)

 


 

2015.03.20

 

いよいよ電源をDC Power Unit for Raspberry Piの回路に変更する。

 

その前に、100均で買ったトレーにACコネクタ、スイッチ、トランス、電源基板を固定する。

(事故がおきると危ないからね)

 

各モジュールを固定した後、トランスから給電し5V、3.3V、1.8Vが出ていることを確認 → OK!

そして5VをRaspberry Piへ供給する。

無事、出音。

 

心なしか、クリアでメリハリがついて低音域もどっしりしてきたような、「気がします」www

 

さぁて、次はいよいよ別電源から3.3VをDAC基板に供給し、アイソレートしてみよう。

 


 

さて、どんどん行きますw

 

DAC基板用の独立電源ですが、この組み合わせで3.3Vを生成してみます。

 

汎用アナログ電源は、5Vなのでこれに可変電源キットを組み合わせ、3.3Vに降圧します。

 

こんな感じ。

別アングルから。

生成した3.3VをDAC基板の独立電源用のDC入力につなぎます。

 

で、またまた出音。

 

んー、プラシーボかもしれませんが、先ほどと比べて静粛性がさらに増し、自然な鳴り方になったような気がします。

「自然な鳴り方」って表現はヘンですけどw

要するに、「違和感がなく、落ち着いて長く聴いていられる、煩さがない」というイメージでしょうか。

 

念のため、DC電源をOFFしてみると・・・音が消えました。確かにアイソレートされていますw

とりあえず、最初の目標はクリアです!

 

今日は、ここまででおしまい。

ここからは、音楽を楽しむこととします。

 

さて、次はいよいよRaspberry Piの基板上にあるレギュレータを取り外し、5V、3.3V、1.8Vを独立して供給する改造に進みます。

 

うまくゆくかな?


2015.04.19

 

yosyos888さんがPRiの電源工事しろとうるさいので、ようやく重い腰をあげて最終目的であったRPiの電源工事を行いました。

 

まずは、RPi B+のスイッチングレギュレータを撤去するところから始めます。

(これはあくまで自己責任のもとで行ってください。)

 

 

 

 

ちょっと画像がボヤけてますが、2つのレギュレータをはずしました。

んー、フラックスとはんだを山のように使ったので工事後の基板が汚い。

 

レギュレータ外すの意外と難しかったです。ハイパワーのこてがあったほうが便利です。

あまりに熱しすぎたので、基板が壊れないかとハラハラします。

 

次に、電源基板と接続します。

1.8V、3.3V、5V、GNDの4本をRPi基板につなぎます。

 

電源基板からそれぞれの電圧出力がRPi基板の手元まできているので簡単です。

繋ぎ先を間違えないように・・・

4本の線には、ファインメットビーズを奢ってあげました。

(気分の問題?)

 

今回、アイソレート側(DAC基板側)は、DC-DCコンバータを撤去して、LM317の安定化電源基板としました。

トランスは、TOYOZAUMIのHT-612(2次側ー6.3V・1A×2)が手元に余っていたので、これを流用します。

6.3V->3.3Vとドロップ電圧の電位差が3Vあるので大丈夫でしょう。

 

 

 

通電して計測。ばっちりですね。

これですべて完了です。

 

全体像はこんな感じ。

 

RPiが壊れてるかもしれないので、メインシステムにつなぐ前に念のためヘッドホンアンプで出音確認します。大丈夫のようですね。

 


 

<総評>

 

というわけで、すべての工事が完了しました。

とても小さいDAC基板なのに、組みあがってみるとかなり重厚長大なシステムになってしまいました(笑)

 

特に、RPi基板とDAC基板をアイソレートしたため、2電源回路となりとても贅沢な構成になりました。

工事前と比較して大きくは変わりませんが、とてもSN比の良いクリアな音が出ています。

DAC-IC(PCM5102A)、MPD(lightMPD)の組み合わせはバランスが良いと思います。

これが、ES9023との組み合わせだと高域がちょっとキツくて聴き疲れするんですが、これなら合格点です。

 

もともと手元にあったものまで含めると、総工費2万くらいかな。

 

トランスも安いEIコアですし、取り立ててパーツにコストをかけているわけではないですが出てくる音はかなりグレードが高いと思います。(3,000程度の基板だからね、コスパ凄いと思いますよ。)

 

私は視聴するときはいつもこのアルバムを聴くんですが、

 

音像が割と小さくまとまった録音なので、ボヤ~っと広がる感じだとNGです。

 

このシステムですと、音像がくっきり見えるように聴こえます。定位もとても良いです。

ミュート(消音器)をつけたトランペットやドラムのハイハットの音なども繊細な感じがします。

曲間や休止符の「間」の静けさが印象的。

 

自分のシステムのグレードが1段上がったような感じがします。

 

さて、つぎは・・・(笑)

 

<了>

 

  • 購入金額

    2,760円

  • 購入日

    2015年03月04日

  • 購入場所

    藤原さんの頒布

16人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (16)

  • CR-Xさん

    2015/03/04

    やっと来ましたね!
    藤原さんの電源の威力楽しみにしています。
  • mr_osaminさん

    2015/03/04

    >藤原さんの電源の威力楽しみにしています。

    まずは、この組み合わせがベースになりますね。
    RPiへ5V、3.3V、1.8V直結改造、やはりやらねばなりませんかねぇw
  • yosyos888さん

    2015/03/04

    RPiへ5V、5102とアイソレーターに3.3Vという選択肢はないのでしょうか?
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