所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。切ない歌を歌わせたら/作らせたら最高のアーティストがいます。歌詞とメロディラインの相乗効果で胸を打つ作品をご紹介します。
久保田利伸は何度もご紹介しているが、J-POP界(当時はそんな言葉もなかったと思うが)に「ソウル」「ファンク」といったクロい音楽を根付かせたアーティスト。既に御年52歳(2015年1月現在)のハズだが、得も言われぬ色気がある声が衰えない。特にバラードにおいてはより深い色気となって曲に味をつける。
そんな彼の2011年のシングル。大人の恋を描いたという映画「夜明けの街で」の主題歌らしい。この映画は秘密を抱えた女を愛することになる妻子ある男の禁断のオトナの愛を描いているらしいが(未見)、久保田もオファーを受けたときに名バラード「Missing」に続く、その世界観を持つラヴバラードの素案があったため、それを形にしたという。
淡々としたバックに、哀しい詞の世界と切々と訴える上手い久保田の声が絡み、とても胸を打つ。
「声にできない」。これは詞との兼ね合いがイイ。特にBメロで♪その手の熱まで/握りしめて/風の向こうまで♪という部分での後半のラインが平坦で逆に新鮮。FM7⇒E7⇒Am7⇒A7のコードも後半のマイナーからメジャーへ変化がイイ感じのしまり方。編曲は盟友柿崎洋一郎で、「わかってる」アレンジ。最後に♪こわせない/声にできない/胸一杯のI'm Missing U♪と締めくくられるのが、「Missing」とのつながりか。
「声にできない~夜明けの街でver.~」は、前曲の英詞バージョン。前述の映画の監督が主題歌は英語の曲というイメージがあったようでそのリクエストに応えたもの。もともとアメリカでの活動歴が永かった久保田、発音に問題があるわけではないけれど、詞の内容が(自分の英語力では)直接には「来ない」ので日本語詞の方がよいかな。
初回限定盤の特典DVDは、残念ながら?w中国の美人女優、殷桃(イン・タオ)が出演するPVではなくて、森広隆
がプロデュースを手がけた男性2人組のインストギターユニットDEPAPEPEの伴奏で野外で久保田が歌う「Organic Jam」。ただ2人のギターをバックにほぼノンエフェクトで歌う久保田の声が堪能できるヴァージョンになっている。徳岡慶也のオブリと三浦拓也の弦の打音をアクセントとした上手いバッキングで曲のコレクションしてはPVより上。
歳を経てますます磨きがかかった久保田の色気。またにオトナの深さを魅せてくれる作品です。
【収録曲】
<CD>
1. 声にできない
2. 声にできない~夜明けの街でver.~
3. 声にできない~カラオケ~
<初回限定盤特典DVD>
1. 声にできない~Organic Jam with DEPAPEPE
「声にできない」
エロい男性ヴォーカリストと言えば..
久保田利伸と平井堅が双璧。久保田の方が歳が上な分エロさが成熟して奥深い。いや、エロいのは声の質ですがw
円熟の上手さ
絶対的独自の世界。
もうこれ、ジャンル=KBTでいいんじゃないか。
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購入金額
1,300円
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購入日
2012年頃
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購入場所
北のラブリエさん
2015/01/02
せいぜい「あいかわらずすげえ」ぐらいしか。
cybercatさん
2015/01/02