今(2017年)となっては型落ちになってしまうがR9 290。中古品購入。
Core V1&X99E-ITX/acでITXなマシンをむからにはグラボもそれなりのものを搭載したい…が。
手持ちで余らせていたMSIのGTX680は幅がありすぎてCore V1のフレームと補助電源が干渉。
無茶をすれば入りそうだがそれでマザーとか壊したら大変なので他の物を考えることに。
というわけで「GTX680と同等かそれ以上の性能を持ち」「CoreV1に収まりつつなるべくでっかいやつ」「他の部品で金を食ったので15000円くらいまで」「できれば最近Radeon使って無いからRadeon」と考えた結果コイツに。
しかしSellmoreの中古で買ったのにSofmapの中古品につけられるバーコードシールが貼ってあるんだが…少なくとも2回売り払われたのかねキミ。
どう考えてももう少し予算上乗せしてRX480とか買った方が実用的だしカードが小さいのだけど、ITXのキューブケースにR9 290ぶち込むとかなんか面白いじゃん!?
オーバークロックモデルでコアクロックはリファレンスの947MHzから1040MHzまで引き上げられている。何気に290Xのリファレンスクロックは1000MHzなのでクロックだけ見ればそれを超えるチューンだ(シェーダー少ないけど)。
ディスプレイ出力はDVI-D*2/HDMI/DP。
補助電源は8+6pin。
付属品はシンプルだがペリフェラル4pin*2→8pin&ペリフェラル4pin*2→6pin変換コネクタが付属しているのはありがたい。まあコネクタを最初から装備している電源じゃないと290クラスの消費は
怖いんだが。
2スロット厚と一般的な幅に収まる(長いけど)
どんどん巨大化していったハイエンドグラボのの例にもれずコイツも超ながい。
3連ファンビローン。
ただカード中央部の飾り枠以外は一般的なグラボの幅に収まっている。背面バックパネルは無し。
その飾り枠も補助電源コネクタを装着すると必要な程度の幅なので気にする必要はほぼない。
そして厚みもキッチリ2スロット以内に収まる上に気持ち余裕があるので隣接スロットにカードを装着しても冷却力への影響は少なそうだ。
フレームは全体を覆うようなタイプではなく開放部分が多い枠といった感じ。積極的に周囲に熱をばらまくタイプだ。
またバックプレートは持たず基盤むき出し。
側面の金属フレームはクーラー部と別個についているのでこれが長尺グラボの悩みである基盤のゆがみを抑える役割だろう。実際剛性感はしっかりあり装着時に心配になるような感じはない。
クーラー自体の冷却力は高いが290の発熱がスゴイ
先に書いておくとスイッチでBIOSを切り替えできるようになっている。単なるバックアップというわけではなく上位の290Xと同じ「パフォーマンスモード」「サイレントモード」の切り替えができるようになっている。以下はサイレントモードでの動作。
2スロット厚・標準幅に収まるとはいえ3連ファンの冷却力はなかなか高い。
idle時は760rpm程度まで回転数が下がるのでかなり静かだ。しかし負荷がかかるとあっという間に温度が上がる。
CoreV1はITXキューブとはいえグラボはメッシュサイドパネルから外気を直で吸気できる設計なのでVGAの冷却に関しては有利。しかも冬場で室温が15度程度。
こちらはFireStrikeを回したときの温度グラフデモ部抜き取り。の場合デモの中盤(1分程度)で84度に到達。そこから先は温度が84度に張り付くようになる。
ここでやっとファン回転数と負荷時の発熱のバランスがとられるわけだが回転数は2700rpm。薄型9cmクラスといえどさすがにこの回転数だと音は大きい。
どうもサイレントモードは80度程度まではなるべく回転数を抑えて80~85度あたりで一気に回転数を上げてそれ以上の温度上昇を抑えるチューンのようだ。
ただ他のR9 290の情報と比べるとこれでもファン回転数・温度共に低めに収まっているようだ。OCモデルであることを考えたらエライ。
またGPU-ZでVRM部のセンサーの温度も取得できるのだがその取得値は常にコア温度と同等かそれ未満に収まっている。VRMも含めてきっちり冷やす冷却部の設計は優秀。
そしてカードの周囲はばらまかれた熱でほっかほかになる。ケース側のエアフローをしっかりしないとCPU等他の部分の温度も上がりやすくなるだろう。
パフォーマンスモードではちょっとGPU温度が上がっただけで一気に回転数を引き上げる。こちらはファン回転数が高いせいか負荷時でも80度程度に収める事が可能。熱起因でクロックが下がったりする場合こちらのモードの方がスコアが上がるかもしれないが自分の環境では大差なかったのでサイレントに戻している。軽いゲームやるだけでブォーンってなるので。
8pin+6pinは飾りじゃない
idle消費はそこそこ抑えておりX99E-ITX/ac環境でも75W程度まで下がる。
しかし負荷がかかれば5960Xという重量級CPUとの組み合わせもあるがFireStrike中の最大値は550Wに到達。シングルカードとしてはかなり高い部類だ。というかコイツ一応ITXマシンなんですが。
グラボへの負荷が軽く60fpsに張り付くゲーム(カスタムメイド3D2とか)をプレイしても200Wオーバー。idleとの差は130W。CPUやマザーが違うのでなんとも言えないがGTX680はidleから50W未満の上昇で抑えられるゲームなのでなんともかんとも。
今でも通用するパワーだがあえて選ぶほどかというと…
性能は今更どうこういうモノじゃないのでさっくりとFireStrikeとFF14ベンチを。
当時のハイエンドクラスだけあってまだまだ通用する性能。FF14ベンチはGeForceに最適化されているがそれでもハイパワー。
また同じコアを使用したモデルが後発でしばらく出ていたというか390X等はまだ新品が流通しているのでドライバの最適化もしっかり進めてくれているようだ。OCの効果もあるだろうが登場時にメディア掲載されたベンチスコアよりもアップしている。TERAもぬるぬる動くしGTX680を搭載した別PCより明らかにフレームレートの落ち込みが小さい。
ただGeForce/Radeonともに現行世代はワットパフォーマンス強化が著しいので本格的に使うならもう少し予算をアップして現行の同等以上の性能を持った新品を買ったほうが当然扱いやすいし安心。
自分はなんかもうCoreV1に収まる範囲ででかくて大食いなの欲しかったんで満足ですけど!
おまけ グリスを塗りなおしてみよう
久々に熱が凄いグラボなのと、どうせ中古品で保障が短期間なのでグリスの塗り直しを試してみることに。元のグリス性能云々より290でも初期の製品なので経年劣化をしてるんじゃないかと。
クーラーの外し方は簡単。背面のネジを外すだけ。4本はGPUチップ部、2本はVRM部にあるのでVRMにもしっかりテンションをかけているようだ。
側面のフレームは残る。グリスはしっかり適量塗られていたようだが経年で乾いてきているように見える。
こちらはクーラー側。GPUチップ部以外にもしっかり熱伝導の素材が貼り付けられている。幸い粘着力があるタイプではなく押し付けるタイプだったので一度外してもそのまま戻せる。
今回は綺麗に掃除した後Arctic MX-4を塗る。実際効果はあったかというと…ありました。
FireStrikeを一式回した時の温度変化。最大温度こそ2~3度程度の低下に収まっているが、温度上昇の速度が明らかにゆるやかになっている。上昇しきるまでの間ファンの回転数も目に見えて下がるので騒音はかなり軽減された。
特に効果が大きかったのが軽いゲームをプレイした時。軽いゲームですら80度を突破し一気に甲高い音を上げていたファンが、それより前の78度(ファン回転数1000rpm未満)で維持されるようになったのだ。最初は「これCPUの方のクーラー爆音のままでも変わらなかったんじゃないの」と思ったレベルだったがこの結果には満足。
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購入金額
13,482円
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購入日
2017年02月15日
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購入場所
sellmore
hidechanさん
2017/03/04
しかし基盤も長いですね~
水冷にしてもコンパクトにならないって今考えると凄いVGAです(*´▽`*)
ホーリーテールさん
2017/03/05
黒くて、太くて、硬くて、大きくて、入れると熱いの!
判ります(*'ω'*)
470と480の中間ぐらいの性能いいのですよね^^
グリス劣化で温度変わるなら私も塗り直してみようと思います。
下小川さん
2017/03/05
同じボード仲間!元の冷却回りはなかなか良くできてるんで(VRMあたりも考慮してるのがえらい)、めちゃくちゃ効果あるってわけじゃないですが年数経ってるんで塗り直しありですねー