AMDのローエンド向けプラットフォーム、AM1用のITXマザーボード。
基本的にAM1用CPUであるKabiniは、完全なSoC(System-on-a-chip)なので、CPUからGPUからチップセットに至るまで、CPUの側に内蔵されている。
そのため、マザーボードはSoCに含まれないLANの物理層やサウンドチップ、UEFI用の記録領域、各種コネクタを載せるためだけの単なる配線基板。
そのため、だいたい他社も同じような製品構成となっている。
唯一、特色のある製品はASRockのAM1H-ITXくらいで、こいつはマザー自体にACアダプタを直結することで動作可能なほか、ASMedia ASM1061を積んでSATAを2ポート追加している。
まあ、それ以外の機能はほぼ横並び一線。
そういうわけで、特にこの機能が欲しいって人以外は、どこのを買っても大体同じである。
頑丈さの証明、MilitaryClass準拠のマークが一番目立つ。
ちなみに、このAM1IはMiniPCI-Exを搭載していること以外、余り特色はない。
ただ、MSIの製品ということで、ローエンドだろうがMILスペック(米軍の物資調達規格)を標榜するMilitaryClassー4準拠。
頑丈であるなら、それに越したことは無い。無論、ALL固体コンデンサ採用だ。
ただ、お値段がお値段だけに・・・・
こちらが、製品の中身一式だが、足りないものが一つある。
実はこのマザーボード「製品マニュアルが付属しない」のだ(汗)
そりゃ、AM1を購入する層に素人さんは余り居ないと思うし、全機種共通の簡易インストールガイドは付属する(写真右下、灰色の小冊子)のだが、フロントパネルのピンアサインがこの小冊子に載っていることに気付くまで数分を要した。
コスト削減するにしても、せめてフロント・ピンアサインくらい別紙で入れておいて欲しいもの。
CPUクーラーの装着方法はCPU側の冊子に記載があったので迷わず行けたが、私は判っていても一通りマニュアルに目を通す人なので、少々困惑させられた。
こちらは、CPUソケット回り。
かつてのSocketーMを彷彿とさせる、ちんまいZIFが鎮座している。
CPUクーラーを固定するピンは左下と右上の二箇所で、樹脂製の割ピンを用いて固定される。
こちらが、CPUクーラーを固定した状態。
中央の丸い突起が押し込みピンで、丸い傘状の樹脂部品が固定用の割ピン。
Intelのプッシュピンと同様の固定法だが、こちらは最初にピンをクーラーに取付する必要があり、少々面倒な上に「ピンをクーラーに取付けるとき、割と破損しやすい」構造。
ついでに、裏のどの辺りまで割ピンを通せば良いのか不明瞭だったりする。
規定位置まで押し込んでしまえば、中央の押し込みピンはスコンと収まるし、割とカッチリ固定されるのだが、説明がないと少々不安になるのも確か。
なお、こちらが正しく装着された状態の裏側。
双方の割ピンを、一段目の出っ張りが貫通した状態を作り、中央の押し込みピンを根元まで押し込んでやればOK。
こちらは背面I/O周り。
USBは2.0と3.0が双方二つづつ、サウンドは8chでALC887による供給。
DVIの仕様はDのみで、Iケーブルは使用不可となっている。
ちなみに、モニタ出力に排他はないので、3モニタ可能とのこと。
SATAは3.0対応だが、搭載数は2基と少ない。
これはCPUによる仕様なので、2基以上の搭載には別途ASRockのようにASM1061などを積んでやるしかない。
PCIーExスロットはx16のものが実装されているが、こちらもCPUの仕様により4x動作。
ちなみに、Gen2なので搭載するカードにはある程度注意が必要。
MiniPCIーExpressはハーフサイズなので、実質Wifi専用と言って良さそうだ。
なお、メモリ速度の上限は1600までだが自動調整なので、手間は無い。
以上、板の仕様としてはAM1プラットフォームの標準仕様そのままであり、特徴もないが欠点らしい欠点も余りない製品である。
ただ、この手の製品に余り凝った仕様を求めても仕方ないというか、AM1の仕様からしてそんなものを望むのは無駄。
さくさく組んで、お手軽に使うためのプラットフォームとしては割と良い出来。
差額を考えると、USBの数が多いASUSを買うほうが賢い気もするが、どうにもASUSと相性の悪い私としては、割とお気に入りの一枚となってたりする。
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購入金額
4,580円
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購入日
2014年04月09日
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購入場所
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