レビューメディア「ジグソー」

安いだけが魅力じゃない.10インチなら,タブレットもノートPCもWindows8.1だ!

 ノートPCにもタブレットにもなる,2in1といわれるASUS TransBook T100TAです.
 Atom搭載ノートPCというと,NetBookを思い出され,”性能がちょっと”と思うかもしれませんが,そんなことはありません.もう,普通に使える立派なノートPCです.しかも,バッテリーの持ちがすごくいいです.

 IPS方式10インチタッチ対応ディスプレイがタブレット部になり,キーボードドック部を合体させることで,ノートPCになります.キーボードドック部には,USB3.0ポートがあるのみで,バッテリーを含めタブレット部のみですべて機能します.なお,キーボードは,ドック接続部のUSB3.0(たぶん)で有線接続されるため,タブレット部と切り離すと使えなくなります.

 今回のH100TA-DK004HSは,Amazon限定仕様で,eMMC64GB,HDD無し,office2013H&B搭載,スリーブ付属となります.ASU標準仕様型番は,T100TAですが.なぜかH100TAとなります.

 標準仕様(T100TA-DK32G)から,ストレージが32GBから64GBに倍増され,HDDは無しのまま,officeとスリーブが付属と,よりモバイル用途に特化したモデルです.メインPCとして使わなければ,HDDは不要ですし,64GBのmicroSDカードが使えますので,大丈夫でしょう.それに,自宅ならネットワークストレージもありますし,USB3.0の外付けHDDも使えますので,困ることはありません.それ以上に,HDD搭載モデルは,バッテリーが半減してしまいますので,メリットが少ないです(ドックコネクタがUSB3.0であるため,HDDはUSB-SATA変換チップを介して接続されると思います.このため,HDDありのモデルは,キーボードドック接続時のバッテリーが半減してしまう現象につながっていると想像しています).

 スリーブは,ASUS純正で,キーボードドック接続状態のまま(ノートPCとして),収納できます.純正なので当たり前ですが,ピッタリサイズで,よくできています.タブレット用途の場合に,スタンドにも変身します.



 画面が10インチのHD解像度(1,366×768)となりますが,office2013H&Bとスリーブ付きで,53500円.そして今,”艦これクーポン”2000円が使えますから,51500千円.普通にパッケージ版のWindows8.1とoffice2013H&B買っただけで,この値段になる??? お買い得感,maxです.

 今,10インチタブレットの雄は,Surface Pro 2でしょう.でも,値段が倍違いますから(と,自分に言い聞かせて).メインでバリバリ使うわけでもありませんし,酷使することもありませんから,TransBookで十分です(負け惜しみ).そもそも,今,直販で買えませんから・・・・・


 TransBookの仕様をもう少し詳しく見てみます.比較表にCeleronのVivo-PCと,HaswellのMB-K620Sを載せました.
※Vivo-PCとMB-K620Sは,後述するレビューの中に登場します.
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 CPUは,Bay TrailといわれるIntel Atom Z3740(4コア/4スレッド、クロック 1.33GHz/1.86GHz)で,メモリはオンボードで2GB(増設不可),ストレージは64GBのeMMCとなります.ネットワークは,a/b/g/nとBT4.0で,インターフェースは,microHDMI,microUSB,microSD,マイク/ヘッドフォンコンボジャック,USB3.0(キーボードドック側)になります.










 気になる点としては,インカメラのみでアウトカメラがありません.ノートPCとしてはカメラ機能はいらないですが,タブレットとしては写真撮影など,必要な人には惜しい仕様だと思います.あと,スピーカーがトップ面(タブレット裏面)にあるため,音が後方に抜けてしまいます.

 キーボードドック合体時のサイズは,263×171×23.6mm(幅×奥行き×高さ)で,重さは1070g.10インチで1kgは少々重いですが,公称15時間を超えるバッテリー駆動時間はとても魅力で,予備バッテリーを持ち歩く必要がないことを考えれば,トータル重量は逆に減ると思います.
 なお,上にも書きましたが,キーボードはドック接続時のみ機能します.タブレットのみ使用する場合には,別途BTキーボードを用意する必要があります.

 microSDカードスロットは,SDXC対応で,64GBまでOKです.ネットワークドライブを利用すればある程度解決しますが,64+64GBのローカルストレージエリアがあれば安心だと思います.
 カバーがないスロットですので,microSDカードを入れても,少し出っ張ります.もう少し奥まで入ってくれると,引っかからないのですが,抜き差しを考えると仕方ないのかも知れません.



 全体的な印象は,価格に割には良くできていると思います.決して高級感のあるデザインでも,材質でもありませんが,通常用途においては十分です.トップ面(タブレット裏面)の光沢加工は,汚れが付きやすく,かつ目立ちますが,滑りやすい感じはありませんし,タブレットとしても,ノートPCとしても,持ちやすいです.
 キーボートはアイソレーションタイプで,ややキーピッチは狭いですが,普通に使えます.パームレストはヘアライン加工されており,強度は高くありませんが,レイアウトも一般的で,変則的な部分はWindowsキーのみです.キーボード上にWindowsキーが無く,タブレット側面にあります.MB-K620Sのキーボードより,使いやすい感じです.

 キーボード部は,もっと軽く作ることも出来たと思いますが,ノートPCとして使用時の重量バランスの制約がある気がします.
 タッチバットは独立キーがないタイプですが,クリック感はあるので,こちらも普通に使えます.マルチタッチにも対応しています.



 ドッキング構造は,専用のコネクタに差し込み,フックでロックされる仕組みです.キーボードドック部中央にロック解除用のボタンがあり,このボタンを押すことでロックが解除され,簡単に分割できます.しっかり固定されるので,タブレット側を持ち上げても,キーボード側を持ち上げても,そのままの角度で,普通に扱えます.一般的なノードPCと全く同じと考えて大丈夫です.なお,操作は,電源ONの状態でも可能で,Plug&Play方式でキーボードとUSB3.0が認識され,すぐに使えます(USB3.0方式のメリット).






 残念なのは,ディスプレイ(タブレット部)の開閉角が少なく,机の上に置いた場合には,キーボードドック接続時に画面が少し見難いです.IPSなので色が変わってしまうことはありませんが,もう少し角度があると良かったです.これは,頭でっかちななので,これ以上開くと維持できない(倒れてしまう)のだと思いますので,仕方ない仕様だとは思います.

 それから,充電はタブレット側のmicroUSBで行うのですが,ノートPCとして使用時はUSBケーブルがぶら下がって,あまり見栄えが良くありません.オーディオ端子の位置か,キーボードドック部にも充電端子があればよいと思いました.



 マウスは,基本的にBTマウスを使用することになると思います.今回,このマウスを使用しました.



 欲を言えば,ノートPCとして有線マウスまたはUSBドングルを使うため,キーボードドック部にUSB2.0端子もあると良かったです.


 それでは,性能面を見ていきます.
 電源SWは,タブレット部の左上になります.ONするとインカメラ隣のLEDが点灯します.

 システム状態です.


 デバイスマネージャーとストレージです.



 eMMC容量が64GBしかありませんが,残り37GB以上あるので,あまり多くをインストールしなければ,microSDXC64GBやクラウドストレージと合わせて,十分やりくりできると思います.
 ここで,感動したのは無音PCです.ノートPCで,起動時から完全無音です.しかも,起動が速いです.14秒くらいですから,普通のノートPCと変わりません.


※カメラ横のLEDが点灯した時が,電源ONです.

 Windows Experience Indexを,Win Score Shareでみます.
 この数字を,MB-K620SとVivo-PCと比較してみます.どちらもSSD化しています.
TransBook:

Vivo-PC:

MB-K620S:


 当然MB-K620Sには大きく遅れを取っていますが,Celeron1007UのVivo-PCと同程度に使えます.低消費電力CeleronとAtomがほぼ同じです.Bay Trailは凄すぎます.

 PCMark7とCINEBENCH R11.5です.
TransBook:

Vivo-PC:


TransBook:

Vivo-PC:


 Vivo-PCと比較して,遜色ありません.グラフィックスがちょっと弱いですが,逆にCPUは速いです.

 画面表示です.
 MB-K620SのFull-HDと比べてみます.


MB-K620S
MB-K620S

TransBook
TransBook


 Full-HDとHDですが,解像度の差以上に,IPSとTNの差が大きいです.色味が少し異なりますが,IPSのほうが見やすいです.文字自体は,Full-HDの方が見やすいです.


 Wi-Fi環境が整っている場所では,非常に強い味方になってくれるモバイルPCだと思います.
やはりキーボードが必要という人には,必然的に10インチクラスが選択肢になると思います.キーボード不要なら,8インチクラスがモバイル性に優れます.

 このT100TAなら,十分モバイルノートPCの代用が出来ます.タブレットも気になるけど,やっぱりノートPCが便利と考えているなら,TransBookは一番の選択肢になり得ると思います.

 8インチ以下ならAndroidでも良いかもしれませんが,8インチ以上ならWindows8.1を選択すると後悔がないと思います.

Windows8.1プレミアムレビュー時,必要に応じて,追記していきます.

[追記]

2014.5.27
 ①BIOSは,最新の304でした.Live Updateでも最新と言われます.
 ②ASUSサポートの製品登録が出来ません.
  TransBookの型番登録がされていないようで,弾かれます.
  また,ユーザー登録画面から製品登録を行おうとしても,型番選択出来ません.

2014.5.30
 ①製品登録出来ました.
  ただ,H100TAからの自動登録は無理で,ユーザー登録画面から手入力しました.
  しかも,他のPCで,Chromeではなく,IEじゃないとダメでした.
  不思議な現象です.

2014.6.3
 ①充電電流を確認しました.
  • 購入金額

    51,500円

  • 購入日

    2014年05月21日

  • 購入場所

31人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • リンさん

    2014/05/28

    かっぶってます(笑)

    私は今持ち歩いて愛用してますよー(笑)

    リカバリーディスクの作り方を探してます。

    やっぱりこれが魅力的な商品ですよね!
  • ヒロ妨さん

    2014/05/28

    OSは、Windows8.1 32bit版ですよね。
    後、私は登録出来ましたよ。

    本体から登録しましたら、型番が、H100TAとシリアルナンバーが自動で登録出来ました。
  • harmankardonさん

    2014/05/28

    リンさん,コメントありがとうございます.

    あら,かぶりましたか.
    てっきり,リンさんはタブレットだと思っていました.

    回復から回復ドライブを作成して,ファイル履歴からシステムイメージバックアップを実行すれば,Windows8.1上でリカバリーできると思います.
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