基本的な構造はVortex2のリファレンスデザインに沿っていたようですが、Montego IIシリーズならではの特徴もありました。まずは他社製のVortex2搭載製品では対応していなかった、デジタルIN/OUTに対応していたということです。これは別基板として用意されていて、Montego IIシリーズでは最上位パッケージとなるMontego II Home Studio、それに次ぐMontego II Plusに同梱されていました。
Montego IIシリーズは、基本的にはVortex2用のリファレンスドライバーで、サウンドカードとしては問題なく使えたのですが、このデジタルI/O基板部はTurtle Beachから供給されている専用のドライバーでなければ動作しないようになっていました。
また、Creative Wave Blaster系互換のWaveTableコネクターも実装されていて、Montego II Home Studioにはオリジナル設計となるGM/GS対応MIDIドーターボード、CanCun FXも同梱されていて、これを目当てに高額なMontego II Home Studioをわざわざ購入する人も多かったようです。
私が持っているのは中古のMontego II Plusであり、残念ながらCanCun FXは添付されていません。デジタルI/O基板は残っていたのですが、当時の環境ではデジタル入出力は全く必要が無く、装着しないまま使っていました。つまり、結果的にはごく普通のVortex2搭載カードという位置付けです。
音質傾向としては、繊細さや緻密さには欠けるものの、陽性で力強いロック系が似合うものです。最近のオーディオカードと比べれば劣りますが、当時の主流だったSoundBlaster Live!やYAMAHA YMF7x4搭載製品と比較すれば、音楽鑑賞向けだったといえます。
ちなみにVortexシリーズの大きな特徴であったのは、疑似立体音響技術である「A3D」をサポートしていることでした。Aurealが後にライバルであったCreativeに買収されたことから、現在はSoundBlaster系でサポートされているEAXの中にその資産が残されています。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
ふっけんさん
2014/02/06
A3Dは当時のPowerDVDで使っていました。
Aurealのサウンドチップは何故かvaioのデスクトップに採用されることが多かったです。
jive9821さん
2014/02/06
Aureal製のDSPを搭載したカードは、前述の2つよりは音楽鑑賞向きで、その割に安く買えるものが多かったのでいろいろ買った記憶があります。
そういえば、客先で修理のためにVAIOをさわっていたときにAurealのロゴが見えていました。オンボードでATi RAGE128を搭載していたり、当時のVAIOはなかなかおもしろい構成でしたね。