所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。若い頃にできたイメージを引きずって/それを押し通して芸歴を終わる人もいれば、初期と後期でかなり風合いが違う人もいます。最近は秋~冬のイメージがむしろ強いアーティストの若き日の「夏」アルバムをご紹介します。
山下達郎。説明する必要もないほど、有名なシンガーソングライターだが、彼の中には「Endless Game」のような和モノのスピリット、「クリスマス・イブ」のようなクロい薫りとともに、ポップな明るいアメリカンカラーがある。まるで洋楽そのもののような洗練されたラインに載せて、歌われるのが自身や吉田美奈子によって書かれる抒情詩というミスマッチの妙?があるのだが、メロディ自体は洋楽調のため英詞との相性も良く、一時よく英詞カバーアルバムが企画された。
その対象になったのは一番洋楽臭?が強かったこのあたりの曲。
“FOR YOU”は、“RIDE ON TIME”に続くヤマタツ6作目のオリジナルアルバム。もっとも「売れた」時期でもあり、ツアーメンバーでもあった磐石のリズムユニット、故青山純
+伊藤広規
のサポートもよろしく、ゴキゲンなポップアルバムとなっている。
「SPARKLE」。最も日本離れしている曲かも。当時のギタリストみんなマネをした、カランと乾いたギターのカッティングと曲に入ってのミュートカッティング、間奏前のバックがドラムとベースのキメフレーズになるところから、村岡建のテナーサックスソロに行く直前のベースのグリスダウンがセンスいいな。
「MORNING GLORY」は、難波弘之の2拍目を喰った軽やかなエレピが印象的な曲。もともと細君竹内まりやのための曲だが、彼女のアレンジが気に入らず(担当はJay GraydonとDavid Foster)自分でやり直したというのは有名な話。ハネるアレンジが小粋。
「FUTARI」はいわゆるロクハチ(6/8)のバラード。佐藤博のロマンチックなピアノのオブリガードが美しい。前述の英詞カバー盤でもハイライトといった感じで収録される。1コーラスめと2コーラスめの狭間で3拍子系のリズムのこの曲で、一瞬だけ4分音符で4つに刻んだタム回しがあるところが、青山純のプレイが光るところ。土岐英史アルトサックスのエンディングソロが短すぎ、もっと聴きたかったな。
この「夏」のアルバムの後、次の名作“MELODIES”への間はかなり空き、レコード会社も移籍する。ヤマタツ20歳台最後の作品でもある夏一辺倒のこのアルバムは、その後「若い頃の作品」という位置づけになっていく。
でも、今回ご紹介しようと調べると、追加トラックを含むリマスター盤が出ているらしい。
もともと音のこだわりのある彼は作品のリマスターにも積極的にかかわり、レコード会社を移籍した次のアルバム“MELODIES”のリマスター盤のブラッシュアップ具合は世に名高い。
こ..こ..これは逝かねば?ww
【収録曲】
1. SPARKLE
2. MUSIC BOOK
3. INTERLUDE A part Ⅰ
4. MORNING GLORY
5. INTERLUDE A part Ⅱ
6. FUTARI
7. LOVELAND,ISLAND
8. INTERLUDE B part Ⅰ
9. LOVE TALKIN' (honey it's you)
10. HEY REPORTER!
11. INTERLUDE B part Ⅱ
12. YOUR EYES
「SPARKLE」
聴いて損はない、いや、聴かなきゃ人生で損している
いや、マヂで。
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購入金額
2,500円
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購入日
1990年頃
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購入場所
hideさん
2013/10/11
結構ご立腹で、トラックの切れ目が悪いとか、なんとかかんとか
LP版を持っていたのですが、CD化するとき悩んだ覚えがあります
移籍されていて、手が出せないとかだったかなあ?
私はリマスター版を買いました、ラブランドアイランドはサントリーのCMの曲でしたが、ビールが飲みたくなるような映像だったのを覚えています
cybercatさん
2013/10/11
>結構ご立腹
そうなんですか。
国内のアーティストの作品は権利関係うるさいのかハイレゾ化なかなかされないのですが、これは高音質で聴きたい作品です。