ThinkPad Tablet 2に合わせて購入した。
同製品に合わせたその質感には満足しているが、文字を的確に入力するというキーボードとしての本質を失っている本製品は、誤解を恐れずに言えば「コレクターズ・アイテム」の類と言える。
ThinkPad Tablet 2で本格的に文字入力を行うのであれば、私は他の製品の購入を強く勧める。
キーの取りこぼしさえなければ。
デザイン性・機能性はおおむね良好。
しかし、本製品の主たる機能であるキーボードにおいて、キーを取りこぼすという致命的な欠陥がある。
本製品は可搬性の重視を指向したため、その構造がキーボードとしての機能を2の次にしたことは誠に残念である。
もちろん、いわゆる高級機並のタッチフィーリングを求める訳ではないが、キーを取りこぼすなど言語道断の仕様である。
可搬性(ポータビリティ)との兼ね合いがあったことは十分に想像されるが、それでも「文字を的確に入力できる」というキーボードの本質を失った製品を送り出すことだけは避けていただきたかった。
ThinkPad Tablet 2とドッキングした時の姿はThinkPadそのもの。
さすがは専用設計といえる。
ThinkPad伝統のトラックポイントも(光学式ではあるが)搭載し、ThinkPadとしてのアイデンティティを全面に現わしている。
ポインティングデバイスの搭載自体は○、キーの取りこぼしは致命的に×
ThinkPad伝統のポインティングデバイス「トラックポイント」に類似する光学式トラックポイントを搭載しているのは評価できる。(個人的には従来のトラックポイントが好みである。本製品の光学式トラックポイントについては、いくらか否定的である。しかし、人によっては、この光学式トラックポイント好む人もいるようである。)
しかし、本製品の主たる機能であるキーボードについては、その構造からか、少し押しが浅いと、キーを取りこぼす傾向にある。
特に押す力が弱くなりがちなシフトキー・コントロールキーなどは取りこぼす傾向が強く、SKKユーザー、Emacsユーザーは気をつけられたい。
また、同様に、キータッチが弱い・早打ちのユーザーは、十分に気をつけられたい。
(この観点からは、まだTK-FBP037を評価できる)
ThinkPadに合わせたマットな黒。
カラーはシックな黒。ThinkPad伝統のマットブラックである。
本体はプラスチックであるが、チープさはない。
キーボードの本質を果たさないペナペナキーボードにこの価格はない
コレクターズアイテムとして本品をみるならば話は別であるが、実用品としての性能を本品に求めるのであるのならば、コストパフォーマンスは決してよいとは言えない。
キーボードの押し心地
キーボード、しかも純正のキーボードだというのに、肝心のキーボードの使い心地が悪い。
キー配列・キーピッチは問題ないが、キーの取りこぼしがある。これは致命的。
キーストロークが浅い割に、垂直に押し込まないと、子音が漏れてしまう。
ThinkPad Tablet 2の純正品にこだわるのでなければ、ThinkPad Bluetooth ワイヤレスキーボードの方がよいと考える。
そもそもタブレット本体の使い方次第では化ける可能性あり
タブレット自体の使い方として、情報の閲覧を中心として、キーボードでの入力をしない、という使い方であれば、さほど問題にはならないと思われる。
また、キーボードを使用する使い方であっても、例えば、スクロールのためにスペースバーを押す、などの使い方であれば、十分であると思われる。
このキーボードで一番してはいけないのは、長文の入力。これについては、前掲のThinkPad Bluetooth ワイヤレスキーボードを使用すべきである。
SNSのぐうたら見には十分。
前述のように、SNSやWebのブラウズで、スクロールのためにスペースバーを押すための用途であれば、十分である。
しかも、タブレット本体から離れている上に、少し手を伸ばせばポインティングデバイス(光学式トラックポイント)もあるという状況である。
これはまさにぐうたら見には持ってこいである。
また、タブレットを、ケースを用いていわゆる「タイプスタイル」(若干傾斜をつけたスタイル)にして、その下にキーボードを置いてスペースバーだけ表示されるようなスタイルで使用してもよい。
これ、iPadではできない芸当であるし、非常にWebのブラウズが捗ること請け合いである。
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購入金額
7,000円
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購入日
2013年03月頃
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購入場所
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