先代のThinkPad T23まではPentiumIII だったのですが、このT30ではPentium4-Mを採用して設計も一新されていました。
ただ、発熱が大きくモバイル向けには適さないPentium4であっただけに、モバイル版とはいえ消費電力・発熱共にかなり大きなものでした。ThinkPad Tシリーズは一応携帯性に優れた大画面モデルという位置付けであったはずなのですが、この機種は厚み36.6mm・重量2.6kgと、もはやただのデスクノートと化していました。
この2366-K7JはPentium4-M 1.9GHz+Mobility RADEON 16MBを搭載していたのですが、PentiumIII-M 1.13GHz+Mobility RADEON 8MBのThinkPad X24と比べてもそれほど高速化された印象はありません。Pentium M 1.4GHz+Mobility RADEON 16MBのThinkPad X31と比べればはっきりと遅いと感じる程度です。
ただ、最近のThinkPadと比べた場合の美点は、やはりキーボードの出来です。比較的たっぷりとしたストローク感がありますので、ノートPCのキーボードの割には手荒に入力できるという感覚があります。ThinkPad T42ではかなり他社に近い感覚になっていたのですが、T30のキーボードはこれより前の世代の製品に近く、私としてはこちらの方がずっと好みです。
結局はCPUファンが劣化して異音がひどくなり、ついには「Fan Error」を発生するようになったため引退させましたが、性能はともかく品質感やキーボードの打鍵感などは満足感が高く、金はきちんとかかっていることを感じさせてくれる製品でした。
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購入金額
39,800円
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購入日
2006年01月26日
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購入場所
名湯さん
2012/12/01
jive9821さん
2012/12/01
やはりT31が出ずにT40に移行してしまった辺りからも、Tシリーズとしては方向性が違ってしまったということなんでしょうね。AシリーズやRシリーズの本体としてみる限りそれほど悪い製品ではないのですが、T4xと比べると携帯性の差は歴然としていますので…。
ただ、T4xではLenovo移管後の製品のテイストを随所に感じさせるのに対して、T30は古き良きThinkPadの名残のようなものは残っていて、持ち歩くことを考えなければなかなか良いと思っています。