レビューメディア「ジグソー」

狂気のMATROX信仰~ベンチ祭りもあるよ~

注意:このレビューはあくまで「個人使用のグラフィックボードとして見たMATROX M9138のレビュー」です。本来の用途(業務使用)では無いことを事前にご了承下さい。

 

かつてのPC向けグラフィックボード市場は群雄割拠、各社のチップが入り乱れていた。
その後GeForceを擁するnVidia、そしてRadeonを擁するATIにグラフィックボード市場は収束され、あるメーカーは撤退し、あるメーカーは統合され、次々と淘汰されていく。

そんな群雄割拠の時代に存在感を見せ付けていたメーカーの1つがMillenniumシリーズを擁したMATROX。当時から2D描画速度と画質に優れると言われていたが、時代がDirectXと3D性能を重視するようになると、G400を投入。しかしその後継のG450/G550では3D方面の性能は据え置きされることになる。

そして2002年に投入されたParhelia-512。世界初DirectX9.0対応を謳った新チップだ。確かにMillenniumシリーズと比べると3D性能は大幅に強化され、マルチディスプレイ環境にも強みを持つ。しかしDirectX9.0対応は「一部対応」で、ピクセルシェーダー2.0に対応せず、私が入手した2004年頃には既に正常動作しないゲームが出てきていた。

翌年に登場したParhelia-LX(P650/750/Parhelia APVe等)は3D性能を若干低下させ、低消費電力とマルチディスプレイ環境の強化に重きを置いた。一方PCIexpressに対応するモデルがあるのでMATROXを使い続けるなら有力な選択肢である。


更に年数を置いた2007年にはParhelia-LXの再設計版P690が登場、やっぱり2D・マルチディスプレイ特化のコンセプトはそのままで相変わらずWindowsAeroは動かないし、元を辿れば2002年のParhelia-512がベースだから古いなんてもんじゃない。

ここまで書いていていると何でグラフィックカードメーカーとして生き残っているんだと不思議になるレベルだが、Parhelia-LX登場前後からコンシューマではなく産業向けに特化した製品開発を行い同型チップの長期供給とサポートを維持しているからだ。

 

そんなMATROXの「最新」製品と言えるのがMシリーズ…今回の製品だ。

まあMシリーズ自体の発売は既に4年前(2008年)なんだけどね!


 

やっと現品の話になる訳だが、今回のM9138は他のMシリーズより1年以上遅れて登場したバリエーションモデルで発売は09年11月。



 初期に登場したM9120等と比べてグラフィックメモリ容量が512MBから1GBへ倍増しているので、スペックだけを見れば現行最強のMATROXカードではないかと期待ができる。

 ちなみにM9138の「3」はデジタルモニタ出力の最大数、「8」はバリエーションモデル違い(実質8はMiniDP出力専用ナンバー)という事のようだ。
どうでもいいけどM91/38って小銃あったよね。


 箱はもうコンシューマなんかきにしねえ!のダンボール剥き出しパッケージ。玄人志向もビックリだ。むしろ玄人は最近わざわざ茶色にプリントした光沢パッケージ使っているのでこっちのほうがよっぽど玄人志向っぽい。

そもそも名前もMシリーズなんて味気ない。Millennium(千年記)だのMystique(神秘)だのParhelia(幻日)だのオシャレな名前はどこいった。MATROXのMだろうか。



代理店のジャパンマテリアルのシールが貼られているが、実はこのM9138に関してはサポートの有無に加えて国内版にのみケーブルが追加封入されているので購入時は注意したい。

 


ギチギチに押し込まれた箱内部。恐らく元は余裕があったのだろうがケーブルが追加されているせいだろう。

 

基盤はロープロファイルのファンレスで、GeForceのローエンドモデルでも見ないようなシンプルなヒートシンクを持つ。

 

 

基盤サイズ的には丁度GT220ロープロモデルクラスといったところ。

 

しかし3つ並んだMiniDPが異質だ。このMiniDP採用のおかげで1スロットロープロファイルでありながら、3画面出力を実現している。


もちろんMiniDPをそのまま繋げるモニタなんてレアすぎるので、付属品としてMiniDP→DPへの変換ケーブルが3本付属する。

 



だが待って欲しい、DP対応モニタなんてこれまたコンシューマだと少数派だ。ここで代理店のありがたい添付ケーブルが登場。

そう、DP→DVI-Dケーブルだ。こちらもしっかり3本付属するので、国内版パッケージならこれ1つでDVI*3の出力が可能と言うわけだ。
(ちなみにM9138 EXというのは国内版廉価パッケージで、DVI-Dケーブルが省略される)

最終的にDVI出力しようとすると2重に変換をかますのでけっこうケーブルが延びる。



ちなみにかつて「画質のMATROX」たらしめたアナログ出力はできないので注意。MシリーズでもDPではなく別コネクタを装備するモデルなら出力可能だが。

 



付属品は先述のケーブル2種*3本づつに加えてロープロファイルブラケット、ドライバディスクにマニュアル類と質素。しかもドライバディスク、MATROX側が用意したCD-ROMは公式サイトのドライバダウンロードページにジャンプするだけだ。


代理店が用意したCD-R(太陽誘電ってかいてある)にはドライバがしっかり収録されているが、32bit用。結局公式サイトから拾ってくる事になる。

 

 

 

ドライバ・ユーティリティも超シンプル。ユーティリティソフトはParhelia時代と異なりタスクバーアイコンが常駐せず、設定を変更する時のみに起動する方式だ。
タスクバーにディスプレイユーティリティアイコンが出ないグラボなんて久々に見たよ。設定は主にマルチディスプレイ関連。

 

デジタルサイネージやプロジェクターの利用も考慮され、例えばモニタ部分のベゼルを無視した画面表示や、複数プロジェクタによるつなぎ目の無い表示。いくつものモニタを1つとしてOS上から認識させ、マルチディスプレイ環境下で挙動がおかしくなるソフトもこれで安心で、かゆいところに手が届く細かい機能の数々。

でもコンシューマ利用じゃそんなとこかゆくない


WEIはParheliaAPVeで驚愕の1.9/1.0をたたき出していたが、なんとM9138では5.2/3.7という恐るべきパワーアップ。しかしParheliaの1.0というのは恐らくWDDM及びピクセルシェーダー2.0非対応による「測定不能」状態だった訳で、実際の性能は…後々ベンチを回して見よう。

 


実際の使用感でいえば「問題ない」の一言につきる。ParheliaAPVeではVRAM不足(そりゃ128MBで1920*1200と1280*1024のデュアル出力してたらたりねえよ)の症状が出ていたが、さすが1GBのVRAMだ。画質に関してもParheliaからの乗り換えで違和感はまったくないというかそもそもParheliaのデジタル出力の時点で他グラボとの差なんて微々たるものだったわけで。

じゃあ何が変わったと言えばやはりWindowsAeroの対応と、ドライバの正式対応による細かい問題点(何故かWMPでH264が再生できなかったりした現象の解消など)だ。
私はAeroの透明感バリバリとか大好きなのでMATROXのグラボでAeroが動くだけでごはん3杯はいけるが炭水化物の取りすぎには注意だ。

 


 

しかし今回のM9138、GeForceを使ったときと比べるとAeroの動きがギクシャク気味(プレビューアニメーションとかがフレームレート落ちてるような感じ)。

ParheliaAPVeはAero以前にグラフィックメモリ不測によるギクシャクが出ていてそれの対策も兼ねて買ったのにこれではなんか納得いかない。というかそこまで性能低いのかコレ?さすがにそれはねえと思い色々試して見る事に。


 まずはGeForceのベンチを取った後だったのでマザーボード側のPCIexpress設定をGen2固定になっている事を思い出し、Gen1指定に固定するとギクシャクがマシになった。

その程度でパフォーマンスというか挙動が変化するのか謎なのだが(本来互換の筈だし)…なんかそうなったから仕方ない。しかしまだ納得いかない。モニタをシングルにした時とデュアルにした時で明らかな差が出るのだ。

 

設定ソフトウェア側をつついていると、どうもDPで繋いだNEC PA241WとDVIで繋いだEIZO L767のリフレッシュレートがそれぞれDMT-RとDMTと別のモードになっていた。なんか怪しかったので両方DMTにしてみると、シングルモニタ時とデュアルモニタ時の挙動変化がほぼ無くなった。

 

正直よくわからんがそうなったんだからそうなんだろ!

とにかくこれでやっと納得できる動作になった。さすがにAeroオンになったけどスクロールカクカクされちゃ困るので。ちなみにAeroを無効にすればそれらの設定無くともスイスイですが、それならParheliaでいいじゃん。

 

【2013年追記】

 

 

 

 今更ながらGPU支援が使えるPhotoShop(CS6)について。「PhotoshopのOpenGL機能は有効化できるのか?」を書いておこう。

 

できませんでしたーっ!残念!!

 

一応OpenGL等の仕様要件はM9138自体満たしているハズなのだが、恐らくPhotoShop側で「何このグラボ?しらねえ」って感じになって問答無用で無効化されてしまっているようだ。2DといえばMATROX!と言ってフォトショ用にコレを使うと切なさ炸裂してしまうので、一応書いておいた。

 

まあ私はGPU支援無効にしてこのM9138でフォトショ使ってますけどね!

 

 

 

 消費電力・色比較・ベンチマークに関してはそれぞれこの後実測紹介するのだが先に結論を書いておこう。

Parheliaシリーズからの乗り換えならまさにそのままの使用感で、Aeroや最新ドライバへの対応を狙えて、VRAM不足も解消できるので悪くない。2Dも3Dも安定して性能が一回りアップしているし、消費電力も下がるしファンレスだから音も無い。
但しMシリーズはモデルが細分化されている分、それぞれのモデルでディスプレイ出力の個数や組み合わせが限られるのでモデル選択は注意したい。

幸い下位モデルはアナログ4画面に対応しているものもあるが、純粋なデジタルデュアルモニタ専用モデルもあるので、ヘタするとアナログ混在とはいえ3画面出力できるParheliaに対して劣るハメになるのでモデル選択は慎重に行おう。

 

Parheliaの後継として見ればいいのだが、一般的なグラフィックボードとして見ると厳しい面が見えてくる。

その3D性能はIntel HDグラフィックにさえ遠く及ばない。ウリの細かいマルチディスプレイ設定も一般用途ではまず使わないし、画面個数を増やしたいのならCPU内蔵グラフィックと廉価GeForce/Radeonを組み合わせればあっさり3画面4画面なんて実現できる。というかRadeonにも特殊な6画面出力モデルとかがあるし、GeForceに至っちゃチップ側での制限なし4画面出力をサポートしだしている。↓



 しかしそんな事は些細な事だ。このM9138の実売価格は安くて60000円、店によっては70000円だ。お前60000円出したらそれなりのPCまるごと1台組めるじゃねえか。もしくはGTX680HD7970買えるぞ。



じゃあ何で私がこんなものを買えたかと言えばAmazonの謎価格設定だ。

AmazonはたまにMATROXカードの異常な値下げをするのだが、今回のM9138は26500円まで下がっていた。正直意図が読めないのだが、この値下がり階段、誰かが1個買うと元に戻る。

 

今までも何度かタイミングを狙っていたのだが、特に欲しかったVRAM1GBモデル…更に3画面まで出力可能なM9138がここまで下がったのは初めてだったのでついにやっちまった。

しかしこの26500円という半額以下の価格でもぶっちゃけコンシューマ向けとしてみたコストパフォーマンスは無いに等しい。GTX660TiやHD7870に手が届く金額だ。あくまで業務用に特化した類の製品であることは間違いなく、たとえこの価格でも絶対に人にはオススメしない

 


 【色比較編】

MATROXといえば色!以前ParheliaAPVeで、NEC製モニタの2画面同時入力機能を使ったこんな比較をやっていた。

 

 

 


 なるほど、確かに差が出ている一方、ParheliaAPVeとParhelia512に有意な差はない。今回はParheliaAPVeとM9138で同じ事をやってみよう。M9138はDP、APVeはDVI接続だ。



すばらしい、まったく差がない。MATROXは時間がたってもMATROXだった!めでたしめでたし!

だが待って欲しい、今回はRadeonHD5770のPCと比べてみる。但しRadeon側はほんの少しだけドライバ側の色設定をいじっている。


 同じじゃねえか!!肉眼でみるとそういわれれば境界線が見えるような見えないようなレベル。26500円自腹切った直後な上にMATROX妄信補正の私が言うんだから間違いない。

今考えると最初にあげたParhelia512とRadeon HD4670の差も、Radeon側のドライバの色設定が何か狂ってたんじゃないかと疑いたくなる。当時のバージョンのドライバを使って今回のM9138とHD4670を比べれば答えははっきりするだろうが、夢から覚めるようなマネはしたくないので、逃げさせて下さい。

 

ぶっちゃけ調整自在なデジタル時代でチップの色の差なんてどうでもいい。だいたいな、色どうこうするんだったらモニタ側の設定弄ったほうが早いんだよ!まったくもって自己満足め。

 

しかもこのM9138、先述の通りDPとDVI専用なのでアナログディスプレイには非対応。シャープなアナログ発色云々以前の問題なのだ。CRTモニタでブイブイいわせるならMシリーズのアナログ対応モデルかP690以前のものつかっとけってこと。コイツの存在意義はry

 

 



【消費電力&発熱編】

 

ファンレスヒートシンクですむくらいだから消費電力は低いはず。システム全体の消費電力計測となるが、ParheliaAPVeに加えてGeForceGT220の消費電力も加えて見た。

 

システム構成は以下の通り。後半のベンチマーク祭りでも同じ構成だ。

計測VGA
  1. MATROX M9138 LP PCIe x16/J   (以下M9138)
  2. MATROX Parhelia APVe        (以下Parhelia) 
  3. MSI N220GT-MD1G LP         (以下GT220)

負荷時消費電力はCM2004R3のOpenGLベンチ時のワットモニター読み最大消費電力だ。なんでOCCTじゃないかって?Parheliaじゃ起動しねえんだよ!

 

 設計の古いParheliaは意外と消費電力が大きく、GeForxeGT220以上だったらしい。一方M9138はファンレス動作も意識してアイドル時・負荷時共に両者より低い。

 

さすがにヒートシンクはそのままの状態だと貼り付けた温度センサー読みで58度程度まで上昇する。コア温度はもう少し高くなるだろうが、それ以上の上昇は負荷をかけても見られず温度は安定する。普通に使う分には十分間に合った冷却能力のようだ。

とはいえ拡張カード周りの冷却に不安があるPCの場合、ブラケット搭載型ファンを1個追加するだけで格段に温度が下がる。

先述の通り負荷の有無で温度が極端に変化するものではないので、低回転の固定ファン1個で十分だ。

詰るところ、Mシリーズの存在意義はまさにこれだろう。グラフィックボードの故障と言えばファン故障がお決まりだ。ある程度のエアフローは必要とはいえファンレスのヒートシンクで長時間…いや、長期間において安定させて運用する為のボードだ。負荷がかかってもそれに収まる程度の発熱で、消費電力も抑えて、ただ只管に表示する。

WDDMドライバが使えるのでVista/7の機能もフル活用しつつ、とにかく安定して画像を出す。求められる性能はこれであり、それ以上のものは必要ない用途向け。

更にサポート・製品供給期間も非常に長く10年以上前に発売されたG550の一部モデルが現行製品扱いなのだ。そしてドライバの対応OSも新旧一通り揃う。

 

しかし自作PCで個人用として使う場合このボードがいくら信頼性があっても他の部分が壊れる可能性が大きいし、値段の高さの方がとにかく目立つ。やっぱり個人で買うメリットは見当たらない。

ここまで書いてそれでもまだ自作向けに買いたいと言う人が居たら同志として止めません。

 

 

 


 【警告】
ココから先はひたすらM9138のベンチマークスコアを出すだけです。

しかもギャルゲー系ベンチが多いおふざけです。

特に一部ベンチに関しては入手元サイトやベンチマークソフト自体に

年齢制限がかかっているので検索等は自己責任でお願いいたします。

また、スクリーンショットの著作権は各権利者様に帰属します。

 

 

警告は読みましたね?レビュー自体にはやばいスクショ上げてませんが、ご注意下さいませ。

という訳で、ゲーム系をメインとしたベンチマーク祭りです。改めてParheliaの実力を測る意味も兼ねて、まずは極力Parheliaでも動かせる古いベンチマークをチョイス。ベンチマークを回すにあたりParheliaはZALMAN製クーラーを全力回転、更にM9138はTwinFrozer(嘘)を装着したのでどんなに発熱しても安心だ!


 

 PC構成は3枚ともボード以外は共通、先ほどの消費電力計測時と同じ構成。Windows7のAeroは無効、ウインドウモード時のデスクトップ解像度は1920*1200。極力各ベンチの初期設定でスコアを取得するが、Parheliaにあわせて描画設定を下げているベンチも多い。

 

 

●CrystalMark2004R3

 まずはPC全体の性能を測る定番ベンチCM2004R3、古いベンチなのでParheliaも安心な一方、新しいボードではスコアが伸びきらないこともある。今回はVGA系のGDI/D2D/OGLのスコアに注目。

何故かGDIがParheliaに負けているというかGT220も負けてるじゃねえか。ぱへさんすげえ。一方D2DはParheliaに対し倍異常のスコアをつけているがGT220は3倍のスコアだ。
OGLに至っちゃかろうじてParheliaに勝っているもののGT220はちょうど4倍のスコア。まるで勝負にならない。

 

 

 

●FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマーク

ならばFF11ベンチを回して見よう。FF14じゃなくてFF11だ。が、ここで放送事故発生。


Parheliaが謎ヴァナディール…というかホラータルタルを生成してしまった。

何このゆめにっき。ナイトメア。とりあえずスコアは出ているようなので計測を続けると…

ピンクのあやしい生物まで登場してなんか頭がおかしくなりそうになってきた。

ちなみにGT220はもちろんM9138は表示異常は無し。セフセフ。

  • Parhelia    1446pt
  • M9138       3677pt
  • GT220      16021pt

という訳でスコアはParheliaの2倍以上を叩き出しているが、それ以上にM9138は正しく表示されただけでほめてあげたい。

また、以前計測したParhelia-512(初代パヘAGP版)とParhelia-LXの性能差を考慮すると、恐らく3D関連の性能は長らくMATROX最強だったParhelia-512を越えている。直接比較ができないのが惜しいところだが、MATROX最強性能は名乗って大丈夫だろう。

GeForce220の1/4くらいのスコアですけど。

 

 

●A列車で行こう7ベンチマーク

まだまだいくよー、次はA列車で行こう7ベンチ冬編。


珍しく2D描画をメインにした重量級ソフト。繊細な2Dの町並みに酔いしれろ!スコアは平均FPSで表示される。

  • Parhelia   22.19FPS
  • M9138      19.19FPS
  • GT220     188.72FPS


おい、なんでParheliaに負けてるんだ。実はどうもParhelia、天候表現や雲が表示できずに勝手に処理を軽量化、反則でスコアを上げてしまったっぽい。恐らくそれがなければしっかりM9138の勝利になっていただろう。

GT220が10倍近いフレームレートを叩き出していることはきにしてはいけない。

 

 

●はとぅねベンチ

お次ははとぅねベンチ。一時期TW○-TOPでひたすら水○燈がウッウーウマウマしてたやつ。なんで私のHDDに入っているのか不明。TWO-T○P方式で初○ミクを使わず水銀○を躍らせて見る。1024*768ウインドウモード、アンチエイリアスは最低設定。

  • Parhelia    2619pt
  • M9138       2530pt
  • GT220      16675pt


またParheliaが勝っちゃってるよ!ただやはり双方のスクショを見比べると、光の表現に差が出ているのでまたParheliaがエフェクト表示できないから軽くしちゃった反則技を発動したに違いない。GeForrceGT220はry



●タイムリープブートベンチ

もうここまできたならタイムリープブートベンチも回してみよう。いわゆる3Dギャルゲーのプログラムを使用したベンチマークなので、ベンチ自体はともかく元のソフトはR18なので注意。但しParheliaで動かせる設定というのはエフェクト類きりまくった軽量状態だ。

 

スクショはウインドウで撮ったがスコアは全てフルスクリーン。ホラータルタルみたいな表示乱れがおきなくて本当にヨカッタ…

  • Parhelia     15FPS
  • M9138        15FPS
  • GT220       139FPS

ParheliaとM9138が同じ…だと?まあこれもやっぱり一部光源効果がうまく表示されていなかったのでParheliaが反則でフレームレートを延ばしたようだ。GT220はry

 


●機神飛翔デモンベイン ベンチマーク

さっきからParheliaが反則を繰り返しているのでDirectaX8時代のベンチを引っ張り出してきました。機神飛翔デモンベインのベンチマーク。破壊ロボかわいいよ破壊ロボ。このゲーム自体は全年齢版だがメーカー自体はR18ソフトも作っているので注意。




  • Parhelia    4924pt  (43FPS)
  • M9138       9628pt  (59FPS)
  • GT220      20980pt  (59FPS)

今度はしっかりParheliaに対して明確な高スコアをたたきだしている。またベンチ中のフレームレートが頭打ちの59に行っているのでこのクラスのゲームなら快適ということだ。まあこれ推奨スペックが「NVIDIA GeForceFX以上、VRAM64MB以上」なんですが。

 

●はぴねす! はちベンチ

お次ははちベンチ。いわゆるギャルゲーのエフェクト描画をやりまくった2Dなベンチ。ベンチ自体はともかく元のゲームはやっぱりR18なので注意。1024*768のフルスクリーンモードだ。


  • Parhelia     4171pt
  • M9138        8881pt
  • GT220       15995pt

こちらは順当にParheliaに対して性能アップ。GT220との差も今まで程じゃないがそれでも倍くらいあるじゃねえか。

 

 

●あいあんめいど やきもちベンチ

またまたギャルゲー系からやきもちベンチ。2003年に作られたParheliaよりも前のベンチマーク。DirectXを使用せず、「Win32APIのStretchBltの速度を計測するベンチマークです。」とのこと。ベンチはデフォルメキャラで可愛いが、入手先はサイト含めて全く容赦ないR18なので注意。

  • Parhelia      626pt
  • M9138      1407pt
  • GT220       1398pt

 

やったよ!ついにGT220に勝った!僅差だけど!!

ちなみにこのベンチが今回M9138がGT220・Parhelia双方に勝った唯一の例だったのでマイナーなベンチだけど無理やり掲載した。

 

 

●ゆめりあベンチ

マイナーなベンチばっかりやってんなというわけで何故かベンチだけ有名になったゆめりあベンチ。海外ではPedophilemarkと呼ばれているとか居ないとか。これも2003年のベンチだけにParheliaも安心。画質は中間、GT220は制限解除しないと設定が選べなかったので操作済み。



しかもボード1つあたり3解像度、合計9回もベンチ。そんなにスク水好きか。ただ背景が無地の中キャラクターが動いているのを見ると暗黒太極拳と称されるセン●メンタルグラフティオープニングを思い出しちゃって耐え切れなくなった。

 

しかもNEC MultiSync PA241WとM9138の低解像度DP出力が相性悪いのか、640*480だと…


壊れたファミコン状態に。仕方ないのでここだけ19インチモニタにDVI接続して計測だ。

  • モデル      / 640*480  /  1024*768  /  1600*1200
  • Parhelia  /  6455pt  /    3652pt   /     1366pt        
  • M9138     /  7746pt  /    5379pt   /     3179pt
  • GT220     / 56410pt /  40927pt   /   21493pt

しかしそのかいあって解像度が高くなるほどParheliaとM9138の差が広がる傾向がよくわかる。でもGT220が超高性能に見えてくる。

 

 

 

 

●3DMark06

さて、Parheliaが動く古いベンチを中心にやって来た訳だが、どれも古いベンチだけに結局よくわからない気がする。まあGT220が恐ろしい高性能なのはよくわかったのだが、パヘを切り捨ててDirectX9時代のベンチも回して見よう。最初はお決まりの3DMark06。起動できるだけで感動する。

 

  • M9138   364pt
  • GT220  7254pt

 

なんだよ3桁スコアって!これ仮にもX79使ってんだぞ。しかも上記結果画像(クリックで拡大)の左端、詳細フレームレートに注目して頂きたい。

本来なら一番フレームレートが下がるはずのCPUベンチよりGPUベンチのほうがフレームレートが低い辺りさすがMATROX。GT220でさえ7254を叩き出しているのだからとんでもねえ性能なのが伺える。

 

 

 

●ファンタシースターオンライン2キャラクタークリエイト体験版

お次はセーガー…じゃなかったPSO2ベンチ。最近のゲームにしちゃ軽量で、Parheliaでも起動くらいできるんじゃないかと思ったのだがタイトルが正しく表示されずにクラッシュした。
という訳でGT220/M9138の比較になるわけだが、GT220は普通の設定でとった後M9138を取ろうとしたら「簡易設定で動かして下さい」と警告メッセージが。という訳でGT220側のほうが重い設定になる。

  • M9138 簡易83pt
  • GT220 標準1307pt

それでも2桁スコアってなんだよ。IntelHD2000でも3桁いくだろ。もうツッコミ疲れたので次!

 

 


●BIOHAZARD5ベンチ(DirectX9モード)

ぞんびいっぱいハーレムベンチ。性能評価モードを使用。


0.4FPSってそれ何、2秒に1枚以下?おばあさんの紙芝居に追いつかれちまうぞ。まあこんなゾンビだらけの紙芝居マジ簡便ですが。

しかもこれ、フレームレートが落ちたせいで音声再生も途切れ途切れになり、全体の時間がすげえ伸びている。別PCで作業していたとはいえひたすらゾンビの紙芝居を見せられるのは精神的に来るものがある。

  • M9138  3.1FPS
  • GT220 42.5FPS

結果は見事一桁。もうゴールしてもいいよね。

 

 

 

●モンスターハンターフロンティアオフィシャルベンチ 大討伐

しかしカプコンつながりでモンスターハンターフロンティアベンチ。大討伐を初期設定で…

疲れていたせいかFF11@Parheliaよりも笑っちまったのがこのMHF@M9138だった。どうもBIOHAZARDと異なりいくらフレームレートが落ちようと時間は固定で音声はがっちり再生される。

つまりド派手な効果音の中でブラー効果のかかった静止画がすこしずつ描画される様はどう考えてもボラ●ノールのCMだ。キャラクターの顔アップが中途半端なブラーで終わった様はもうだめだ。スッキリしてよかったね。

  • M9138     72pt
  • GT220  3838pt

なんかもうスコアが2桁違っても全然驚かない。ラストスパートだ。

 

 

 

●Custom Maid 3D ベンチマーク体験版

ゾンビとボラギ●ールのおくちなおしにカスタムメイド3D…ってまたR18ゲームベースのベンチかよ!しかも今回行ったベンチの中で唯一ベンチマークソフト自体もR18指定だZE!

やはりParheliaでは門前払いをくらったベンチだがM9138なら入店OK! 面倒なんで初期設定ママ、但しメガネだけはつけた(何



なんかもうロボットダンスですよお姉さん。ある意味器用です。

  • M9138  600pt
  • GT220  6035pt

結果確認画面でプレイは非常に困難ですと遠まわしなお帰り下さいメッセージを受け取ってしまった。GT220のスコアはその10倍だ。

 

 

●3Dカスタム少女 ベンチマーク
ならば比較的軽量なカスタム少女3Dベンチ!これはすごいぞ、VGAの性能が許す限り女の子が増えるんだ!すげえよ!しつこいようだがベンチはともかく元ソフトはもちろんもちろんR18指定。

キャラクターが増えていってFPSが一定値以下(15?)になったら停止or50人の最大人数に到達した場合はその時のFPSを参考にする。

実例としてRadeon HD5770(CPUは2700K)に回してもらうと50人を突破して尚47FPS。

 

では我らがM9138は…

なんだよ、3人って。しかも2人が画面端にいるせいでほぼ1人じゃねえか!

  • M9138      3人  /  8FPS
  • GT220       47人/15FPS

GeForce220は47人もはべらせてるのに!ひどい格差社会だ。俺の人生全年齢版!とはいえこのソフト、モノ自体は比較的軽量でエディットモード程度ならノートパソコンでも遊べる程度。なのにParheliaの頃はピクセルシェーダー2.0非対応という門前払いだったので、M9138なら製品版を起動して着せ替えゲームができるぞ!!

 

 

 最後に取得スコアの一覧を並べてみるが、文字通り桁が違う。

 

 

とはいえベンチマークではないが古いネトゲ…スカっとゴルフパンヤクラスなら遊べる。

でも実売60000円オーバーのグラボの動作例に出すタイトルではない。にしてもまあ、今回のベンチ結果を見るとGeForceGT220がすごく高性能に見えてくる!

 

今回の数値を見るとM9138のMはMasochism(被虐趣味)のMじゃねえかと思いたくなってきたが、エンタープライズ向けとして「画面の表示」に特化したモデルで、ParheliaLXから見ればまさに正統進化を遂げている。製品コンセプトを考えれば納得の結果だろう。

マゾといわれようが満足度は当然星5つだ。



【2013/10/31追記おまけ】


本文中で「どう考えてもボラ●ノールのCMだ。」と書いたMHFベンチをもう一度動かしたのでカメラで録画。やっぱりボラギ●ール。

  • 購入金額

    26,458円

  • 購入日

    2012年10月10日

  • 購入場所

    Amazon