所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。グループ、というのは人の数だけ想いがあります。また人の数だけしがらみもあります。大所帯バンドが構成員の音楽嗜好や活動頻度などに関する考え方の相違でにっちもさっちもいかなくなることは珍しくありません。それを嫌ってか、3人という最小のユニットで、20年来活動を続けるバンドの最新作をご紹介します。
今ー番アクティヴなフュージョングループであるDIMENSIONの最新作(2012年7月現在)。フロント3人組グループ(サックスとギター、キーボード)である彼らは、リズム隊を固定せずコンセプトにあわせて、スゴ腕のサポートミュージシャンを招聘したりプログラミングで複雑なグルーヴを作ったりしてきたが、
最近は一枚のアルバムの中でもリズムセクションを使い分けているのが新しい試み。今回ドラマーは3人、元T-SQUAREの則竹裕之と現T-SQUAREの坂東慧、そうる透の愛弟子でDIMENSIONのツアードラマーでもある吉田太郎。これにべーシストは2作前から継続して起用される新鋭川崎哲平でアルバム通して統一感を出している。相変わらず、熱く、テクニカルで、COOLな演奏だ。
「Upside」。則竹のドラム以外はほぼオールユニゾンのキメキメフレーズではじまるDIMENSIONらしい曲。イントロのブレイクの後のベースとドラムのリズムはハネ方が特殊な複雑なパターン。途中にメンバー3人のソロがあるが、キメフレーズのあとのブレイクから始まる、ハッとするくらい鮮烈なピアノソロは、後半はサックスとのユニゾンに移行してドラマチック!勝田一樹のサックスソロはかなりキビしいラインを突いてくるし、ブロウの力強さがイイ。ギターソロは。符割りの面白さが、味わえる。
「Free Spirits」は、6/8だが五拍子や七拍子を感じさせる符割りもありとてもスリリングな曲。コイツは音聞いただけで判る坂東のドラム。コイツのリズム感っていったいど~なってんの(^^ゞ不安定なイントロとジャジイなエンディングソロで存在感を示すのはピアノの小野塚晃。
「The One」は最もDIMENSIONらしい曲。つか他のフュージョンアーティストの作品でバンド形式ではここまで打ち込みは使わないだろうし(ベースは完全に打ち込み、ドラムスもプログラムと並列)、ソリストのアルバムではここまで多種のソロ楽器がガッツリ組み合わない。増崎孝司のギターのメタリックな金属音を伴うワウを効かせたイントロからテーマをなぞり、今度はサックスのブロウが入る。たたみかけるように、中間部のハッとするくらいCOOLなピアノソロがたっている。つづくサックスソロのメロディアスさもステキ。でもイントロの決めフレーズをバックに縦横無尽に弾き倒すギターソロ、サイコ~!最後はアームダウンで終わるし。びよよ~ンww
もうメンバー40代後半のグループだけど、若い若い!ものすごくエネルギッシュ!このあたりはあえてグループを固定せず、刺激を受け続けているのも秘訣なのかな。
【収録曲】
1. Make A Splash
2. Upside
3. Free Spirits
4. The Winds Of Change
5. The One
6. Tears
7. Walk On
8. Sense Of Touch
9. Green Day
10. Together
iTunes該当アルバムページ
「The One」
ハードな世界はDIMENSIONならでは
これぞ「DOMENSION」というサウンド。上物3人コンビという特色が良く出ている
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購入金額
3,059円
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購入日
2012年06月10日
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購入場所
HMV
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