所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。 こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。フュージョン黄金期に、プレイヤーとして、コンポーザーとして、プロデューサーとして、その偉才を遺憾なく発揮した人物のクロっぽさ溢れる作品をご紹介します。
George Duke。
立ち位置としてはブラックか?フュージョンか?ベースは良質なインストルメント曲なんだけれど、積極的にコーラス、時にボーカルもフィーチャーする。そしてその曲はファンキー。従ってボーカル入りの曲だとソウルやブラコンとかなり境が曖昧。
そんな微妙なポジションにいるミュージシャンだが、彼はプロデューサーとしての腕も確かで、Dianne ReevesやMiles Davis、渡辺貞夫
等のプロデュースでも知られ、非常に顔が広い。そのため、このアルバムでも参加ミュージシャンがハンパなく、百花繚乱状態。
それをまとめているのが彼の手腕。
「Miss Wiggle」は荘厳なオープニングのあと、フェードインしてくるシンセベースのパターンで始まる。時代を感じさせるゲートリバーブで思いっきり切られているJohn Robinsonのヘヴィでタイトなドラム、Paul Jackson, Jr.
のスナップを効かせたカッティングをバックに、ピアノを中心としたGeorgeのファンキーで、でもアウトスケールも織り交ぜた攻撃的なラインの速弾きがガンガン!ノル!ノル!!
「Guilty」はコンサート前のノイズのような効果音が終わったかと思うと、ブラスを中心とするファンキーなラインが来るボーカルチューン。Marc Russoのサックスソロもクロいクロい!そのあとのスラップギターとも言うようなパキパキした音のGeorgeのソロは気持ちイイ!
「Fuzzzion」。エネルギッシュなフュージョンチューン。Rayford Griffinの怒濤のドラムソロからはじまり、リズムインしてからはパーカッションのAirto Morieraの乱れ打ちとStanley Clarkeのファンキーなベースで盛り上げる高速チューン。Georgeのシンセのメロディも、この楽器の黎明期からこの楽器を識る彼らしい、モジュレイションやポルタメントを上手く使ったもの。そのメロディに時に寄り添い、時に対旋律を奏でて色をつけているのはもう一人のベーシスト!Alphonso Johnsonのフレットレスベース。ソロはソロでJean-Luc Pontyのヴァイオリンソロは歌っているし、Michael Sembelloのギターソロはライトハンドあり~の、アーミングあり~のアグレッシヴなもの。最後の4小節に渡るシンコペーションリズムのオールユニゾンによるキメキメフレーズと最後の頭の中を駆け巡るようにパンニングされた残響音まで、ダダダダダダーーーーーーーーッッッって感じ。
フュージョンを上手く消化・昇華して、ファンキーなテイストで黒々としたアルバム。体型と同じく↓存在感バッチリ!!
最近はプロデューサーとしての活動が中心で、プレイヤーとしてはマイナーレーベルからぽつぽつと...ここらでまたガツン!と来るアルバムをお願い!
【収録曲】
1. Miss Wiggle
2. Children Of The Night
3. Love Ballad
4. Guilty
5. Same Ole Love
6. Say Hello
7. You Are The Only One In My Life
8. Brazilian Coffee
9. This Lovin'
10. Mystery Eyes
11. 560 SL
12. Fuzzzion
13. Rise Up
「Guilty」
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購入金額
2,200円
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購入日
1990年頃
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購入場所
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