最近当時ワンランク上の大ベストセラー製品だったYAMAHA GT-2000を入手しましたが、設置場所の都合などもあり、メインの環境につながっているのは相変わらずKP-9010の方です。
GT-2000と比較すると、筐体の重量や強度という部分で劣っているためか、やや音が腰高で重厚感が薄くなる印象はありますが、ワウ・フラッターの少なさやトーンアームの性質によるものなのか、デジタルソースにも通じる高域方向の透明度や繊細さには特筆するべきものがあります。
当然組み合わせるカートリッジ次第で音質傾向は大きく変わるわけですが、上記傾向をよく活かしてくれたのはオーディオテクニカ製の比較的上位製品(VM型ならAT-ML180、MC型ならAT-ART2000など)でした。
状況によって長所にも短所にもなり得るのですが、この製品はセミオートプレイヤーであり、レコードの再内周まで進むと自動的にトーンアームがリフトアップして回転も停止してくれるため、レコードの片面を丸ごと再生するときなどは案外便利です。再内周でエンドレスに何かを流す意図があるレコードの場合は、むしろ興ざめとなってしまうわけですが。
一度生産が打ち切られたあと、再生産された際には約2万円値上げされるなど、コスト的にかなりギリギリの価格設定であったことがうかがわれる、コストを十分にかけた力作であったといえるでしょう。
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購入金額
65,000円
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購入日
1991年頃
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購入場所
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