“The Five Star Stories”は角川書店から刊行されている永野護の長編コミック、いや長~編コミック。話のスケールも大きい1000年にもわたる大河マンガだが、実際の作品も四半世紀経ってまだ完結していないという...
そもそもこのマンガはテレビアニメの設定を行った永野の“裏設定”を元にした物語。テレビでは玩具メーカーなどとの絡みで、変形などのギミックや加工しやすい表面処理などが求められ、「妥協」せざるを得なかったものが、自由に羽ばたき永野の想いがこもった作品となっている。
非常に繊細な線、構築された世界観、精巧な設定、魅力的な登場人物と魅力的な物語で、一部ではカルト化した人気をもつこの作品、イメージアルバムが出るのも時間の問題だった。
もともと原作者の永野は音楽に造詣が深く、自身も楽器(ベース)を演奏する。そしてその趣味はプログレ~ハードロックのあたりが一番濃厚とか。そのため本作でもそれっぽいアプローチが...(^^ゞ
音楽担当は上田薫。残念ながら経歴は識らない。結構クラシカルなアプローチあり、ヘヴィな変拍子あり、どブルース展開ありで楽しめる。
1曲目は「DREAM STARS」。と、言ってもこの曲組曲というかそういった造りになっている。「DREAM STARS」の題名の下に4つのタイトルがあるので一応起承転結?確かに“転”に当たる部分はかなり違う。他がシンセサイザーによるモチーフを繰り返しながらキーボードオーケストラで進むロックシンフォニーという風情だが、その“転”の部分だけ、もろブルースのバンド構成。ちょっと奇をてらいすぎた感はあるけれど、メインテーマはかなり幻想的で、このブルースのところもギターのプレイが泣き泣きで「らしい」。
つづく「GIRLS OF 76 COLORS」は(多くは)女性の姿形をした戦闘時にこの世界のロボット(モーターヘッドと呼ばれる)を操る生体演算装置である「ファティマ」にちなむ歌。こちらも同じように5行に渡るタイトルのようなものがあるが(これがファティマの名前を表している)、1曲目のように明確な曲調の変化はない。ここにあげられたのは、ファティマの中でもストーリー的に重要なポジションにいる人?なので「彼女ら」に捧げる歌なのだろうか?...でも最重要の一人がいないんですけど...w
「GOD OF GROUND」。打ち込みプログレ。6/8+5/8というか3/4+3/4+3/4+2/4というかのAメロに続き、サビは5/4+4/4という超変態拍子。
シンフォニックで、でも合成的で、プログレッシヴ、というのがマンガの世界観と合っていて、コレ聴きながらコミック読むと「らしかった」。惜しむらくはもう2曲ほど欲しかったね。1曲目が18分近くある超大作とはいえ、他はさほどの長さでなく、全4曲、35分足らず、というのはちょっと、お預け喰った感ww
【収録曲】
1. DREAM STARS
Stoller Rachesis is 10 Years Old or So
An Londnian's House is His Castle
Rou. Ja. Sa!
Only One Moment
2. GIRLS OF 76 COLORS
Eatta
Est
Megaera And Alecto
Clotho
Rachesis
3. GOD OF GROUND
4. GOD OF AIR
原作(The Five Star Stories)のHP
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購入金額
3,200円
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購入日
1987年頃
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購入場所
MR2スパイダーさん
2012/02/14
おお〜ファイブスターストーリー!
久しぶりに見ました、僕も本を全巻もってます。
映画もDVDでもってますので、久しぶりに見たく
なりました(>_<)
話は難しいですが独特の世界観が魅力的^^
cybercatさん
2012/02/14
>話は難しいですが独特の世界観が魅力的^^
もともと単にエルガイムの裏設定のはずが、非常に込み入った世界が構築され、年表も作られ、しかもループしているという状態ですので難解ですが、魅力的で引き込まれます。