所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。いつ聞き返しても色あせない、「名盤」というものが存在します。そんな名盤には、今は功ををなしたベテランも若い情熱をぶつけてプレイ。熱くなれる盤を残しています。そんな情熱のプレイをご紹介します。
“DANZON”。ラテンピアノの大御所松岡直也の、「松岡直也 & Wesing」名義の初期のアルバム。河田久雄のさわやかなジャケットイラストもあいまって、ちょ~売れた“午後の水平線”の2年前の作品。高校時代に、NHK FMでよくライヴをやってくれていた松岡直也の、ラテンなりズムに魅せられてファンになったが、アナログレコード時代には購入にまでは踏み切らなかった。CD時代になって改めて何枚か入手。
自分としては、ヴォーカルをフィーチャーした曲の方が、松岡の曲の良さが生きると思うので、ヴォーカル満載のこのアルバムは、けっこうお気に入り。でも松岡直也関連の歌モノとしては、一般的には中森明菜の「ミ・アモーレ〔Meu amor e・・・〕」の作曲家としての方が有名?とにかく今をときめくトッププレイヤーの若かりし熱演が聴ける(参加プレイヤー:松岡直也(Key)、村上“ポンタ”秀一(Dr)、和田アキラ(G)、渡辺建(B)、大空はるみ(Vo)、ペッカー(Perc)、三島一洋(Perc)、武田和三(Tp)、吉田憲司(Tp)、向井滋春(Tb)、土岐英史(As,Ss)、中村哲(Ts)・・・時は流れ、松岡、tantanに続いて、ポンタとアキラも逝く.../2021年追記)
「CASANOVA FUN」。ライナーノーツには「メキシコのフィーリング」とあるが、それはわからんw。昔聴いていた頃は、メロに注目してたんであんま気にしなかったんだけど、あとから確認してみると、PRISMの二人(和田アキラと渡辺建)が参加してる。けど、PRISMから彼らを知った私には「和田アキラってこんな澄んだ音の細かいカッティングやるんだ~、渡辺建ってノリノリのスラップベースもやんのね~」って感じ。松岡直也の文法であるラテンパターンのピアノバッキングに載せて、スラップのベースラインが繰り返される、キャッチーで軽快な曲。故大空はるみサンの歌が良い。4小節半に渡るオールユニゾン(ヴォーカル以外の全楽器(リズム楽器含む)のユニゾン)が魅せ場!
2曲目は、ルパン三世のエンディングでも使われそうな小粋な「MI CORAZON」。節々にラテン風のキメユニゾンがあるのが、松岡だけど。
7曲目の「NIGHT FLOWER」、インスト曲だが「あのPrismの音」で和田アキラがメロを取る。メロはラテン(マンボ)なんだけどギターソロは~..和田アキラですから。バックで延々キメキメの裏々ハイハットオープンのユニゾンフレーズをやり続けるリズム隊(ドラム:村上“ポンタ”秀一、パーカッション:ペッカー、三島一洋、ベース:渡辺健)、ご苦労様です(^^ゞ。松岡は、普通は生ピアノの使用比率が圧倒的に多いのだけど、この曲ではイントロはパイプオルガン風の音で入り、途中のソロは、クラビとエレピとベルを合わせたような音色のシンセソロで新鮮。
松岡直也は聴いていた30年前(!)当時も既にいい加減大御所だったが、2011年現在未だにご健在、これからもお元気で生涯ラテンで!お願いします(⇒生涯ラテンで逝きました...松岡直也、2014年旅立つ)。
【収録曲】
1. Casanova Fun
2. Mi Corazon
3. Ojos Malvados
4. Come To Me (Mi Amor)
5. Santa Monica Frwy
6. Mis Amores
7. Night Flower
8. Imagine You
「Casanova Fun」
後の“午後の水平線”路線に続くキャッチーさがありながら、まだ「濃い」
“午後の水平線”で時代に祭り上げられる前、まだ熱量が高かった頃の名盤。洗練さやオシャレ度はまだないが、アツイ。今はtantanことはるみ姐さんと、空の向こうで熱い演奏を繰り広げてるのだろうか..
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購入金額
2,400円
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購入日
1987年頃
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購入場所
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