レビューメディア「ジグソー」

なんかくるぞ!

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。映画やTVの主題歌で有名となったグループ・アーティストの「それ以外の盤」をナナメからご紹介していきます。

本多俊之ラジオクラブ。これは大ヒットした映画「マルサの女」の音楽を担当した本多俊之が、映画公開同年に組んだバンド(「マルサの女」の映画のブレイクとそれに伴うあのエキゾチックなテーマが街に溢れた直後に組まれたのと続編「マルサの女2」の音楽をラジオクラブ名義で出しているので、「マルサの女」=ラジオクラブのイメージがあるが、厳密にはあの特徴的なメロディの「マルサの女(1)」はラジオクラブ名義ではない)。

メンツはサックス(とキーボード)の本多俊之にギター是方博之、ベース鳴瀬義弘、ドラムス東原力哉、ヴォーカル西尾美汐、ヴィブラフォンとマリンバの岡野さなえ、サックスの野々田万照。なんかこのメンツどこかで....そう、後に野獣王国で集う

 

野獣が3匹(是方博之、鳴瀬義弘、東原力哉)。かれらはこの当時からケダモノだったw。それは演奏の端々から..

が、本多が上手く調教?して自分の路線に持って行ってる。なにせあの力哉がリズムマシンに合わせて叩くんだから!

 

1曲目「Bagus」。ブリップリのナルチョのベースラインにリズムマシンが加わり、そこにマルサ系のメロディーラインで本多のソプラノサックスが絡む。さらに西尾美汐の謎語が絡み....まさに「Something Coming On(なんかくるぞ!)」って感じ。

 

乾いた感じの音色の「A Palanquin」は、あんまり力哉っぽくないかっちりリズム。こういうリズムをやらせられるのが、本多のリーダーシップか。

 

壮大なイメージの5曲目「Hello, Hello」とサックスソロが美しい7曲目の「Before Conclusion」という二つのバラードで癒やされた後は...コイツだ!

このアルバム最大の見せ場ラストの「936 Broadway」!超高速ナンバー。もはや"I LOVE YOU"のところ以外は、速すぎて寿限無寿限無にしか聞こえない(?)早口言葉スキャット。是方のギターのピロピロ早弾きも、それに絡む本多のペロペロ早吹きもせわしなく、やってる方はもちろん、生で聴いたらこっちだって汗かくだろうという怒濤の音洪水。

本多はソプラノの比率が高く、この2年後に手がける久米宏の「ニュースステーション」のテーマにも続く旋律もあり、キャッチーな仕上がり。

 

ちな、今でも西尾美汐の言語は何語か不明ですw

なんかが来て、落ちちゃった後(^^ゞ
なんかが来て、落ちちゃった後(^^ゞ


【収録曲】
1. Bagus
2. Exoticism
3. A Palanquin
4. Bells
5. Hello, Hello
6. Parade
7. Before Conclusion
8. 936 Broadway

本多俊之 official web site

 

「936 Broadway」

更新: 2020/08/21
必聴度

吹きまくり、弾きまくり、叩きまくり、歌いまくる

そーゆーメンツしかいないわけだが。

  • 購入金額

    3,200円

  • 購入日

    1988年頃

  • 購入場所

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