所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。出逢いと才能のぶつかり合いが思いもかけない大輪の花を咲かせることがあります。そんな奇跡の邂逅を形にとどめた作品を掘り起こしてご紹介します。
ギターの天野清継とピアノの国府弘子。このジャズ~フュージョン界に身を置く二人が本格的に共演したのは1992年末のコンサート「天野清継&国府弘子アコースティック デュオ」。そこで意気投合した二人は「天国プロジェクト」なるユニット名でレコーディングを始める。そして翌1993年にリリースされた“Heaven”。二人の才能が出逢い、昇華した。Alex Acuña+Abraham Laborielというゴキゲン(←死語)なリズム隊を得てのびのびと少しラテンな薫りをさせつつ演られた良質なフュージョン。
そして。その2年後続編が出た。“Heaven and beyond...”。やはり天国プロジェクトなんだがバックは基本日本人になっている(八尋洋一(ベース)、斎藤純(ドラムス)、山崎教晶(キーボード)、細谷一郎(パーカッション))。これにゲストとしてアコーディオンのGil GoldsteinとコーラスのNew York Voices。
こちらはかなりソリッドな音作りの作品が多い。
曲調も少し変わってちょっとクラシカルだったり、New York Voicesとのコラボがgrpレーベルのようだったり。
1曲目「Oscar」は国府の左手が強く鍵盤を叩く少しクラシカルな曲調。アコギと高速なユニゾンでつかず離れず。息が合ったところが感じられる。
3曲目「Spinning Wheel」はNew York Voicesがさすがのハーモニー。
「Cats N' Dogs」はアコーディオンとピアノのコラボが楽しい小粋な曲。
叙情的な「Perfidia」は、二人の歌心が感じられる切ない曲。なんとなくジブリ音楽にもありそうな懐かしさ。
一転して8曲目の「La Isla Bonita」は天野の力強いギターがスパニッシュ!
1枚目と合わせて聴くも良し、これだけでも十分楽しめますが。
【収録曲】
1. Oscar
2. Travel Talk
3. Spinning Wheel
4. Cats N' Dogs
5. Sweet And Gentle
6. Paseo
7. Perfidia
8. La Isla Bonita
9. Road To You
10. Chardonnay
11. Somewhere In Time
12. Baby Come Back
天:Kiyotsugu Amano HP
国:Hiroko Kokubu official website
「Perfidia」
上手い二人が叙情的に音を紡ぐ
1枚目よりテクニックを前面に出していないが、逆に上手さが際立つ。
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購入金額
3,059円
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購入日
1995年頃
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購入場所
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