所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。自分から求めた音楽でなくとも時にものすごく自分の琴線に触れるものに出くわすことがある。支離滅裂な音楽嗜好のさらに端の端にある作品まで拾い上げてご紹介していきます。
学生時代ドラム叩いてた私は所属する音楽サークルで「合宿」なる行事に参加することがあった。これはおおむねスキー場など季節により大きく来客数が異なる施設が、閑散期に楽器を入れて学生やアマチュアバンドを目当てにスタジオと寝食を提供するモノ。普段学校では放課後(...だけではなかったような気がするのはたぶん気のせい?(°°;))のみの練習で部室も一つなので1時間交代とか不便を強いられるが、複数のスタジオがあり、24時間やり放題!いろいろなバンドの練習を間近に見て刺激を受けたり、新たなバンドの結成のタネが芽生えたり..。そんな活動の一つに「シャッフル企画バンド」があった。いつもの担当楽器以外を演奏する(もしくは歌う)一時的なバンドでパーマネントバンドとは違うメンツで組む。通常音楽やっている人は一つの楽器しかできないことは珍しい(たぶん)。上手くはなくても真似ごとぐらいはできる事が多い。私も本職(?)はドラムだが子供の頃ピアノ習っていたので、鍵盤系が少しとベースをつま弾くくらいならできたのでそれでかり出されることもあった。で、そういった際に選ばれる楽曲はDeep PurpleやEaglesといった誰でも知っている古典(?)が多かったが、一方でパンクやヘヴィメタルといった熱狂できるジャンルもまた選ばれることが多かった。そして、ある夏の合宿、課題曲として選定された曲でこのアルバムに出会った......
“VOW WOW Ⅲ”
「名盤です」[完]
...ではご紹介にならないので。VOW WOWはテクニック抜群のギタリスト山本恭司が所属していた前身のロックバンドBOW WOWのメンバーチェンジによりできたバンド。このとき加わった二人のメンバーがカラーを決めた。ヴォーカル人見元基、キーボード厚見玲衣。
シャウト系だが腹の底から唸り出す声とその肺活量で圧倒的な説得力を持つ人見元基。山本恭司のギターと渡り合えるぐらいのソロがとれるロックキーボーディスト厚見玲衣。彼ら二人が加わったBOW WOWはVOW WOWとなり、華のあるヘヴィロックを演るグループとなった(厚見のきらびやかで厚い音作りと、人見元基の存在感がある声で単に「ヘビメタ」と片付けるにはちょっと抵抗アリ)。
そんか彼らの三作目“Ⅲ”。この後彼らは海外進出を行ったりしたがその前夜。
....ものすごい気迫。
1曲目の「GO INSANE」。重いギターのリフで始まる。小節半分の休符がある初っ端のフレーズを聴いただけで盛り上がる。イントロ後倍速となって1コーラス目に入るところの16分音符のギター+キーボード+ベース+ドラムのユニゾンがスゴイ。続く「SHOT IN THE DARK」はいわゆる王道のヘヴィメタドラムパターン「ドンツンドドツン」で突っ走る高速ナンバー。イントロのキーボードが指使いがかなり難しい。そして「NIGHTLESS CITY」..やや泣きの入ったマイナーコードの曲でギタリストキレやすい曲。ソロでは当然陶然となり....
今聴いても震えるほどの名盤です(登録は再発盤でなく1996年のリリース当初のCDで)。
青春だった~~。...「GO INSANE」の高笑いだけはこっ恥ずかしかったけれど。
【収録曲】
1. GO INSANE
2. SHOT IN THE DARK
3. RUNNING WILD
4. SHOCK WAVES
5. DONCHA WANNA CUM ( HANGER 15 )
6. NIGHTLESS CITY
7. SIGNS OF THE TIMES
8. STAY CLOSE TONIGHT
9. YOU GOT IT MADE
10. PAINS OF LOVE
BOW WOW Official Site←これは再結成「B」OW WOWで、山本のプレイは見られますがVOW WOW当時の曲は聴けません。当時から「B」と「V」は混ぜない、というのがコンセプトだったようで....
「NIGHTLESS CITY」
これは聴くしかないんだよなー...選択肢が
流行りだったので、他バンドが演奏していたのもあって、HMの曲は結構識っているが、ほとんど「盤」としては持っていない。でもこれは持っておくべき(断言)。
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購入金額
3,200円
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購入日
1986年頃
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購入場所
北のラブリエさん
2020/04/19
cybercatさん
2020/04/19
現在のダウンロードでの切り売りとは違う、作品としての「アルバム」が感じられます。