AdaptecのハードウェアRAIDカード、ASR-5405です。
メインPCに組み込もうと思ったところ、Windowsの再インストールが必要だったため(長年使っている環境のため、どこかしらで不具合が出ているっぽいです)、未だに箱に入ったままだったりします。
RAIDコントローラーとして1.2GHzのデュアルコアIntel IOP348 I/Oプロセッサを採用しており、RAID5でもサクサク動作するカードです。
残念ながらSATA3.0/SAS3.0には非対応ですが、HDDを使う限りはインターフェースの上限に達することはありませんので、問題無いと思われます。
試しに、Seagateの2.5インチSAS HDD、Savvio 15.2K ST973452SSを4台使用して、RAID0環境でベンチマークを測定してみました。
ASR-5405のキャッシュモードには、DynamicとDatabaseの2つのモードがあり、前者はシーケンシャル重視設定で、後者はランダム性能に特化したモードとなります。
まず、キャッシュの範囲内である100MBのベンチマークです。
Dynamicモードではシーケンシャルが読込1212MB/s、書き込み460MB/sとSSDを圧倒する速度を叩き出しています。
ランダム512Kや4Kも爆速で、さすがキャッシュメモリといった感じです。
Databaseモードでは書き込みがさらに高速化されており、ランダム512KのWriteが411MB/s、ランダム4Kでも37MB/sと極めて高速です。
次に、キャッシュに収まらない1000MBでのベンチマークです。
ランダムのRead性能はドライブ1台分の性能になってしまうため、スコアが激減しています。
予想以上に差が出たのが、DynamicとDatabaseの設定の差で、DynamicではシーケンシャルがRead 517MB/s、Write 565MB/sと高速なのに対し、ランダム4KのWriteは1.3MB/sと激減しています。
これに対し、DatabaseではシーケンシャルこそRead 391MB/s、Write 545MB/sと落ち込んでいますが、ランダム4K Writeは14.74MB/sと比較にならないくらい高速になっています。
シーケンシャルで100MB/sの差は数字上は大きいですが、体感ではあまり差は出ないと思われます。
ランダム性能はかなり差が出る部分でもありますので、Database設定の方が良いかもしれません。
なお、HPのSmartArray P400で同じST973452SSを4台、RAID0でベンチマークを行った結果が下記となります。
ランダム4Kの性能はWriteで23MB/sと高速ですが、シーケンシャルはASR-5405のDatabase設定よりもさらに落ち込んでいます。
デスクトップPCに組み込んで使用する際は、Intel IOP348のヒートシンクにファンを装着するなどの冷却対策が必須となります。
触ると確実に火傷をするくらい発熱しますので、横から風を当てる等の対策を行いましょう。
もともとエアフローが重要視されているサーバー向けのカードですので、この点要注意です。
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購入金額
4,000円
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購入日
2012年頃
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購入場所
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