このDSC-WX1はこの世代から使われ始めた裏面照射型CMOS「ExmorR」が大きな特徴となっていて、実際にそれ以前のCMOSやCCDのコンパクトデジタルカメラと比較すると暗い部分の発色や色の質感の向上は確実に見て取れました。
DSC-WX1は購入後から常に私のバッグの中に入っていて、今でも持ち歩き続けているほど満足している製品で、その上位シリーズとなるDSC-HX5Vの格安品を見つけて思わず飛びついて買ってしまったのです。
光学レンズ性能は、どちらもソニーGレンズですが、焦点距離が35mm判相当で24-120mm(5倍ズーム)となるWX1に対して25-250mm(10倍ズーム)相当となるHX5Vという関係で、単体である程度は望遠側の撮影をこなせるHX5Vは1台で賄わなければいけない撮影時にはまずまず便利な画角をカバーできています。もっとも、最近のこのクラスはズーム範囲がより広がっていて、今となってはやや中途半端さを感じさせられるスペックではあります。
そして裏面照射型CMOSを搭載しているという点も共通していますが、HX5Vの方はそれに加えて暗所補完用のHDR機能を持っているという利点があります。ただ、HDRだけが原因ではないと思うのですが、HX5Vの方は補正過多でやや平板な印象を受ける画造りとなってしまっている辺りが少々残念です。センサー自体は全く同一のスペックとなっていますので、性能も同等と見て良いでしょう。画像処理エンジンの使い方に差があるのかもしれません。
両者の最も大きな差となるのは動画撮影の能力ではないかと思います。WX1も720pのMP4で撮影できるということで、当時としてはまずまず優れた動画撮影性能だったのですが、HX5Vでは1080iのAVCHDまでをサポートしていて、この辺りの仕様は本職のビデオカメラと比べても見劣りはしないほどです。手ブレ補正も動画撮影用にアクティブモードをサポートしていて、コンパクトデジタルカメラでありながら動画撮影の方に軸足を置いた設計をされているという、ある意味妙な製品です。
この製品も悪い出来ではありませんし、何より購入価格から見れば文句ない性能を持っている製品ではあるのですが、私が持ち歩いているのが未だにWX1の方であるという辺りが、満足度の差を如実に表しているともいえます。この製品自体の性能は現在においても概ね通用するものとなっていますので、良く出来ているのは間違いないのですが…。
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購入金額
5,000円
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購入日
2011年09月29日
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購入場所
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