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Core i7-980X EEには負けられない!2Wayで16スレッド同時実行可能です

Nehalem-EPことGainestown Xeon 5500シリーズの上位モデルのXeon W5580 DPです。
デュアルプロセッサに対応し、2CPU構成で夢の16スレッド同時実行が可能。

自作ユーザーなら一度は導入してみたいと思うデュアルプロセッサ構成に対応したXeonシリーズです。去年の10月頃に中古品を発見し、勢いで2個購入してしまいました。価格(購入価格は1個の値段です)が正規の値段より大幅に安いのは中古品のためです。


●Xeon 5500シリーズの特徴
Xeon 5500シリーズの最大の特徴として、従来はECC Registeredタイプしか利用できなかったメモリが緩和されて容量制限はありますが安価なUnbuffered ECCメモリやUnbufferedメモリを利用可能になった点が上げられます。

2CPU構成の場合はマザーボードにもよりますがUnbufferedメモリを使用する場合でも12本のDIMMスロットを利用可能ですので、安価な2GBのDIMMを12枚用意すれば24GBもの大容量メモリ空間を構築可能。ECC Registeredメモリや4GB以上の大容量モジュールはかなり割高ですので、メモリを大量に積みたいという場合に限りトータルコストは非常に安価なシステムになると言われています。

現在はWin7 Pro 64bitにて2GBのUnbufferedメモリを6枚挿して12GBで使用しています。
(写真3のスクリーンショットを最新のモノへ差し替えておきました


●付属品
付属品は説明書とお馴染みのシールのみ。
Core i7シリーズと違ってXeon 5500シリーズにはヒートシンクは付属しません。

箱はヒートシンクが付属しないので細くて小さいです。(写真1)


●性能
Xeon W5580は実クロック3.20GHz(TB 3.46GHz)でTDP130W。
基本的な性能はCore i7-960と同等です。

デュアルプロセッサに対応するのでCPU同士を繋ぐQPIリンクが1本多くなっています。ソケットはLGA1366ですのでBIOSが対応していれば既存のX58マザーボードにそのまま乗せて使用することも可能です。

QPIリンク関連の部分に改良が加えられているのでアイドル時の消費電力はLynnfield コア並に低くなっているとのことです。’実際にアイドル時の消費電力が低いことを確認しています。)Core i7-900シリーズの代用品として使用している方も多いようです。

2CPU構成ならCore i7-980X EEにも負けない性能を有しているわけですが、残念ながらデュアルソケットのサーバ向けマザーボードはCPUのオーバークロックは出来ないので4.5GHzにOCしたCore i7-980X EEには負けてしまうと思います。


●ベンチマークテスト
Core i7-980X解禁ですこしづつ情報があがってきていますので参考までにスコアを乗せておきます。マルチスレッド性能を確認するのに最適なベンチマークソフトCINEBENCH R10/11.5のスコアを計測しました。

・SuperPI-MOD(104万桁):12.090秒

<CINEBENCH スコア>
・CINEBENCH R10(Vista 32bit):25555
・CINEBENCH R10(Win7 64bit):31478
・CINEBENCH R11.5(Win7 64bit):11.32

マルチスレッド性能を確認するのに最適なベンチマークソフトCINEBENCH R10(32bit)のスコアはXeon W5580(2Way)16スレッド同時実行で25555です。

Core i7-980X EE@4.0GHzで25514(Win7 64bit?詳細不明)ということですので4.0GHz化されると互角になってしまいます。

こうなると、低価格でメモリを24GB化できるのと折線グラフが4本多い(折線グラフマニアとしては重要ですが)というメリット以外ないのかもしれません(>_<)

(補足)CINEBENCHは64bit環境の場合、32bit環境と比べて10%以上スコアが伸びるそうです。


●消費電力について
CPUの性能としてはCore i7-960 (3.20GHz)と同じですがアイドル時の消費電力にかなり差があります。QPIリンク部分に改良が加えられているためでしょうか、アイドル時の消費電力はかなり低いです。2CPU構成でもワットチェッカー読みで150Wくらいと予想よりかなり低くかったので驚きました。

Xeon W5580はTDP130Wモデルのため2CPU構成では冷却とケース内エアフローに注意が必要になるため扱いやすいCPUとは言えません。あまり出回ることのないXeonの中古品でしたので当然選択肢は無かったわけですが、可能なら一ランク下げてXeon X5570にするとTDP95枠になるため扱い安さは格段に増したかなと思います。


●感想
32nmのWestmereコアを採用するCore i7-980X EEやXeon 5600シリーズの登場で1CPUでも12スレッド、2CPUで24スレッド同時実行が可能となり存在も微妙になりつつありますがコスト的な問題や萌える2CPU構成ですので、このまま使用し続ける予定です。


●関連もちもの


Xeon W5580 DPで使用しているマザーボードです。
Asus製のサーバ用マザーの最上位モデルでメモリスロットを最大の18本搭載しているのが特徴。
メーカー非公認ですがATI CF-Xも可能です。


Xeon W5580 DPで使用しているCPUクーラーです。
LGA1366用の一部のクーラーが流用可能ですが小型のタイプでマザーボードに干渉しない唯一の製品です。
  • 購入金額

    99,800円

  • 購入日

    2009年10月頃

  • 購入場所

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