これまで持ってきているNikonからようやく35mmフィルム相当の撮像素子(Nikon言うところのFX)を搭載した機種が手の届く範囲の値段で出てきたので、これまた長く様子を伺っていましたが(FX機の展開があるのかどうか?価格の推移はどうなるのか?カメラ自体の実力はどうなのか?)、さすがにここにきて銀塩フィルム自体生産打ち切りという悲しいお知らせが耳に入ってきたこともあり、思い切って(半分やけくそ)導入しました。(今後はフィルムはモノクロのみとし暗室作業含めて楽しみたいと思っています)
いざ手にしてみると、あんなに抵抗感のあったデジタル一眼ですが、同じNikon製品ということもあり、操作系はあっという間に覚え馴染んでしまいました。
それまでのフィルムが担当していた「感光,画質」能力についても、これからはカメラ内の撮像素子及び画像処理エンジンが受け持つことになるわけですが、これも4切程度までなら十分耐えられますし、その高感度性能(耐ノイズ性能)には圧巻されました。(フィルムを増感使用するのとは桁違い)
たった1210万画素に何ができる?とバカにしていましたが(粒状性の良いフィルムには足元にも及びません)、正直脱帽です。
ただ、いくつかの問題点もあります。
・それまで屋外でなんの気にもせずレンズ交換をガチャガチャできていたのが、これからはそうもいかなくなる。(以前は仮にカメラ筐体内に塵埃が入ってしまっても、フィルムは次々送られる為影響がいつまでも残る事はなかったが、撮像素子は動くことができない為、仮に一度でも塵埃が付着するとその後の撮影全てに影響を引きずってしまう。対策の為フィルタ類を超音波振動させふるい落とす機能は付いているとはいえ完全ではないだろう。)
・マウントを従来から継承した事は良いが、レンズ自体は(SWMを搭載している事、VR機能を搭載している事も影響して)バカみたいに大きくなってしまった。それによる重量増を避ける為にもエンジニアリングプラスチックを使用しているが、結果的にレンズ自体の外観品質は愕然と落ちてしまった。(価格に見合った質感とは思えない)
・もはや公然のお約束として、2年毎に後継機が発売される、というモデルライフの短さ。完全にパソコンや携帯電話と同じ感覚になっている。技術進歩が早い(まだ過渡期にある)ので仕方がないといえばそれまでだが、同じ機種を20年以上使い続けられた昔と比べると、とても寂しい。(2,3年後に買い替え前提で買わないといけないという割にはまだ適正価格になっているとは思えない)
・この機種に限ってのハナシではあるが、これまで連綿とF一桁シリーズを使用し続けてきた者にとって、ファインダー視野率95%というのはユーザをバカにしてる(見切っている)と思えざるを得ない。(一眼レフでは100%が当たり前の感覚だから)
買い替えを余儀なくされるまで、使い倒してやろうと思っています。
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購入金額
140,000円
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購入日
2011年01月頃
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購入場所
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